NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 脳性麻痺は大人になってもリハビリは必要?二次障害や病院の選び方

脳性麻痺は大人になってもリハビリは必要?二次障害や病院の選び方

脳性麻痺は大人になってもリハビリは必要?二次障害や病院の選び方

脳性麻痺とは、出産前後に脳の損傷が起きることで発症する運動機能障害です。脳性麻痺で損傷した脳の機能は回復することがないので大人になってからも継続的にリハビリを行う必要があります。

脳性麻痺の人は小児期からリハビリを行い社会生活を送っていきますが、20代になると二次障害に悩まされる人もいます。しかし脳性麻痺の人が大人になった時にリハビリをどこで受けるべきかがわからないと悩む人も少なくありません。

今回は脳性麻痺が大人になってから気をつけるべき二次障害とリハビリについて解説します。

脳性麻痺は大人になったら治るのか?リハビリは継続すべき?

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脳性麻痺は赤ちゃんの頃に発症するので子供の頃の治療やリハビリが注目されがちですが、脳性麻痺は治すことができないので大人になっても障害は続きます。

あまり知られていない脳性麻痺患者が大人になった時の困難についても知っておきましょう。

脳性麻痺は後遺症の1つ

脳性麻痺は脳の一部が傷ついたために起こる後遺症です。脳の損傷箇所によって症状は少しずつ異なりますが、脳性麻痺の障害は主に運動発達にあらわれます。

脳性麻痺は運動障害の性質により4つのタイプに分類されます。

1、痙直型:筋肉のこわばり、ピーンと張って固くなる

2、アテトーゼ型:自分の意思と関係なく手足や体幹がうねうね動く

3、失調型:身体のバランスが取りにくい

4、混合型:1~3のうち2つ以上の組み合わせ

参考:リハビリスタジオ群馬・脳性麻痺

小児期以降の脳性麻痺の治療

損傷した脳は薬や手術で治すことができませんが、脳の残った機能を上手に働かせるために小児期は様々な療育といわれるリハビリを行います。

脳性麻痺の人は小さい頃からリハビリを行っているので小児専門のリハビリ施設に通う人が大半です。小児専門のリハビリの場合は高校卒業すると終了するので、大人になってからどこに通ったらいいのかどのようなリハビリを行うべきかわからずに困ってしまうこともあります。

また小児期のリハビリで獲得した能力を大人になっても維持するためにリハビリなどの取り組みが必要ですが、受診できる医療機関もそれほど多くないという問題点もあります。

脳性麻痺患者が大人になったら気を付けるべきは二次障害!

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脳性麻痺の人が大人になってから起こる障害として二次障害があります。二次障害とは既存の障害の増悪やあらたに出現した障害のことで動作能力をともないます。

脳性麻痺の二次障害の特徴を解説していきます。

脳性麻痺の二次障害はなぜ起きるのか?

脳性麻痺の小児期の障害は身体機能の成長に伴って生じる筋緊張や変形が主な症状ですが、脳性麻痺の二次障害は基本的な成長が終わってからあらわれます。

いわゆる加齢や老化による機能低下、日常生活における無理の蓄積によって二次障害が起こるといわれています。脳性麻痺の障害自体は進行はしませんが、大人になってから二次障害という形でさらに障害が重くなることがあることもわかってきました。

脳性麻痺の二次障害の症状

症状は様々ですが、自覚症状として以下のものがあらわれます。

・肩のこり

・手足のいびれ、痛み

・よくこける

・ものを落とす

・排尿の変化

年齢が高くなるほどよく見られますが、近年では20代から症状が現れる人も少なくありません。就労している職種や労働条件の違いによっても症状のでかたは異なります。

二次障害の予防にはリハビリ

二次障害は症状が進むと、「頚椎症」や「頸肩腕障害」、「脊柱側弯症」「変形性股関節症」「ポストリオ症候群」など様々な疾患があらわれる可能性があります。

二次障害を生み出さない、悪化させないためにも予防が大切です。日常生活では数時間毎に体位変換を行うようにしたり、定期的なリハビリを受けたりすることも有効です。

普段、自分では動かせない筋肉を理学療法士など専門家に動かしてもらうことで、身体のバランスを調整することが大切です。

参考:障害保健福祉研究情報システム・障害のある人の医療問題としての二次障害について

【成人脳性麻痺】大人になったらどこでリハビリができる?

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脳性麻痺の人が大人になった時に、症状の悪化など二次障害のような症状がでてきた場合、どこで治療やリハビリを受けることができるのでしょうか。

成人脳性麻痺のリハビリの目的や必要性について詳しく解説します。

脳性麻痺の二次障害は何科?

成人脳性麻痺は整形外科、脳神経外科、リハビリテーション科を受診しましょう。個々の症状に合わせて使い分けるのが望ましいです。

脳性麻痺患者の多くの人は小児専門の病院や施設で療育してきたこともあり、大人になってからどこの病院に行けばいいかわからないという方も少なくありません。また、今までの症状をきちんと説明できるかなど不安もあります。

近年では小児期から一貫してみてくれる病院もあります。また、訪問リハビリなどを利用すれば自宅での施術も可能です。脳性麻痺は一生付き合わなければならない病気なので、患者さんが安心して利用できる病院や施設を探すことが大切です。

成人脳性麻痺のリハビリの目的

成人脳性麻痺のリハビリは主に機能向上のための動作訓練、運動訓練の他に、日常生活を送りやすくするための装具提案も行います。

また、筋緊張の緩和や疼痛緩和など症状改善のためにマッサージも行われます。特に運動障害の重い方は定期的にしっかりとリハビリをうけて身体の変形や合併症を予防しましょう。

生活の質を保つために…長期的なリハビリを

脳性麻痺は大人になっても付き合っていかなくてなりません。また二次障害の予防のためにもリハビリを受けることはとても重要です。

二次障害の予防や進行を遅らせるためには、日常生活の対策も必要です。就労している場合は、椅子や机を身体に合わせたり、体のほぐし方を身につけるなど環境を整備しましょう。

生活の質を保つためにも、一人に一人にあった適切なリハビリや補助具の提案をすることが何よりも大切です。

まとめ|脳性麻痺・大人のリハビリ

脳性麻痺の人が大人になった時に、リハビリは必要なのか、どの病院にいけばいいのかなど多くの問題があります。

脳性麻痺は大人になってから症状が悪化する、二次障害が起きる可能性が高いです。二次障害を予防するためにもリハビリを続けていくことが大切です。

脳性麻痺の症状と上手に付き合いながら、日常生活を送るためにも信頼できる病院やリハビリ施設を選ぶことがとても大切です。

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