NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム リハビリ、このままでいいのかと感じたときの考え方と判断の整理

リハビリ、このままでいいのかと感じたときの考え方と判断の整理

リハビリ、このままでいいのかと感じたときの考え方と判断の整理

「毎週きちんと通っている。でも、正直なところ…このままでいいのか分からない。」

リハビリを続けている方や、その家族から、こうした言葉を聞くことは少なくありません。
良くなっていないわけではない。でも、良くなっている実感もはっきりしない。
誰かに相談するほどでもない気がして、そのまま時間だけが過ぎていく。そんな感覚です。

ここでは、「リハビリ このままでいいのか」と感じたときに、
すぐに答えを出すためではなく、考えを整理するための視点をいくつか並べていきます。

今のリハビリに違和感を覚えるとき、何が起きているのか

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最初にお伝えしたいのは、「違和感を持つこと自体は、珍しいことではない」という点です。
実際の相談現場でも、はっきりした不満ではなく、言葉にならない引っかかりとして語られることが多いです。

ここでは、その違和感がどこから来やすいのかを、少しずつほどいてみます。
あなたが感じている感覚と、重なる部分があるかもしれません。

なんとなく続いている、という感覚はありませんか

リハビリは「決められた頻度で通うもの」になりやすい側面があります。
気づけば、目的よりもスケジュールが先に立っている状態になることもあります。

たとえば、「歩くのが楽になるはずだったのに、最近は内容がずっと同じ」
そんな小さな違和感を、見過ごしてしまうケースは少なくありません。

良くなっているのか分からない不安

数値や検査結果では問題ないと言われても、
日常生活では「楽になった感じがしない」と思うことがあります。

これは一概に良し悪しを決められるものではありませんが、
評価と実感がずれている状態が続くと、不安が積み重なりやすいとされています。

「任せているから大丈夫」と思い込んでいないか

医療やリハビリの現場では、専門職に任せること自体は自然なことです。
ただ、完全に受け身のまま時間が過ぎていると、
「自分のリハビリなのに、判断していない」という感覚が残ることもあります。

リハビリを見直す前に、立ち止まって考えたい視点

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「変えたほうがいいのか」「我慢すべきなのか」。
そう考え始めたときほど、すぐに結論を出したくなりがちです。

ですが、ここでは一度立ち止まって、
判断の軸そのものを整理することを目的にします。

文章だけで考えようとすると、気持ちが堂々巡りになりやすいので、ここでは「よくある迷い」を視点ごとに並べてみます。

感じていること現場でよくある背景すぐに答えを出さなくていい理由
何となく不安だが、理由がはっきりしない目標やゴールが共有されないまま進んでいることが多い違和感は、あとから言葉になることも少なくない
通ってはいるが、変化を実感しにくい評価が数値や動作テスト中心になりがち生活上の変化は時間差で現れることがある
内容が毎回似ていると感じる安定期・維持期に入っている可能性もある停滞と悪化は必ずしも同じではない
聞きたいことがあるが、言い出せない関係性を崩したくない心理が働きやすい質問すること自体は制度上も問題ない
他の意見も聞いてみたい気がする情報源が一つに限られている比較は否定とイコールではない
リハビリ状況の整理

そもそも、何を目指していたのか

リハビリを始めたときの目標を、覚えていますか。
「外に一人で出たい」「仕事に戻りたい」など、生活に根ざした目標だったかもしれません。

もし今の内容が、その目標とつながっているか分からなくなっているなら、
方向性を確認するタイミングに来ている可能性はあります。

セラピストの説明、理解できていますか

説明を受けたとき、その場では「分かりました」と答えても、
後から「結局どういう意味だったのか」と思うことはよくあります。

これは能力の問題ではなく、説明と受け取り方のズレによるものです。
分からないまま進んでいる感覚があるなら、違和感が出るのも自然です。

不安を言葉にできないままになっていないか

「こんなこと聞いていいのかな」と思って、
疑問を飲み込んでしまう方は少なくありません。

ただ、不安が言葉にならない状態が続くと、
納得できないまま続けている感覚だけが残ってしまいます。

不安を払拭してリハビリに集中できるように忌憚なく問いかけましょう。

「このままでいいのか」と思ったときの現実的な選択肢

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違和感に気づいたからといって、
すぐに何かを変えなければいけないわけではありません。

ここでは、現場でよく取られる対応をいくつか紹介します。
どれが正解という話ではなく、考え方の幅として読んでみてください。

今の環境で、確認・相談をしてみる

担当者に、率直に状況を聞いてみるだけでも、見え方が変わることがあります。
「どこを目指しているのか」「今はどの段階なのか」。

これは制度上も問題のない行為であり、
公的にもリハビリは本人の理解と納得が重要とされています
(参考:厚生労働省 公表資料)。

別の専門家の意見を聞いてみる

近年では、セカンドオピニオンという考え方も、
医療全般で徐々に知られるようになってきました。

必ずしも「今が間違っている」という意味ではなく、
別の視点で整理してもらうという位置づけで利用されるケースも多くあります。
ご自身の選択枠を増やすことで、新たな視点が見つかりやすいです。

すぐに答えを出さない、という選択

「迷っている状態」を、無理に終わらせなくても大丈夫です。
一度考え始めたという事実そのものが、
すでに主体的な一歩だと感じられることもあります。

よくある質問(FAQ)

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Q1. リハビリが合っていないと感じたら、すぐ変えるべきですか?

A. すぐに結論を出す必要はありません。違和感の内容を整理してから判断する方が、後悔が少ないケースもあります。

Q2. 効果が出ていない気がするのは、普通のことですか?

A. 一概には言えませんが、回復の実感と評価が一致しないと感じる方は一定数います。

Q3. 担当者に不安を伝えるのが気まずいです

A. よくある悩みです。感情ではなく「分からない点」として伝えると、話しやすくなることがあります。

Q4. セカンドオピニオンは大げさではありませんか?

A. 必ずしも深刻な状況でなくても、考えを整理する目的で利用されることがあります。利用者様側は情報不足のままリハビリテーションを受けることが大半です。第三者の意見を聞くことでより納得感も得られて、選択枠が広がります。

Q5. 家族が違和感を持っている場合、どう関わればいいですか?

A. 判断を急がせず、「どう感じているか」を聞く姿勢が大切とされることが多いです。

まとめ|「このままでいいのか」と思った時間も、無駄ではない

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リハビリを続けながら「このままでいいのか」と感じる時間は、
決して特別なものではありません。
むしろ、多くの人が言葉にできないまま抱えている感覚でもあります。

良くなっていないわけではない。
でも、良くなっているとも言い切れない。
そのあいだにある曖昧さは、誰かに説明しようとすると途端に形を失ってしまいます。
だからこそ、迷いをそのままにしてしまうことも多いのだと思います。

ただ、考えてみると、
「違和感を覚える」という行為そのものが、
リハビリを“他人事”ではなく“自分の時間”として捉え直している証でもあります。
続けてきたからこそ、感じ取れる感覚とも言えるでしょう。

答えを急がず、今のやり方が正しいのか、変えるべきなのか、まだ分からなくていい。
立ち止まって考えているこの時間も、あなたの回復や生活の一部として、確かに流れています。

「このままでいいのか」と思い続けることは、前に進めていない証拠ではありません。
むしろ、自分の歩幅を確かめている途中なのかもしれません。

一歩一歩を踏み出すことが近道となりますので、まずは専門家への相談から始めましょう。

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