NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 課題指向型アプローチとはどのような方法?特徴・効果・内容を紹介

課題指向型アプローチとはどのような方法?特徴・効果・内容を紹介

課題指向型アプローチとはどのような方法?特徴・効果・内容を紹介

リハビリには専門スタッフが扱える様々な手法があります。運動機能を改善し、望む日常生活を手に入れるために効果的なリハビリを試してみたい方は多いでしょう。

課題指向型アプローチは、リハビリ方法の1つです。目標を決めてから段階的に運動課題を行う特徴がありますが、正しい知識を知らないとリハビリを継続するのが難しくなってしまうかもしれません。

この記事では、課題指向型アプローチとは何か、リハビリの流れやリハビリサービスの選び方をご紹介します。課題指向型アプローチで理想の生活に近づきたい方は、ぜひ参考にしてください。

課題指向型アプローチとは何か?対象疾患や時期について

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リハビリの方法の1つとして課題指向型アプローチがあります。運動課題を段階的に設定して反復する方法です。課題指向型アプローチには対象疾患があり、この方法でリハビリを行うべき適切な時期もあります。課題指向型アプローチの効果もおさえておきましょう。

課題指向型アプローチはリハビリ方法の1つ

脳卒中などで脳に障害を受けた場合、その部分の神経機能は失われます。しかし、脳には可塑性(かそせい)といって、損傷していない部分の細胞や神経が発達して機能が回復する可能性があるのです。課題指向型アプローチでは動作を反復し、脳の可塑性を促すことを目的としています。

例えば「1人で歩きたい」という目標があるとします。課題指向型アプローチでは、1人で黙々と歩く訓練をするわけではありません。1人で歩くために必要な筋肉をリハビリバンドで鍛えたり、バランスボードでバランスをとる訓練をします。

課題指向型アプローチのポイントは、同じ運動・動作を繰り返し行うわけではないという点です。必要な運動を必要な強度で行えるよう、リハビリの度に運動や動作が調整されます。

対象疾患と行うべき時期

課題指向型アプローチは、脳の可塑性を引き出す方法のため、脳卒中の回復期・生活期で用いられるのが一般的です。特に発症後3〜6ヶ月の間は運動機能が回復しやすい時期なので、課題指向型アプローチが適しているといえます。

発症から時間が経っていても課題指向型アプローチの効果があるので安心してください。脳卒中発症から6年経過した患者さんが課題指向型アプローチを行ったところ、歩き方が改善したとの報告もあります。

参考:課題指向型アプローチにて歩行時の疲労感が軽減した生活期脳卒中患者を経験して

課題指向型アプローチはどのような流れで行われるのか

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課題指向型アプローチをリハビリに取り入れたいと思っても、流れがわからないと安心して取り組めないでしょう。また、自分が行っているのは課題指向型アプローチなのか、効果がある方法なのかが気になるところです。リハビリとして課題指向型アプローチが行われる時の流れを紹介します。

達成したい課題を決める

課題指向型アプローチでは、達成したい課題を決めるのが重要です。歩行や起居動作のように、できれば良いとされる動作を目標にするだけではありません。今後の生活イメージ・役割に焦点を当てるのが大切です。例えば、次のような目標が考えられます。

  • 歩いて自分の好きなものを買いに行きたい
  • 歩けるようになって地域のサークルに参加したい
  • 自分で起き上がり、好きなタイミングでテレビを観たい

現在の運動機能の評価

目標が決まったら、現在の運動機能の評価が行われます。目標とする課題に向かうためのリハビリ内容を段階的に決めるためです。以下のような評価や身体機能のチェックが行われます。

  • 日常生活動作の自立度の評価
  • 運動機能(バランス能力・歩行能力)の評価
  • 認知機能の評価

リハビリ前の評価は、現在の状態を把握するだけでなく、一定期間が経過した後の効果を判定するのに役立ちます。評価は患者さんにとって緊張するものですが、効果を実感するためにも取り組んでみましょう。

強度や段階を調整してリハビリを実施

目標とする課題や現在の身体機能から、運動強度や段階を調整してリハビリが実施されます。課題指向型アプローチでは、達成したい動作に必要な要素が反復して実施されます。

そのため、「歩行できるようになりたいのに、なぜこの動作を行っているんだろう」「起き上がりの動作に関係なさそう」などと思うかもしれません。しかし、リハビリスタッフは目標の動作・生活のための段階的なアプローチを実施しています。不明な点はそのままにせず、スタッフに確認しましょう。

リハビリ効果のフィードバック

リハビリ開始時に行われた評価をもう一度受けるのが一般的です。課題指向型アプローチによって、どの部分が向上したかを評価します。

評価後、達成できていない部分があれば分析し、その後のリハビリに役立てられます。目標が達成していた場合は、次の目標を検討したり、自宅でより快適に過ごすための目標が立てられます。

参考:脳卒中患者に対する課題指向型アプローチ-課題指向型アプローチと運動学習に基づいた介入の考え方-

課題指向型アプローチはどこで受ける?リハビリ施設の選び方も

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発症後から6ヶ月経過していて、要介護認定を受けていない場合は医療保険を適用してのリハビリは受けられません。退院後自宅で生活している場合、課題指向型アプローチを受けるには自費リハビリがオススメです。自費リハビリサービスや施設の選び方をご紹介します。

スタッフの資格を確認する

課題指向型アプローチは理学療法士や作業療法士が得意とする分野です。リハビリ施設やサービスを選ぶ時はスタッフの資格を確認しましょう。インターネットで検索する場合、「お住まいの地域+自費リハビリ」と検索すると事業所が出てきます。

自費リハビリサービスのホームページでは、スタッフの紹介ページがあるのが一般的です。有資格者がいるのかどうか、課題指向型アプローチを行ってくれるかどうかを確認してから申し込みをすると安心ですよ。

自分のニーズに合わせてくれるか

課題指向型アプローチには、達成したい目標を設定するのが不可欠です。そのため、リハビリ訓練だけでなく、自分のニーズや今後の生活について相談できるかを確認しましょう。

自費リハビリの事業所によっては、無料の体験や相談を行っています。リハビリやスタッフの雰囲気を知って安心するために是非活用してみましょう。

まとめ|課題指向型アプローチ

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今回は課題指向型アプローチとは何か、リハビリの流れやリハビリサービスの選び方をご紹介しました。課題指向型アプローチでは、達成したい課題を決めるのが重要です。

今回は以下のような目標を例に挙げました。

  • 歩いて自分の好きなものを買いに行きたい
  • 歩けるようになって地域のサークルに参加したい
  • 自分で起き上がり、好きなタイミングでテレビを観たい

人それぞれ、目的があると思います。課題指向型アプローチで理想の生活に近づきたい方は、リハビリ施設にもこだわって選び、ゴールに向かって進んでいきましょう。

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