NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム アテローム血栓性脳梗塞の後遺症で生活の質が低下…3つの対策方法とは

アテローム血栓性脳梗塞の後遺症で生活の質が低下…3つの対策方法とは

アテローム血栓性脳梗塞の後遺症で生活の質が低下…3つの対策方法とは

アテローム血栓性脳梗塞を始めとする脳卒中の後遺症が治るのかどうか、気になる方が多いでしょう。アテローム血栓性脳梗塞の後遺症は運動麻痺や精神症状など多岐に渡りますが、精神的な症状が長引くと、生活の質が低下するかもしれません。

しかし、正しい知識を持って適切なアプローチを行えば後遺症が改善する可能性があるのです。この記事では、アテローム血栓性脳梗塞の後遺症の特徴や生活の質を改善する3つの対策方法ついて解説します。

自宅で今日から取り組める方法をご紹介するので、アテローム血栓性脳梗塞の後遺症を軽減させ、生活の質を向上させたい方は是非参考にしてください。

アテローム血栓性脳梗塞は脳卒中とは違うの?後遺症の種類も紹介

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脳卒中とは脳の血管に障害が発生し、脳細胞が損傷を受ける病気の総称です。血管の障害の過程や部位により、医師から告げられる病名が変わる場合があり、戸惑う方もいらっしゃるでしょう。脳卒中の1つであるアテローム血栓性脳梗塞について症状や後遺症を解説します。

アテローム血栓性脳梗塞は脳卒中の一種

脳卒中は脳梗塞(血管が詰まる)と脳出血(脳の血管が破裂する)に分類されます。アテローム血栓性脳梗塞とは、動脈硬化(アテローム化)によって狭くなった血管に血栓ができて詰まる病態です。血栓が血管の奥に流されて、細い血管が詰まる場合もあります。

太い血管が徐々に狭くなって最終的に詰まるため、症状はゆっくり進行する場合が多いです。アテローム血栓性脳梗塞の患者さんの20〜30%は脳梗塞発症前に、一過性脳虚血発作(TIA)が見られるという報告もあります。高血圧・高脂血症・糖尿病などが原因となりやすいです。

後遺症を抱えて生活する方が多い

アテローム血栓性脳梗塞では、血管が詰まって血流の障害がでた部分の脳細胞が死んでしまいます。アテローム血栓性脳梗塞を発症すると、以下のような後遺症を抱える方が多いです。

  • 運動麻痺…体が思うように動かない
  • 感覚障害痛みや触られた感覚が鈍くなったり感じなくなる
  • 嚥下障害飲み込みにくい・特定の食事しか食べられない
  • 痛みやしびれ
  • 精神的な症状抑うつ・意欲の低下・睡眠障害
  • 高次脳機能障害記憶・注意・行動・社会行動の障害
  • 目の障害片方の目の視力が低下する

アテローム血栓性脳梗塞を発症した後でも、緩やかに症状が進行し、後遺症となる場合もあるのです。症状が進行しないよう、リハビリや手術・薬物療法が行われる場合があります。

参考:本内科学会雑誌第102巻「3.脳血管障害2)再発予防と後遺症への対応」

参考:社会医療法人財団白十字会白十字病院「アテローム血栓性脳梗塞」

アテローム血栓性脳梗塞の後遺症で生活の質が低下する報告がある

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アテローム血栓性脳梗塞の後遺症が続くと、生活の質が低下するという報告があります。特に精神的な後遺症はリハビリが進まない原因にもなるので、適切な対処が必要です。アテローム血栓性脳梗塞の精神的な後遺症について詳しく知っておきましょう。

最も多い原因は睡眠障害とうつ状態

アテローム血栓性脳梗塞を発症した方の約30%が、睡眠障害やうつ状態となることが報告されています。アテローム血栓性脳梗塞で気分や感情に関わる部分が障害を受けたり、できないことが増えて自己肯定感が低下するのが主な原因です。

アテローム血栓性脳梗塞などの脳卒中後は、できなくなった動作に目が向きやすく、心の状態に気づくのが遅れる場合があります。うつ状態が続くと生活の質が低下したり、リハビリに取り組めなくなったりし、後遺症が回復しない・悪化する原因ともなるのです。

運動麻痺はストレスの原因となる

アテローム血栓性脳梗塞の後遺症の1つとして運動麻痺・片麻痺があります。今まで動いていた体が突然思い通りに動かなくなる状態で、脳梗塞を発症した8割以上の方に起こる後遺症です。

運動麻痺により日常生活動作が困難となり、介助が必要となるため、ストレスを抱えてしまいます。ストレスのために気分が落ち込んだり、周囲の人に当たってしまったりと人間関係の面でも生活の質が低下する恐れがあるのです。

参考:脳血管障害後遺症患者の健康関連QualityofLifeに影響を及ぼす要因の研究

参考:一般社団法人日本うつ病センター「脳卒中を起こしたあと、うつ病になりやすいって本当?」

アテローム血栓性脳梗塞の後遺症が軽減して生活の質が上がる方法

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アテローム血栓性脳梗塞の精神的な後遺症を軽減させ、生活の質を上げるために、今すぐご自宅で取り組めることがあります。うつ状態が重い場合は、無理に行う必要はありません。しかし、生活に対する意欲が出てきたら少しの時間でも良いので取り組んでみてください。

運動を取り入れるのが効果的

運動によりうつ状態が改善するという報告があります。運動には以下の効果があるのです。

  • 抗炎症作用
  • セロトニンの血中濃度上昇
  • 自己効力感の上昇

特に、セロトニンは「幸せホルモン」といわれ、脳の興奮を抑えたり、心身をリラックスさせる効果があります。ストレッチ・散歩などできる運動を取り入れてみましょう。セロトニンは運動を始めて5分ほどで濃度が高まってきます。そのため、長時間の運動でなくても良いのです。最初は5分程度の運動から始め、徐々に20〜30分程度の運動ができると良いでしょう。

アテローム血栓性脳梗塞は生活習慣病が原因で起こるため、運動を取り入れると再発予防になります。

できたことに注意を向ける

アテローム血栓性脳梗塞の精神的な後遺症が強い場合は、できない家事や動作を無理に行うのは避けましょう。買い物が億劫で生活の質が低下したとの報告があります。家事は運動機能と認知機能のどちらも重要で負担になる可能性が高いためです。

できないことを無理して行うよりも、できたことを増やしていきましょう。自宅に手すりをつけたり、補助具を導入したりして動作をできるような環境を作っていくのもオススメです。

専門家によるリハビリを受ける

アテローム血栓性脳梗塞の後遺症には運動麻痺だけでなく、精神的な要因も関係するため、「これだけ行っていれば良い」というものがありません。定期的に専門家による評価やリハビリを受けると、より現状に合ったアプローチが受けられます。

現在の後遺症の程度を踏まえ、適切な段階設定をしてもらうと「できること」に焦点が合いやすいため、精神的な落ち込みがある方にも有効です。

アテローム血栓性脳梗塞の後遺症に関するFAQ

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Q1: アテローム血栓性脳梗塞とは、どのような病気で、脳卒中とは違うのですか?

アテローム血栓性脳梗塞は、脳卒中の一種です。動脈硬化(アテローム化)によって狭くなった血管に血栓ができ、詰まることで起こります。脳卒中は、血管が詰まる「脳梗塞」と、血管が破裂する「脳出血」の総称です。

Q2: アテローム血栓性脳梗塞の後遺症には、どのような種類がありますか?

後遺症は多岐にわたり、身体的なものとして運動麻痺(片麻痺)感覚障害嚥下障害などがあります。また、精神的な症状として抑うつ意欲の低下睡眠障害、さらに高次脳機能障害(記憶・注意・行動の障害)なども見られます。

Q3: なぜ、後遺症によって生活の質(QOL)が低下するのですか?

運動麻痺などで日常生活動作に介助が必要になることによるストレスに加え、特に睡眠障害とうつ状態が最も多い原因として挙げられています。精神的な症状はリハビリが進まなくなる原因にもなり、生活の質を大きく低下させます。

Q4: アテローム血栓性脳梗塞の後遺症を軽減し、生活の質を上げるために自宅でできる対策はありますか?

自宅でできる対策として、主に以下の3つが挙げられます。

  1. 運動を取り入れる: ストレッチや散歩など、無理のない範囲で運動を行い、セロトニン(幸せホルモン)の分泌を促します。
  2. できたことに注意を向ける: できないことを無理せず、手すりや補助具を導入するなど、環境を整えて「できること」を増やしていきます。
  3. 専門家によるリハビリを受ける: 運動麻痺だけでなく精神的な要因にもアプローチするため、専門家による定期的な評価とリハビリが有効です。

Q5: 運動はどのくらいの時間行うのが効果的ですか?

運動にはうつ状態を改善する効果があり、セロトニン濃度は運動を始めて5分ほどで高まり始めます。そのため、長時間の運動でなくても効果が期待できます。最初は5分程度の運動から始め、徐々に20〜30分程度を目指すと良いでしょう。

まとめ|アテローム血栓性脳梗塞の後遺症について

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アテローム血栓性脳梗塞の後遺症は、単に体の動きだけの問題にとどまりません。

多くの方が経験されるのは、やはり体が思い通りに動かなくなる運動麻痺です。それに加えて、痛みや触られた感覚が鈍る感覚障害や、飲み込みにくくなる嚥下障害、そして記憶力や注意力が低下する高次脳機能障害など、さまざまな身体的な影響が生じます。

しかし、この病気と向き合う上で特に注意したいのが精神的な症状です。抑うつ意欲の低下睡眠障害といった症状は、生活の質(QOL)を大きく低下させる原因となります。

だからこそ、アテローム血栓性脳梗塞の後遺症と向き合う際には、体の機能回復だけでなく、心のサポートも欠かせません。ご家族や周囲の方々が後遺症について正しく理解し、身体的・精神的なサポートを提供すること。それが、患者さんの回復を後押しし、より前向きな生活を取り戻すための大きな力となるでしょう。

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