NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 肩拘縮はリハビリで改善できる!原因・症状・自宅でできるトレーニングも紹介

肩拘縮はリハビリで改善できる!原因・症状・自宅でできるトレーニングも紹介

肩拘縮はリハビリで改善できる!原因・症状・自宅でできるトレーニングも紹介

40代後半から50代にかけて、肩の痛みや動かしづらさを感じる方が増えてきます。特に、「腕が上がらない」「服を着るのがつらい」などの症状は、肩関節の拘縮によるものかもしれません。

肩の関節が固くなると、日常生活に影響を及ぼすこともあるため、状態に合わせたリハビリが必要です。今回は、肩拘縮にリハビリが有効な理由を、症状の原因や経過から紐解いていきます。

リハビリを行う際の注意点や自宅でできるストレッチ方法もチェックし、正しい知識をもとに早期から対応をはじめ、症状の長期化を防ぎましょう。

肩拘縮にリハビリが有効な理由|原因や経過などの基礎知識

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「拘縮」とは、関節が固まってしまった状態のことです。肩の関節が固まってしまうことを「肩拘縮」といい、改善にはリハビリ治療が有効とされています。まずは、肩の関節が固くなってしまう原因や回復までの経過を整理していきましょう。

肩拘縮の原因や症状

肩拘縮とは、肩の関節が固まってうまく動かせなくなる状態を指します。原因となる主な病気は、肩関節周囲炎(五十肩)・腱板断裂・外傷後の固定などで、中でも肩関節周囲炎が一般的です。

症状は、肩関節の動かしにくさの他、痛みを伴うケースもあります。痛みは初期に多く、安静時や夜寝る時に強くなることも少なくありません。着替えたり髪を整えたりすることが不自由になり、日常生活に支障をきたす場合もあるため、早めの対処が大切です。

症状は自然治癒する?肩拘縮の経過

肩拘縮は、数週間〜数ヶ月で治る方もいれば1〜2年かかる方もおり、発症から回復までの期間に個人差があるのが特徴です。自然に回復することも多いですが、肩関節を動かす機会が少ないと拘縮が残る可能性があります。

症状の経過は、以下の3段階に分けられます。

  • 炎症期

肩の関節周囲に炎症が起きている初期段階

ズキズキとした痛みが強く、じっとしていても違和感を感じることがあり、特に夜間に痛みが増すのが特徴

  • 拘縮期

痛みが落ち着いてくると、関節のまわりの組織が徐々に硬くなってくる

肩を動かそうとしても動きにくくなるのがこの時期の特徴

  • 寛解期

炎症やこわばりが和らぎ、肩の動きが徐々に戻ってくる時期

痛みはかなり軽減してリハビリの成果があらわれ始めるため、積極的な運動が可能になる

肩拘縮が悪化するとどうなる?日常生活への影響

肩関節が固まって腕が動かしにくくなると、ひどい場合は日常生活にも影響を与えます。具体的には、以下のような支障が生じます。

  • 着替えがしづらい
  • 高いところのものを取れない
  • 頭や身体を洗いづらい
  • 洗濯物を干しづらい

固まった関節を動かさずにいると、余計に拘縮が進み日常生活が制限されてしまいます。日々の生活で意識的に動かしたりリハビリを行ったりして、無理のない範囲で関節を動かすことが大切です。

参考:日本整形外科学会「五十肩(肩関節周囲炎)」

肩拘縮の改善に向けたリハビリ|時期別の対策ポイントを解説

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肩の動かせる範囲が狭くなっている場合、発症〜回復の各段階に応じて適切なアプローチが必要です。ここでは、日常生活で気をつけるべき動作や肩拘縮のリハビリを行う際の注意点を解説します。早期改善のためにも、正しい知識を身につけておきましょう。

治療は薬物療法とリハビリが中心

治療は保存療法が一般的です。内服や注射で痛みをやわらげたり、肩の可動域や機能を取り戻すためにリハビリを行ったりします。

痛みや炎症が強い初期には、消炎鎮痛剤の内服やステロイドなどの注射で症状をやわらげる治療が中心です。痛みが落ち着いてきたら、拘縮改善や筋力強化を目指す運動療法や、温熱・電気・超音波などを用いる物理療法を行います。

保存療法で症状が改善しない場合は、手術治療も考慮します。

肩拘縮の悪化を防ぐ!日常生活の注意動作

拘縮の進行を防ぐためには、日々の生活で肩に負担をかけないように心がけることが大切です。特に、以下の点に注意しましょう。

  • 症状がある側で荷物を持たない
  • 痛みが強い時は無理に動かさない
  • 症状がある方を下にして寝ない

買い物にはカートを利用する、お風呂につかって温めるなど、患部をいたわることが大切です。仰向けで寝る場合は、肩から肘の下にバスタオルなどを敷き、腕全体を支えると肩への負担をやわらげられます。

時期別リハビリのポイント

リハビリは、拘縮の回復過程に応じた注意点をふまえて進める必要があります。

  • 炎症

炎症の悪化を防ぐため、無理に動かさない

リハビリは筋肉の緊張をほぐす程度にし、痛みの緩和を優先させる

  • 拘縮期

痛みがやわらぎ、肩の動かしにくさがあらわれる時期

リハビリにより動きの改善や筋肉強化を目指す

セラピストによるリハビリだけでなく、積極的な自主トレも必要

  • 寛解期

肩の動きが徐々によくなってくる時期

リハビリを積極的に行い、拘縮のさらなる改善や機能改善を図ることが大切

参考:公益社団法人日本理学療法士協会「肩関節周囲炎とは?」

【肩拘縮改善】自宅でできるリハビリの自主トレ方法を紹介

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肩拘縮改善には、リハビリの他に積極的な自主トレーニングも必要です。ここでは、自宅でできる3つのトレーニング方法を紹介します。ただし、痛みが強い時期の自主トレーニングは症状悪化のリスクがあるため、専門家の指導のもとで行うようにしましょう。

肩のこわばりをほぐすストレッチ

肩の筋肉をリラックスさせ、動きをよくするためのストレッチです。遠心力を利用し腕を振り子のように動かす運動で、「コッドマン体操」と呼ばれています。

  1. 軽くお辞儀をした姿勢になり、痛みのない方の手でテーブルやいすの背をもつ
  2. 肩の力を抜き、痛い方の腕を前に垂らす
  3. 身体を前後に揺らし、腕を振り子のように動かす

肩甲骨の可動域を広げるストレッチ

肩甲骨の周りの筋肉をほぐし、肩の可動性を上げるストレッチです。

  1. 姿勢を整えて座る
  2. 両肩に指先をのせる
  3. 指先を肩にのせたまま、肘で大きな円を描くようにして前から後ろに回す

指先が肩から離れないように気をつけましょう。

猫背・巻き肩改善ストレッチ

背筋を伸ばし、良い姿勢を保つのに効果的なストレッチです。円背により、肩甲骨を不適切なポジションに固定させてしまうのを防ぎます。

  1. いすに浅めに座り、足を軽く開く
  2. 両肘を膝の上に置く
  3. 息を吐きながら、おへそをのぞき込むように背中を丸める
  4. 肘を膝につけたまま、息を吸いながら胸を前へ突き出すように背中を反る

まとめ|肩拘縮は積極的なリハビリで改善を目指そう

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肩がうまく動かせなかったり、痛みを感じたりする「肩のこわばり(肩関節の拘縮)」は、ひどくなると日常生活に大きな困りごとが出てきます。たとえば、服を着るときや髪をとかすときに痛みが出たり、腕が上がらなくなったりします。

肩が痛いからといって動かさずにいると、さらに悪くなることもあります。だからこそ、早めのリハビリが大切です。

リハビリでは、療法士に相談しながら、自分の痛みの強さや体の状態に合わせて進めていきます。最初は無理をせず、痛みが少しおさまってきたら、自分でできるトレーニング(自主トレ)を少しずつ増やしていくのが良い方法です。

ただし、やりすぎたり、自己流で行うと逆に悪化することもあるので注意が必要です。なるべく専門家のアドバイスを受けながら、安全にリハビリを続けることが大事です。

リハビリや自主トレをコツコツ続けていけば、肩の動きがよくなり、日常生活が楽になっていきます。結果として、生活の質(QOL)を高めることにもつながります

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