NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 腰部脊柱管狭窄症のリハビリ|運動機能の回復を目指すことは可能なの?原因とリハビリの手段

腰部脊柱管狭窄症のリハビリ|運動機能の回復を目指すことは可能なの?原因とリハビリの手段

腰部脊柱管狭窄症のリハビリ|運動機能の回復を目指すことは可能なの?原因とリハビリの手段

加齢に伴い、腰の痛みに悩まされるかたが多いでしょう。腰の痛みの原因は様々ですが、診断を受けると適切な治療・リハビリが受けられ、日常生活がより過ごしやすくなります。

この記事で紹介するのは、高齢者がなりやすい腰部脊柱管狭窄症について、原因や症状、治療方法です。腰部脊柱管狭窄症のリハビリを行うと、運動機能の回復を目指せるのかを知っておくと、生活の見通しが立ちやすいでしょう。

家でできる腰部脊柱管狭窄症のリハビリ方法や運動を継続するコツもご紹介します。

腰部脊柱管狭窄症のリハビリを知る前に!原因や関連性の高い腰部の障害

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腰部脊柱管狭窄症のリハビリを効果的に行うには、原因や症状を知るのが大切です。腰の痛みを感じたり、違和感を覚えた場合の受診先を知っておくと、早めの対策ができます。

腰部脊柱管狭窄症について(原因・症状)

背骨の中には、脊柱管という神経が通る空間があります。腰部脊柱管狭窄症とは、脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されて起こる病気です。骨や靭帯が変形するのが原因で、高齢者の発症率が高い傾向があります。

腰から足にかけての痛みや痺れを訴える患者さんが多いです。症状が進行すると、筋力低下や感覚鈍麻などがみられるかもしれません。

腰部脊柱管狭窄症の特徴的な症状として、間欠性跛行(かんけつせいはこう)があります。痺れや痛みで足が重くなって歩行ができなくなるのです。しかし、休むと症状が和らぎ、再び歩けるようになります。

腰部脊柱管狭窄症の診断について

腰部脊柱管狭窄症を疑ったら、まず整形外科を受診しましょう。まず問診が行われるのが一般的です。腰痛や痺れの部位を評価したり、間欠性跛行の有無を確認したりします。

下肢の筋力低下の程度や感覚障害の有無、歩行の状態を医師が診察します。問診・診察が終わったら、レントゲンやMRI検査で形態的な異常や狭窄している部位の特定などが行われるでしょう。

腰部脊柱管狭窄症とヘルニアは一緒なのか?

腰部脊柱管狭窄症と間違えられやすい病気として、ヘルニアがあります。休むと痛みや痺れが改善するかどうかが、腰部脊柱管狭窄症とヘルニアの大きな違いです。

腰部脊柱管狭窄症は、休むと脊柱管の狭窄が緩和し、痛みが一時的になくなります。しかし、ヘルニアは椎間板が飛び出して神経が圧迫されているのが原因のため、休んでも症状は緩和しません。

腰部脊柱管狭窄症はヘルニアを合併する場合もあるため、自己判断せず、まずは病院を受診しましょう。

参考:兵庫医科大学病院「腰部脊柱管狭窄症」

腰部脊柱管狭窄症のリハビリ|治療の流れと主な運動療法について

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腰部脊柱管狭窄症かもしれないと思ったら、治療の流れが気になるかたが多いでしょう。特に高齢になると、通院が億劫であったり、他の病気の治療との兼ね合いもあったりします。腰部脊柱管のリハビリと併せて、手術や治る見込みを知っていると安心です。

治療の選択肢と手術療法

症状が軽度〜中等度の患者さんは、薬やブロック注射などで保存療法が行われるでしょう。消炎鎮痛剤で痛みや炎症を和らげたり、神経ブロック注射で痛みを一時的に緩和します。

保存療法で症状が改善しない場合や、痛みで日常生活に支障が出る場合は、手術が検討されるかもしれません。狭くなった脊柱管を広げられるよう、骨や靭帯の一部を切除する除圧術や痛みの原因となる動きを防ぐための脊椎固定術が検討されるでしょう。

運動療法について

保存療法や手術をしても、症状が消える場合は少なく、リハビリとして運動療法を行う患者さんが多いです。腰部脊柱管狭窄症は、加齢による姿勢の変化や筋力低下が原因で脊柱の変形が起こります。運動療法で、体の使い方を変えたり、筋力をつけたりする必要があるのです。

腰部脊柱管狭窄症のリハビリは、脊柱に負担をかけないようにするのが目的で、次のような内容で行われます。

  • 筋力トレーニング
  • 腰から足にかけてのストレッチ
  • 有酸素運動
  • バランストレーニング

複合的な運動療法や中・長期的な介入は、腰部脊柱管狭窄症のリハビリとして効果があると報告されています。

参考:腰部脊柱管狭窄症における疼痛・歩行障害に対する理学療法の効果

筋力低下がみられる高齢者は腰周りの予防・専門家の指導を仰ごう

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腰部脊柱管狭窄症のリハビリは、腰周りの筋力をつけるのを重点的に行います。しかし、通院でのリハビリは毎日ではないため、家でも自主リハビリを行うのが大切です。症状を進行させず、今の生活を維持するためにも、自宅でできるトレーニング方法を知っておきましょう。

加齢やリハビリを辞めたことによる筋力低下のリスク

加齢で筋力が衰えると、体を支える力が足りなくなります。背骨や骨盤を正しい位置に保つ能力が低下し、腰部に負担がかかるのです。

運動をしないと筋肉が衰えるため、継続的なリハビリや自主トレーニングが必要です。しかし、通院期限がきてしまったり、1人ではリハビリが続かなかったりすると、筋力低下するリスクが高まります。

自宅でもできる腰周りのストレッチ・筋トレ

筋力低下を防ぐために、次の2つのリハビリを行ってみましょう。どちらも特別な器具は必要がなく、すぐに始められます。

  • ドローイング
    腹横筋を鍛えて体幹を安定させるのが目的です。仰向けで両膝を立てて行います。お腹を膨らますように息を吸い、お腹をへこませるようにして息を吐きます。ゆっくりと長く吐き、お腹を限界までへこませるのがポイントです。10回程度繰り返し行います。
  • ダイアゴナル
    インナーマッスルを鍛え、姿勢を整える目的で行います。背中が反らないように、四つ這いの姿勢をとります。この状態から、右手と左足を床から離すように上げましょう。腕と脚が床と平行になったら、15秒キープします。ゆっくりと四つ這いの姿勢に戻り、反対側も同じように行います。左右それぞれ10回ほど繰り返すと効果的です。

専門家の指導を仰ぐ重要性

筋力トレーニングは自宅で毎日続けるのが大切ですが、1人で行うと「続かない」悩みを持つかたが多いでしょう。トレーニング方法や負荷が、ご自分に合った方法ではないと、辛くなったり、なかなか改善しなかったりしてモチベーションが下がってしまうためです。

モチベーションを持って腰部脊柱管狭窄症のリハビリを続けるには、専門家の指示を定期的に受けましょう。病院の通院だけでなく、介護保険を利用したり、自己リハビリサービスを利用すると、専門家のアドバイスを受けられます。

まとめ|腰部脊柱管狭窄症のリハビリについて

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腰部脊柱管狭窄症は、年齢を重ねることで背骨の中にある神経が通る道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫されて痛みしびれ歩行困難などの症状が起こる病気です。治療法としては、保存療法(手術をしない治療)や手術が行われますが、どちらの場合でも、継続的なリハビリを行うことで症状が軽くなりやすいといわれています。

リハビリでは、腰まわりや足の筋肉を強くする運動や、体をやわらかくするストレッチなど、さまざまな方法を組み合わせるのがポイントです。しかし、自主リハビリを続けるのが難しい方もいるかもしれません。その場合は、運動の種類や負荷(どのくらい体に力をかけるか)が合っていない可能性があります。また、筋力が低下すると腰の痛みが再発しやすくなるため、不安があるときは専門家に指示を仰ぐことをおすすめします。正しい姿勢や生活習慣を心がけながら、自分にあったリハビリを続けていきましょう。

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