NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 【重要】リハビリの中止基準を知ろう!安全に継続するためにできること

【重要】リハビリの中止基準を知ろう!安全に継続するためにできること

【重要】リハビリの中止基準を知ろう!安全に継続するためにできること

事故や病気の後にリハビリを行うことは身体の機能回復の改善のためにとても大切です。しかし、リハビリの中止基準を知らずにリハビリを行うと危険を伴うこともあります。

リハビリは患者さんに負担をかけることもあるので、中止基準を守って適切なリハビリを行う必要があります。せっかく機能回復を行うために頑張っていても、状態が悪くなっては本末転倒です。

安全に適切なリハビリを行うためにも、ご本人はもちろん、家族の方もリハビリの中止基準をぜひ知っておきましょう。

リハビリの中止基準を知っておくことべき理由|重要性と危険性

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リハビリは機能回復や生活の質の改善のために必要不可欠なものです。リハビリの中止基準を知らずにリハビリを行うことの危険性やリハビリの重要性について確認しましょう。

機能回復に必要なリハビリ

リハビリは病気やケガで失われた運動機能を取り戻すためや、適した状態にするために必要な治療の1つです。人間の身体は動かさない状態が続くと「筋肉が衰える」「関節が硬くなる」「体力が落ちる」などさまざまな機能低下を起こします。

なるべく早い時期からリハビリを始めることで、機能改善を促し、障害が残ったとしても最小限に留めることが可能です。早期治療、早期リハビリが日常生活への復帰や仕事・スポーツ活動への復帰を実現するために必要になるのです。

無理はダメ!リハビリの危険性

機能回復に必要不可欠なリハビリですが、身体や精神状況によっては逆効果になってしまうこともあります。リハビリは運動することで身体に負担をかけることになります。

患者さんの体調や精神状態を把握した上で、適切なリハビリを行わないと危険な状態に陥ってしまうこともあるのです。リハビリの運動療法は効果的ですが、誰にでも行えばいいというわけではありません。

その基準を明確化するために、日本リハビリテーション医学会によって「リハビリの中止基準」が定められています。次の章で内容を詳しくお伝えします。

安全にリハビリを行うため「知っておくべき3つの中止基準」

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今回は日本リハビリテーション医学会の「リハビリの中止基準」を基に紹介します。

  1. リハビリを行わない方が良い場合
  2. 途中でリハビリを中止する場合
  3. リハビリをいったん中止し、回復を待ってから再開する場合

以上の3つの基準をそれぞれお伝えします。

参考:日本リハビリテーション医学会「リハビリの中止基準」

リハビリを行わない方がいい場合

  1. 安静時脈拍が40/分以下または120/分以上
  2. 安静時収縮期血圧が70mmHg以下または、200mmHg以上
  3. 安静時拡張期血圧が120mmHg以上
  4. 労作性狭心症の方
  5. 心房細動のある方で著しい徐脈または頻脈がある場合
  6. 心筋梗塞発症直後で血液循環が不良な場合
  7. 著しい不整脈がある場合
  8. 安静時胸痛がある場合
  9. リハ実施前にすでに動悸・息切れ・胸痛のある場合
  10. 座位でめまい、冷や汗、嘔気などがある場合
  11. 安静時体温が38度以上ある場合
  12. 安静時酸素飽和度(SpO2)90%以下の場合

途中でリハビリを中止する場合

  1. 中等度以上の呼吸困難、めまい、嘔気、狭心痛、頭痛、強い疲労感などが出現した場合
  2. 脈拍が140/分を超えた場合
  3. 運動時収縮期血圧が40mmHg以上、または拡張期血圧が20mmHg以上上昇した場合
  4. 頻呼吸(30回/分以上)、息切れが出現した場合
  5. 運動により不整脈が増加した場合
  6. 徐脈が出現した場合
  7. 意識状態が悪化した場合

リハビリをいったん中止し、回復を待って再開する場合

  1. 脈拍数が運動前の30%を超えた場合。ただし2分間の安静で10%以下に戻らないときは以後のリハを中止するか、または極めて軽労作のものに切り替える
  2. 脈拍が120/分を越えた場合
  3. 1分間10回以上の期外収縮が出現した場合
  4. 軽い動悸、息切れが出現した場合

その他のリハビリ中止の目安

  1. 血尿の出現
  2. 喀痰量が増加している場合
  3. 体重増加している場合
  4. 倦怠感がある場合
  5. 食欲不振時・空腹時
  6. 下肢の浮腫が増加している場合

リハビリを安全に行うためも、運動を始める前に脈拍や血圧などのバイタルチェックは必ず行いましょう。また、飲んでいる薬の副作用や既往歴も大きく関係するので、患者さんや家族にしっかりと聴取することも大切です。

リハビリを行う必要がある方は、ほとんどの方が運動障害を有していて、合併症がある方も少なくありません。転倒や病状の悪化を防ぐためにもリハビリの中止基準を守って安全な環境でリハビリを行いましょう。

リハビリが中止になったらどうしよう…安心して継続するために

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リハビリの中止基準にあてはまり、リハビリを中止することになったら不安になりますよね。焦ったり無理をしてしまうことは大変危険です。安心して継続するためにはどうすれば良いのか考えていきましょう。

リハビリ中止になってもあせらない

リハビリが中止になってしまうと、機能回復が順調に進まないのではないかと焦ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、リハビリの中止は決して悪いことではありません。

安全を第一に考えて、体調や病状を考慮し、適切な判断をすることが大切です。体調が良くないのに無理してリハビリを続けると転倒によるケガに繋がる恐れもあります。体調面に不安がある場合は、些細なことでもリハビリ担当者に相談しましょう。

リハビリを安心して継続するために

リハビリを安全に行うためにも、日々の体調の変化を記録しておきましょう。ご自身の体調の変化を客観的に把握するためにも役立ちます。

また、リハビリ中に「この時運動してもいいのかな?」と疑問に思うような状況もあるかと思います。リハビリ担当者としっかりとコミュニケーションを取ること、不安や疑問を相談しやすい環境であることも重要です。

まとめ|リハビリの中止基準

今回はリハビの中止基準について解説しました。リハビリは機能回復の改善や生活の質の向上のために必要不可欠な治療の1つです。しかし、誰にでも同じような運動がいいわけではありません。

しっかりとリスク管理を行った上で、リハビリを行う必要があります。そのためにもリハビリの中止基準を把握して、適切な環境下でリハビリを行いましょう。また、リハビリの中止基準にあてはまらなくても、体調に不安なことがある場合は遠慮なくリハビリ担当者に相談してください。

リハビリの中止基準にあてはまり、中止せざるを得なくなったとしても焦る必要はありません。まずはご自身の体調を安定させることを最優先に考え、万全の状態で再度リハビリに取り組めるようにしましょう。

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