NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム くも膜下出血の後遺症とリハビリ | 仕事復帰への道のりと成功の秘訣

くも膜下出血の後遺症とリハビリ | 仕事復帰への道のりと成功の秘訣

くも膜下出血の後遺症とリハビリ | 仕事復帰への道のりと成功の秘訣

くも膜下出血は一度発症すると、命や重度な後遺症に影響を及ぼす病気です。そのため、病気に関心がない方でも「くも膜下出血」という名前を1度は聞いたことがあるでしょう。

しかし、くも膜下出血が発症した後も、症状や後遺症によっては、リハビリの経過次第で日常生活を取り戻すことも不可能ではありません。

人それぞれ、重症度は違いますが、目的を持ってリハビリをおこなうことは重要です。今回は、くも膜下出血による後遺症と、後遺症に対するリハビリ方法を解説します。仕事復帰を目指したい方は目的を持ってリハビリにトライしましょう。

症状や原因は?くも膜下出血の後遺症を知る前に理解すべきこと

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くも膜下出血は脳卒中の中でも死亡率が高い病気です。しかし、早めに治療することで生存率や回復度も上昇します。

くも膜下出血の後遺症に対するリハビリを知る前に、くも膜下出血の原因や症状を理解しておきましょう。

くも膜下出血の原因について

くも膜下出血は脳を覆っている「くも膜」と「脳」の間に出血が起こった状態です。脳動脈瘤の破裂が原因となることが最も多く、突然激しい頭痛や吐き気が起こります。

脳動脈瘤とは脳の血管が膨らんだ状態のことです。膨らみがある血管の壁は薄くなっており破裂しやすいです。また、動脈瘤が大きくなることで脳を圧迫して症状を引き起こすこともあります。高血圧、喫煙、多量の飲酒は脳動脈瘤が発生する原因と考えられています。

症状が出るまでに前兆はあるの?

くも膜下出血は突然起こると思われていますが、近年の研究で前兆症状があることが明らかになりました。前兆症状は以下のものが挙げられます。

1、血圧の激しい上昇と下降

2、急な頭痛

3、視力低下・めまい

4、吐き気・嘔吐

5、意識の低下

このような前兆症状は治まりますが、その後くも膜下出血を引き起こします。すぐ治ったとしても、おかしいと思ったらすぐに病院を受診しましょう。

くも膜下出血の症状と3大合併症

くも膜下出血の典型的な症状は「激しい頭痛」「意識障害」「嘔吐」です。特に特徴的なのが頭痛で、今まで経験したことのない激しい頭痛が突然起こります。

また、脳動脈瘤破裂後は以下のような合併症を引き起こす恐れもあります。

・再出血…発症後24時間以内におこり、時に命にかかわる。

・脳血管攣縮…5〜14日後(ピークは8〜10日)に起こる。脳の血流が不足する病気。

・水頭症…発症1カ月後に歩行障害、認知障害、失禁などが生じる。脳脊髄液の循環が悪くなって起こる。

参考:くも膜下出血 | 大西脳神経外科病院

くも膜下出血による後遺症とは?身体に残る障害と精神や心的後遺症

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くも膜下出血は、出血量や出血部位、治療までの時間によっても後遺症が変わってきます。また、適切な処置を受けても後遺症が残るケースも珍しくありません。

くも膜下出血による主な後遺症

くも膜下出血の主な後遺症が以下のものがあります。

・運動麻痺…右上下肢または左上下肢が動かなくなる

・感覚麻痺…触覚や痛覚が鈍くなる、逆に過敏になり痺れを感じる

・目の障害…物が二重に見える、視野が狭くなる

・嚥下障害…食べ物が飲み込みにくくなる

・構音障害…呂律が回りにくい

・高次機能障害…脳損傷により神経異常。失語症や記憶障害、注意障害など現れる症状はさまざま。

発症時の出血の量や意識レベルが後遺症の重度に影響するといわれています。

参考:くも膜下出血とは? | リペアセルクリニック東京院

くも膜下出血によって心的後遺症も残る?

感情と深い関わりのある前頭葉や側頭葉に障害が起きると、「うつ病」になりやすいといわれています。それだけではなく、身体的な後遺症を残したことにより落ち込んでしまう心因的なものも原因の1つです。

その他にも、恐怖感や不安感が強くなる不安障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症する場合もあります。心的後遺症は発症後半年以内に発症しやすいといわれていますが、2~3年後に発症することもあるので注意が必要です。

参考:松田脳神経外科クリニック「脳卒中とうつ病」

リハビリの流れは?くも膜下出血の後遺症と向き合い仕事復帰は可能?

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くも膜下出血を発症した後、職場復帰できる割合は約30%といわれています。後遺症が残った場合も仕事復帰は可能なのでしょうか?リハビリの流れと一緒に解説します。

くも膜下出血後のリハビリの流れ

脳卒中のリハビリは早期リハビリが推奨されていますが、くも膜下出血の発症直後は全身状態が変化しやすく合併症も起こりやすいため、生命維持を最優先にベットの上でできるリハビリから始めます。全身状態が落ち着いてきたら、ベットの周りで行うリハビリに移行するのが急性期リハビリの流れです。

発症から2週間ほどで回復期リハビリにはいります。運動療法や作業療法を用いて、日常生活の向上や社会復帰を目的に集中してリハビリを行います。

くも膜下出血の後遺症…仕事復帰は可能?

くも膜下出血の発症後、30%の人が後遺症もなく仕事復帰しています。しかし、「復帰直後は麻痺などの目立った後遺症がなくても、働いているうちに以前のように仕事ができなり、検査したら記憶障害があった」など後から後遺症が発覚するケースも少なくありません。

軽度や中度の記憶障害だと後遺症がどうか判断しづらい場合もあります。何かおかしいと思ったら主治医に相談してみましょう。

参考:くも膜下出血 治療と仕事を両立する事例

精神的な不安にも周りのサポートを受けよう

くも膜下出血を一度発症すると、後遺症や再発の不安を常に抱えることになります。また、社会復帰や仕事復帰をした後に発症前のようにできないことに気づくと精神的にもつらく感じます。

不安を一人で抱え込まずに、主治医や職場の上司、家族などに相談できる環境を作っていきましょう。くも膜下出血の後遺症は一人ひとり異なるので、自分の症状にあったサポートを受けることが大切です。

くも膜下出血の後遺症とリハビリ|まとめ

くも膜下出血は死亡例も多く、後遺症も残りやすい病気ですが、適切な治療やリハビリを受けることで社会復帰できている方もいらっしゃいます。

くも膜下出血の後遺症は発症時の出血量、出血箇所、治療までにかかった時間によって重症度が変わります。くも膜下出血の後遺症を軽減するためにも、早期からリハビリに取り組むことが必要です。

くも膜下出血発症後の職場復帰や社会復帰するには再発の恐れなど不安もたくさんあるでしょう。家族や医療従事者など周りの支援を活用しながら、最善の方策を一緒に検討することが大切です。

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