NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 運動器不安定症はもう怖くない!治療するには早期発見がカギ!

運動器不安定症はもう怖くない!治療するには早期発見がカギ!

運動器不安定症はもう怖くない!治療するには早期発見がカギ!

年齢を重ねてくると避けられないのは、体力の低下や身体の不調ですよね。どんなに気を付けていても、老いはやってくるものです。

以前は出来ていたことができなくなったり…何もない所で転んでしまったり…そんなことが続くと何をするのも嫌になってしまいますよね。しかし、その原因は老化だけではなく「運動器不安定症」かもしれません。

運動器不安定症の改善は、早期発見とリハビリが重要になります。少しでも当てはまる症状があるという方は、早めに受診しましょう。

運動器不安定症とは?自覚症状があるなら早めに受診を‼

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運動器不安定症とは、高齢化にともなって運動機能低下をきたす運動疾患により、バランス能力および移動歩行能力の低下が生じ、閉じこもり、転倒リスクが高まった状態です。

運動器不安定症の症状や判断基準などについて解説します。

参考:日本整形外科学会「運動器不安定症とは」

運動器不安定症の症状と原因

生活する中で、「何かにつかまらないと立ち上がれない」「歩く時によろけてしまったり、転びやすくなった」「手すりがないと、階段の上り下りができない」などの症状はありませんか?

加齢に伴い足の筋力やバランス能力は低下します。運動習慣のない方は特に、歩行能力が低下し、転倒しやすくなります。

運動機能低下をもたらす11の原因疾患は、以下の通りです。

1.脊椎圧迫骨折および各種脊柱変形
2.骨粗鬆症
3.変形性関節症
4.下肢骨折
5.脊髄障害
6.神経および筋疾患
7.腰部脊柱管狭窄症
8.関節リウマチおよび各種関節炎
9.下肢切断
10.長期臥症後の運動器廃用
11.高頻度転倒者

医療機関での3つの評価機能基準

医療機関での運動器不安定症の評価基準は、以下の通りです。

  1. 高齢化による運動機能低下の原因となる11の運動器疾患になったことがあるか、現在進行形か(上に記載)
  2. 日常生活自立度判定基準ランクJまたはA
  3. 運動機能の低下が以下のどちらかに該当する

「目を開いた状態で片足で立つ15秒未満」「イスに座った状態から立ち上がり3m先の目印を回り再びイスに座る11秒以上」

以上の3つに当てはまる方が、運動器不安定症の診断をうけます。

日常生活自立度判定基準とは?

日常生活自立度とは、高齢者の障害(寝たきり)や認知症の程度をランクで判定し表すもので、要介護度を正しく判定するための指標。

生活自立  ランクJ何らかの障害等を有するが、日常生活はほぼ自立しており、独力で外出ができる
準寝たきりランクA屋内での生活は、ほとんど自立しているが、介助なしでは外出しない
寝たきりランクB屋内生活でも、何らかの介助を要し、日中でもベットの上での生活が主体である。または、座って過ごす
ランクC一日中ベットの上で過ごし、食事・排泄・着替えなどにおいて介助をようする

運動器不安定症のリハビリは自身に合ったレベルで継続しよう

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運動器不安定症のリハビリは、低下した運動機能を高めることに重点を置き、転倒の予防や日常生活での動作の改善を目指します。

そして、何より運動を継続して行い、加齢により低下する運動機能を保つことが重要になります。

気軽にできるロコモーショントレーニング

ロコトレは、「開眼片足立位」と「スクワット」の2種類。立って行う運動ですが、高齢者でもイスや机を支えにしてできるので、安全かつ簡単に行うことが可能です。

では、高齢者におすすめのロコトレをご紹介します。

【開眼片足立位】

  1. イスや机などで身体を支え、片足を軽く上げる(床につかない程度)
  2. 左右1分間ずつ、1日3セットを目安に行う

【スクワット】

  1. 足を肩幅より少し広く開いて立つ
  2. イスに腰掛けるようなイメージで膝を曲げる※膝がつま先より前に出ないように注意
  3. ゆっくりなペースで5~6回を1日3セットを目安に行う

スクワットが難しい場合は、イスに座って立ちすわりの練習をしましょう。支えが必要な方は、無理せず何かに掴まって下さい。ロコトレを行うポイントは、息を止めないこと、使っている筋肉を意識することです。

筋トレは継続しやすいものを…

他にも座ってできる筋トレなどであれば、自宅でも継続しやすいです。座ってできる運動の目的は、関節を動かしやすくすることと筋肉を鍛えること。

座って膝を前に伸ばしたり、太ももを上にあげたりするだけでもいいですが、余裕がある方は、重錘バンドで負荷をかけて運動することにより、効率的に筋肉を鍛えることができます。

重錘バンドは、0.25㎏〜5㎏までの10段階の重さがありますので、無理をせず自分に合った重さを選んで下さい。

リハビリの継続は周りの協力が大事

リハビリを継続させるためにおすすめの方法は、チェックリストを作る事、頑張りを認めてもらう事です。

カレンダーなどに運動したらチェックを付けるようにすると、毎日の頑張りが可視化され、運動の定着がしやすくなりますし、チェックリストを友人や先生などに見せて、褒めてもらうことで継続へのモチベーションが上がります。

運動器不安定症のリハビリ以外の治療法と早期予防の重要性

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自分のことは、自分でできる健康寿命を伸ばすために、運動器の健康は大切なので、自分で運動を行ったりと早めに予防することが重要です。

寝たきりになりにくい身体作りをすることを意識しましょう。

リハビリ以外の治療法は2通り

整形外科などで運動器不安定症と診断されると、保険診療で運動器リハビリテーションを受けることができ、主な治療は運動療法になります。

リハビリ以外にも、保存療法として、消炎鎮痛剤の内服・外用とヒアルロン酸やステロイドの関節内注射などの薬物治療があります。

さらに、軟骨摩擦や骨棘形成が高度となり、歩行時の痛みや内反変形、可動域制限などが強くなると、人工関節置換術などの手術もできます。

運動器不安定症は早期予防が重要

運動器不安定症の予防は、日常的に体を動かすこと。散歩だったり、友人たちとのゲートボールだったりと軽い運動を毎日行うことで、運動器不安定症になるリスクを減らすことができます。

歩くことが難しいと感じている方でも、杖を使って歩けるのなら、積極的に歩きましょう。体を使わなければ、衰えていくだけです。自分でできる範囲でいいので、体を動かすことを心がけて下さい。

運動器不安定症とロコモティブシンドロームの違い

運動器不安定症は、保険収載された疾患の概念で、医療機関での評価基準を満たすことが条件になります。

ロコモティブシンドロームは、より広い概念で関節や脊椎などの病気を発症したりすることで、運動機能が低下し、歩いたりなどの移動機能が低下した状態です。

ロコモは病気ではありませんが、寝たきりに移行する可能性も…。さらに、ロコモになる高齢者は、メタボリックシンドロームや生活習慣病を併発しているケースが多いです。

参考:日本整形外科学会「ロコモと運動器不安定症の違い」

まとめ

運動器不安定症は、加齢により運動機能が低下し、ふらつきや転倒など日常生活に困難なことが増えていく運動疾患です。

運動器不安定症のリハビリを早期に行うことで、筋力強化や歩行訓練、バランス機能など歩行の安定性を向上させることができます。

運動器不安定症の予防は、毎日軽い運動を続けること、バランスのとれた食事や質の良い睡眠をとることが重要です。身体に不調を感じたら、すぐに医療機関を受診しましょう。

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