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運動失調って何? リハビリのプログラムを初めてでもわかるように解説

2023.8.22

運動失調は、ほとんどの場合、脳や脊髄の障害によっておこる症状です。身体の麻痺がないのに筋肉を協調して動かすことができず、一つ一つの動作がぎこちなくなってしまうなど、スムーズに動くことすらも難しくなります。

運動失調の症状があると、日常生活への影響が大きく生活の質を下げてしまうので、生活の質を下げないために一人ひとりのために考えられた適切なリハビリが重要です。

今回は、運動失調の特徴やリハビリ・プログラムについてご紹介します。

運動失調はなぜ起こる?麻痺がなくても動けない運動失調の特徴

運動失調 リハビリ プログラム2 1 1024x683 - 運動失調って何? リハビリのプログラムを初めてでもわかるように解説

運動失調は、脳の障害部位により異なる症状が出てくるので、脳のどの部位に障害があるのかを知っておくべきでしょう。身体の麻痺がないのに動作をうまくできなくなる運動失調の特徴についてご紹介します。

動くと手足が震える|運動失調

手足を関節や筋肉をつかって動かすなどの身体の機能のコントロールがうまくできないことを協調性障害といいますが、その症状の一つに「運動失調性」があります。

運動失調がおこると、運動に関する麻痺がないのにかかわらず、動くと手足が震えたりぎこちない動きになってしまうので、目の前のコップを握るなど簡単な動作でさえも難しくなります。

また、言葉をうまく話せなくなったり、食べ物を誤嚥してしまったり、歩行時に大きくふらついたりなどの症状があるので、運動失調のリハビリ・プログラムとしては、転倒しないような筋肉の使い方や歩行能力を向上する訓練が重要視されます。

脳と関連する運動失調の種類

運動失調のリハビリのプログラムを行なう際に知っておきたいことは、運動失調の原因のほとんどが脳の障害と関連していることです。

体の運動を統制している小脳が原因でおこる運動失調は、身体の両側か原因となる手か足と同じ側に症状があらわれることが多いです。

また、脊髄の障害が原因で運動失調がおこると、力の入れ具合を感じる固有覚に問題が生じるので円滑な運動制御ができなくなります。

頭の傾きなど平衡感覚に関係する前庭器官に障害がおこると、身体のバランスと保てなくなるので、寝た状態から起き上がるときなど体位変換の際にふらつきが生じます。

一人ひとりに合わせたリハビリプログラムが重要

以前はレクリエーションなどをメインにおこなうリハビリ施設がほとんどでしたが、高齢者の増加にともないリハビリ需要も増えたことから運動失調のリハビリ・プログラムに特化している施設も増加傾向にあります。

現代の高齢化社会におけるリハビリ施設では、利用者それぞれの生活習慣や体調にあわせた個別のリハビリプログラムで、自宅での生活も安心して動作できるようにしていくことが重要です。

運動失調のリハビリに特化したプログラムを紹介【施設編】

運動失調 リハビリ プログラム3 1 1024x681 - 運動失調って何? リハビリのプログラムを初めてでもわかるように解説

年齢とともにきつくなる立ちあがりや階段の昇降。生活の基本となる「歩く・立つ・座る」動作のリハビリで生活の質や自立度の向上につながるでしょう。

利用者の症状ごとに行なう|個別のリハビリ

運動失調におけるリハビリ・プログラムでは、利用者の症状別におこなうリハビリがあります。

いきなりのマシントレーニングは身体に負担をかける可能性があるので、専門のリハビリスタッフが身体の柔軟性や関節の可動域を確認したうえでリハビリをおこないます。

また、利用者の身体の状態によっては、筋肉をほぐすマッサージなどリラクゼーションがおこなわれる場合もあります。

筋力を取り戻すリハビリ

運動失調のリハビリでは、簡単な動作から徐々に複雑な動作にレベルアップしていくために身体の中枢部からプログラムを進めることが多いです。

新しい動作の際に手足が震えてしまうことがよくありますが、前もって必要な筋肉や体幹を整えておくことで震えをおさえることができるからです。

そのため、ピラティスなどで正しい姿勢を学びながら、マシンを使ってレッグプレスやレッグエクステンションなどの筋力トレーニングを行います。

歩行に障害がある場合のリハビリ

運動失調のよくある症状のひとつに「歩行障害」があります。その改善のために運動失調のリハビリ・プログラ厶として肩の力をぬいて膝を軽くまげ、歩幅をせまくして歩くなどバランス感覚を鍛える運動があります。

腕の筋力が低下している際に杖を使って歩くと、杖をつく位置の不正確さから転倒する危険性があるため、平行棒など安定した器具を使用しながら指導が行われます。

ベッドから起きるときに頭を上げると足も上がってしまい、うまく起き上がれない運動失調の症状がある場合は、横向きになって肘を立ててから身体を起こすなどの練習から始めます。

運動失調のリハビリに特化したプログラムを紹介【日常生活編】

運動失調 リハビリ プログラム4 1 1024x685 - 運動失調って何? リハビリのプログラムを初めてでもわかるように解説

病院や施設のように利用者の身体的状況に合わせて、自宅の環境を変えていくことが難しい場合もあるので、リハビリスタッフが同伴のうえで福祉用具の導入などをサポートしながらリハビリを進めることが重要です。

衣服の着脱や入浴の動作

まず衣類の着脱や、トイレや入浴中に座る・立つ動作など日常生活に必要不可欠な動作は、運動失調のリハビリ・プログラムとして専門スタッフの見守りのもと、できる限り一人でできるように訓練を行います。

自宅に手すりなどつかまるところやスロープなど転倒対策がある環境なのか、生活環境の状態の確認も含めて専門スタッフがサポートします。

手先を使う運動

食事や調理、掃除など生活をするうえで手作業はかかせないものですが、つかむ・書く・握るなど細かく手先を使う動作を運動失調のリハビリ・プログラムで訓練することで生活の質の向上につながります。

訓練は、どこの家にもある道具を使ってできる、ハサミで紙を切ったり箸で豆を運ぶなど

の基本動作から、施設内の掲示物を制作するなどコミュニケーションをはかりながら楽しくリハビリを行っている施設もあります。

コミュニケーションを円滑に|発声訓練

年を重ねると、ろれつが回らなくなって話すのがおっくうになってしまったり、飲み込みが悪くなるのでやわらかいものしか食べられなくなったりすることがありますが、その状態を続けていると機能の低下につながるでしょう。

そのためリハビリスタッフとともに顔の筋肉をほぐせるような発声練習をしたり安心して食事できるような訓練なども行います。

参考:日本神経学会「脊髄小脳変性症のリハビリテーションの実際」

まとめ:運動失調にはリハビリ・プログラ厶が重要

運動失調の症状やリハビリの重要性についてご紹介しました。運動失調の症状はほうっておくと筋肉の低下や関節可動域も狭くしてしまうため、日常生活の動作が困難になることは間違いありません。

そのため、リハビリ専門スタッフのサポートをうけながら、施設ではマシンを使った筋トレや集団でできるリハビリに専念し、自宅では日常生活を安全に送れるように設備を整えていくことが重要でしょう。

リハビリをしっかりと行って、一人でも生活のほとんどのことをこなし生活の質を上げていきましょう。

執筆監修 佐々木 寛時

執筆監修 佐々木 寛時

1993年 岩手県盛岡市生まれ。
2015年4月 理学療法士 国家資格取得
2015年4月~2019年 回復期リハビリテーション病院
2020年1月~2022年6月 訪問看護リハビリステーション
2022年7月 自費リハビリ ネクストステップス 設立

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