パーキンソン病で外出できなくなった80代|友人と外食できるまでの話
2025.10.28
「最近歩くときにふらついてしまって、伝い歩きしかできない。外に出るのが怖い…」
パーキンソン病と診断されてから、80代の彼女は外に出られなくなっていました。
小刻み歩行で転びそうになる。足が痛くて支えられない。気持ち的に塞ぎ込む毎日。もともと別の訪問リハビリを利用していましたが、1年半続けても効果が出ないどころか悪化している気がする…。
でも、自費訪問リハビリに切り替えて、変わりました。
「病気になったことは自分と向き合うチャンス」
その言葉を聞いてから、リハビリに拍車がかかりました。諦めていた「友人との外食」もできるようになり、今日も「次にやりたいこと」を探しています。
この記事では、パーキンソン病とは何か、なぜリハビリが大切なのか、そして実際にリハビリで人生が変わった事例を紹介します。
目次
パーキンソン病って何?手足が震える、動きが遅くなる病気

手足が震えたり、動きが遅くなるなどの症状が起こると、高齢者に多い「パーキンソン病」の可能性があります。
パーキンソン病とは、脳の中の黒質というところにある神経細胞が減ることで、ドパミン(運動を司る神経伝達物質の一つ)が減少するために起こる病気です。
ドパミンが減るとどうなるか
ドパミンは、脳から身体への運動の指令を伝える役割を持っています。
ドパミンが減ってしまうと、脳から身体への運動の指令が上手く行われなくなります。その結果、以下のような症状が現れます。
- 転びやすくなる
- 小刻み歩行になる(歩幅が狭くなる)
- 手足が震える
- 動きが遅くなる
- 筋肉が硬くなる
こうした症状が出ると、外へ出るのは億劫になってしまいますよね。
パーキンソン病の様々な症状
パーキンソン病の症状はさまざまです。
運動症状
- 手足の震え
- 筋肉の硬直
- 動作が遅くなる
- バランスが取りにくい
非運動症状
- 頻尿
- 発汗
- 疲れやすい
- 便秘
- 睡眠障害
運動症状だけでなく、こうした非運動症状も日常生活に大きな影響を与えます。
パーキンソン病は早期リハビリで症状を軽減できる

パーキンソン病と診断された場合、徐々に進行する疾患のため、早期に「薬物療法」と「リハビリ」を中心とした治療が必要です。
リハビリの重要性
薬物を使用しないリハビリは、自宅でできるものが多く、副作用もないメリットがあります。
そして、ここが大事なポイントなんですが、適度な運動はドパミンの量を増やすんです。
薬でドパミンを補うだけでなく、運動で自分の体の中のドパミンを増やすことができる。これがリハビリの大きな意味です。
ドパミンを増やす運動の工夫
パーキンソン病の人は、一回当たりのドパミン分泌量が少ない傾向にあります。
だから、軽い運動をこまめに行うなど回数を増やすことで全体のドパミン量を増やせます。
一度に激しい運動をするより、軽い運動を何度もやる方が効果的なんですね。
また、散歩時に違うルートを歩いてみるなど脳に新しい刺激を与えてみるのもドパミン量の増加に効果的です。
同じ道を歩くより、違う道を歩く。いつもと違う景色を見る。こうした「新しい刺激」が脳を活性化させて、ドパミンの分泌を促すんです。
セラピストと相談しながら、自分に合った運動を見つけていきましょう。
「病気になったことは自分と向き合うチャンス」の気づき

彼女は、パーキンソン病の症状である「小刻み歩行」や「足が痛くて支えられない」などの理由で外に出られず、気持ち的に塞ぎ込む毎日を過ごしていました。
1年半続けても効果が出なかった
もともとは別の訪問リハビリを利用していました。
でも、1年半続けても効果が出ないどころか悪化している気がする…。
「このままじゃダメだ。痛みだけでもなんとかしたい」
そう考えた彼女は、インターネットでホームページを見て、現在の自費訪問リハビリを利用することに決めたそうです。
まず目標を決めることから始まった
新しいリハビリは、まず自分の目標を決めることから始まりました。
「あなたは何がやりたいですか?」
理学療法士からそう聞かれて、彼女は考えました。自分でやりたいことを具体的に考えて、その目標のために何をすれば良いのかというリハビリプログラムを先生が一緒に考えてくれました。
これが、以前のリハビリとの大きな違いでした。以前は「やらされているリハビリ」だったけど、今は「自分がやりたいことのためのリハビリ」になったんです。
「病気もチャンス」と教わった
そして、理学療法士から言われた言葉が、彼女の心を変えました。
「病気になったことは自分と向き合うチャンスですよ」
病気になったことを不幸だと思っていた。でも、考え方を変えれば、これは自分の人生を見つめ直すチャンスなんだ。
その言葉を聞いてから、さらにリハビリに拍車がかかりました。
できることが増えていく喜び
今までできなかったことでも先生に相談しながら取り組むことで、できることも増えました。
最初は室内を歩くだけでも大変だった。でも少しずつ、玄関まで歩けるようになった。外に出られるようになった。
そして、諦めていた「友人との外食」もできるようになったんです。
久しぶりに友人と会って、一緒に食事をする。何気ない日常が、こんなに嬉しいものだったなんて。
彼女は今日も「次にやりたいこと」を探しています。
自費訪問リハビリが向いている理由|3つのポイント

彼女が利用したのは、自費訪問リハビリです。なぜ自費リハビリが良かったのか、3つのポイントで解説します。
ポイント1:リハビリ期間や時間の制限がない
自費訪問リハビリは、「保険適用内のリハビリにあるリハビリ期間や時間の制限」がありません。
本人の意思次第で好きなだけリハビリを行うことも可能です。
保険適用のリハビリは、期間や回数に制限があります。でも自費リハビリなら、自分のペースで、必要なだけリハビリを続けられます。
ポイント2:無理に詰め込まない目標設定
彼女は、「生活していく上で必要なことをできる限りやる」と無理に詰め込み過ぎない目標を立てました。
リハビリは週2〜3回程度とし、残りの時間は、趣味の料理や友人との時間に活用できるので、気持ちを維持してリハビリを行っています。
リハビリだけが人生じゃない。趣味も大事、友人との時間も大事。そのバランスを取りながら、無理なく続けられるのが自費リハビリの良さです。
ポイント3:自宅で受けられるから日常生活に直結
自費訪問リハビリは、自宅で受けられるので日常生活に直結する機能回復が効率良く行えるメリットがあります。
病院やリハビリ施設に通うのは、パーキンソン病の方にとって大きな負担です。歩くのも大変、外に出るのも怖い。
でも自宅なら、リラックスした環境でリハビリができます。
また、セラピストに利用者の生活環境を見てもらうことで、機能訓練を的確に行ったり、自宅での生活についてアドバイスを受けることも可能です。
「この部屋の配置だと転びやすいですね」「ここに手すりがあると安全ですよ」といった、具体的なアドバイスがもらえるのも自宅リハビリならではです。
パーキンソン病で外に出られなくなった方へ

自費訪問リハビリは自宅でリハビリが可能なので、彼女のようにパーキンソン病で外に出られなくなってしまった人にもぴったりの改善方法です。
まずはやりたいこと、目標を定める
丁寧で細かいカウンセリングを行い、利用者が「これならできる、やってみたい」と思えるようなプログラムを考えます。
「外に出たい」「友人と会いたい」「買い物に行きたい」「料理がしたい」
どんなことでもいいんです。あなたがやりたいことを、一緒に実現していきましょう。
できることを増やして、人生を素晴らしいものに
パーキンソン病は進行性の疾患です。完治は難しいかもしれません。
でも、リハビリで症状を軽減することはできます。できることを増やすことはできます。
病気になったことを不幸だと思うのではなく、自分と向き合うチャンスだと捉える。そうすれば、これからの人生をさらに素晴らしいものにしていけます。
よくある質問

Q:リハビリはいつから始めるべき?
A:診断されたら、できるだけ早くリハビリを開始することが大切です。早期にリハビリを開始することで、症状の進行を遅らせることができます。
Q:どんな運動が効果的?
A:軽い運動をこまめに行うことが効果的です。散歩、ストレッチ、体操など。新しいルートを歩くなど、脳に新しい刺激を与えることもドパミンの増加に効果的です。
Q:保険適用のリハビリと自費リハビリの違いは?
A:保険適用のリハビリには期間や回数の制限がありますが、自費リハビリには制限がありません。また、自費リハビリは自宅で受けられるため、通院の負担がなく、日常生活に直結した訓練ができます。
Q:外に出られなくてもリハビリは受けられる?
A:訪問リハビリなら自宅でリハビリを受けられます。外に出られない方こそ、訪問リハビリが向いています。
Q:家族はどうサポートすればいい?
A:本人の「やりたいこと」を尊重し、できることは見守る姿勢が大切です。何でも手伝ってしまうと、本人の能力が低下してしまいます。セラピストと相談しながら、適切なサポートを心がけましょう。
最後に

パーキンソン病と診断されてから、外に出られなくなっていた彼女。
小刻み歩行で転びそうになる。足が痛くて支えられない。気持ち的に塞ぎ込む毎日。1年半別のリハビリを続けても、効果が出ませんでした。
でも、自費訪問リハビリに切り替えて、変わりました。
まず自分の目標を決めることから始まった。「病気になったことは自分と向き合うチャンス」と教わった。その言葉が、彼女の心を変えました。
今までできなかったことでも、先生に相談しながら取り組むことで、できることが増えていきました。
諦めていた「友人との外食」もできるようになり、今日も「次にやりたいこと」を探しています。
パーキンソン病は、徐々に進行する疾患です。でも、早期に薬物療法とリハビリを開始することで、症状を軽減し、進行を遅らせることができます。
適度な運動はドパミンの量を増やします。軽い運動をこまめに行う。散歩時に違うルートを歩いてみる。脳に新しい刺激を与える。こうした工夫が、症状の改善につながります。
自費訪問リハビリなら、自宅でリラックスした環境でリハビリができます。外に出られなくても大丈夫。週2〜3回程度のリハビリで、残りの時間は趣味や友人との時間に活用できます。
「最近歩くときにふらついてしまって、外に出るのが怖い」
そう感じている方へ。まずはやりたいこと、目標を定めることから始めませんか。
できることを増やして、これからの人生をさらに素晴らしいものにしていきましょう。







