NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 顔の痺れは脳梗塞の後遺症|日常生活への影響とリハビリの進め方について

顔の痺れは脳梗塞の後遺症|日常生活への影響とリハビリの進め方について

顔の痺れは脳梗塞の後遺症|日常生活への影響とリハビリの進め方について

脳梗塞の後遺症として多くの方が経験するしびれ。しびれは目に見えてわかる症状ではないため、周囲の人からの理解が得られず一人で抱え込んでしまう方もいらっしゃるかもしれません。

日常生活でしびれが続いていると「いつまで続くのだろうか」「本当に治るのか」など気になります。脳梗塞の後遺症であるしびれが治るかどうかを知るためには、しびれの種類や原因を確認する必要があります。

今回は脳梗塞の後遺症であるしびれが治るのか悩んでいる方のために、しびれの原因や治療法についてわかりやすく解説します。

顔の痺れ…脳梗塞の後遺症は治るの?判断するために原因を知ろう

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脳梗塞の後遺症に悩まされている方の中には、顔面や手足のしびれの症状を発症する方もいます。しびれが治るかどうかを知るためにも、まずは脳梗塞によるしびれの原因や種類について理解を深めましょう。

脳梗塞の主な後遺症

脳梗塞は脳の損傷部位によってさまざまな後遺症があります。主な後遺症は以下の通りです。

<脳梗塞の後遺症>

  • 運動麻痺…体のどちらかの半身が動かなくなる症状
  • 感覚麻痺…痛覚や触覚が鈍くなる場合と、過敏になる場合がある
  • 言語障害…構音障害や失語症など
  • 嚥下障害…食べ物が飲み込めない
  • 高次機能障害…記憶障害や注意障害などさまざまな認知障害

脳梗塞の後遺症は脳の損傷部位や損傷の大きさによって症状は変わります。例えば、運動麻痺と一言でいっても、細かい動きができなくなる軽度のものから、全く動かすことができなくなる重度のものまでさまざまです。

運動麻痺によるしびれ

脳梗塞によるしびれの原因は大きく分けると運動麻痺によるものと、感覚麻痺によるものの2種類があります。

1つは運動麻痺による血液循環の悪化と姿勢の悪さです。運動麻痺により体を動かさなくなったことで、筋肉が硬くなり、血管も収縮します。血管が収縮すると血液の流れが悪くなり、しびれを引き起こします。また、姿勢が崩れることで筋肉の不均衡が生じ、神経や血管を圧迫することでもしびれが発症します。

感覚麻痺によるしびれ

もう1つは、感覚麻痺によるしびれです。体の感覚を司る脳神経が損傷することで起こります。脳の視床や体性感覚野と呼ばれる部分が障害を受けると、「どんな感触なのか」といった情報を正しく体に伝えることができなくなります。

そのため、何も触っていなくても、触っている感覚があったり、ビリビリ、ジンジンとしたしびれが続いたりといった症状が出現するのです。さらに物に触れただけでビリビリとしたしびれを感じることもあるなど症状の出方や程度もさまざまです。

脳梗塞が原因のしびれはいつ治る?日常生活への影響は?

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しびれが持続している場合、日常生活にどのような影響がでるのでしょうか。また、脳梗塞の後遺症であるしびれは治るのか、治るにはどのくらいの時間がかかるかも気になるところです。しびれの治療や日常生活への影響について解説します。

しびれが最も強い時期

しびれを最も強く感じる時期は脳梗塞の発症直後だと言われています。その後1か月程度でほとんど回復する方もいらっしゃいます。しかし、時間が経てばたつほど回復も緩やかになってしまうため、早めに治療を受けることが重要です。

また、脳梗塞の前兆症状としてしびれが出ることもあります。体の半身や顔の半分にしびれを感じるようなら脳梗塞などの脳血管障害の可能性が高いです。その場合、すぐに病院を受診しましょう。

日常生活への影響

脳梗塞の後遺症によってしびれを発症すると日常生活にもさまざまな影響を及ぼします。「身体を思うように動かせない」「不快感が続く」などすると、ますます体を動かすことが減ってしまいます。

また、顔面にしびれが生じると食べづらさや不快感により、食欲不振になってしまったり、睡眠時にしびれの不快感があるため睡眠不足になってしまったりするケースも少なくありません。

しびれの種類で治療は異なる

しびれの治療はしびれを起こしている原因や、しびれの種類によって異なります。しびれの原因が明確な場合は手術などで原因を取り除く必要があります。また、麻痺による姿勢の崩れや筋肉の不均衡でしびれが起きている場合は、リハビリによる治療を行っていきます。

しびれの感覚は人によってさまざまなので、患者さん自身が感じているしびれがどのようなものかを医師やリハビリの専門家に正しく伝えることが大切です。

脳梗塞の後遺症治療|しびれを治す!効果的なアプローチ

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脳梗塞の後遺症によって起こったしびれに対するアプローチは大きくわけて2つです。それぞれどのような治療があるかみていきましょう。

薬物療法

感覚麻痺が引き起こすしびれの治療として薬物治療が行われることが多いです。使用する薬には以下のものがあります。

  • 漢方薬…しびれの軽減のため
  • 鎮痛剤…痛みを伴うしびれがある場合
  • 抗うつ剤…気分の落ち込みがみられる場合
  • 抗てんかん薬…てんかん発作を疑うしびれがある場合

上記の薬を全員が使用するわけでなく、患者さんの症状に合わせた薬物療法を行います。

そのため、しびれの程度や症状によってさまざまな薬を併用することもあります。

リハビリテーション

しびれを回復するためにリハビリテーションはかかせません。しびれに対するリハビリテーションとして主に行われるのが電気療法です。筋肉や神経回路に電気刺激を加えることで、筋収縮や神経活動を促します。

他にも姿勢や筋肉の不均衡が原因でしびれが起きている場合は徒手的なアプローチを行い、正しい姿勢の再学習を促します。

しびれの原因が何かを突き止め、早期に適切な治療を行うことで回復を早めることができるでしょう。

まとめ|脳梗塞の後遺症によるしびれは治るのか

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脳梗塞とは、血管がつまって脳の一部に血液が行きわたらなくなる病気で、その結果、体の動きや感覚にさまざまな後遺症が出ることがあります。後遺症として、手や足、顔などの一部がしびれることがよくあります。しびれとは、皮ふに違和感があったり、ピリピリ、チクチクした感じがすることを指します。このしびれは、適切なリハビリ や治療をできるだけ早く始めることで、少しずつ良くなることがあるのです。

また、多くの場合、しびれは発症した直後が一番強く、時間がたつとともに弱まっていくことも珍しくありません。こうした変化を知っておくと、「最初はとてもつらかったしびれが少しずつ軽くなっている」と気づいて、気持ちを前向きに保ちやすくなります。

しびれの原因は人それぞれ異なり、脳のどの部分がダメージを受けたかなど、いろいろな要素が関わっています。ですから、しびれがどんなふうに起こっているのか、いつ、どの場所に感じるのかなどをできるだけ正確に、医師や理学療法士に伝えるようにしましょう。その情報は、原因究明を行い、しびれが治る見込みを判断するうえでとても役に立ちます。

さらに、脳梗塞の後遺症によるしびれに対しては、できるだけ早くリハビリを始めることが重要です。専門家による適切なリハビリを受ければ、体の感覚を取り戻したり、しびれを軽くしたりする可能性が高まります。もし、しびれや感覚の変化に気づいたら、なるべく早く医師やリハビリの理学療法士に相談しましょう。

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