NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 慢性炎症性脱髄性多発神経炎とは?リハビリが持つ重要な役割と家族がサポートすべきポイント

慢性炎症性脱髄性多発神経炎とは?リハビリが持つ重要な役割と家族がサポートすべきポイント

慢性炎症性脱髄性多発神経炎とは?リハビリが持つ重要な役割と家族がサポートすべきポイント

慢性炎症性脱髄性多発神経炎と家族が診断されたら…どのような対応が必要か知っておくべきです。慢性炎症性脱髄性多発神経炎はリハビリへの取り組みも大切になります。周囲が正しい知識を持って、適切に対応していくことが望まれるでしょう。

今回は、慢性炎症性脱髄性多発神経炎の症状や治療法だけでなく、家族が慢性炎症性脱髄性多発神経炎と診断された後のリハビリや、その考え方について解説します。慢性炎症性脱髄性多発神経炎とリハビリ、両方に向き合いながらより良い日々を目指しましょう。

慢性炎症性脱髄性多発神経炎の症状とは?リハビリはなぜ必要?

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まずは慢性炎症性脱髄性多発神経炎の概要と症状などをチェックしていきましょう。運動機能などにも影響が生じるため周囲の理解が必要です。

通称CIDP|感覚や運動機能に影響が出る

慢性炎症性脱髄性多発神経炎はCIDPと呼ばれ、難病に分類されるものです。CIDPは免疫系の障害によって神経を攻撃する自己免疫性障害であり、その症状や進行は個人によって異なります。そのため、診断自体が難しく、治療法やリハビリの流れなど患者それぞれに応じて異なります。

自己免疫性障害自体、原因が完全に明らかにされていません。臓器に現れるものや全身に生じるケースもあり、特効薬や治療薬が無いのが現状です。

参考:藤森内科クリニック・自己免疫疾患~日本でも年々増加している~

主にどのような症状が出るのか

慢性炎症性脱髄性多発神経炎のリハビリを知る前に、症状なども知っておきましょう。主に神経の髄鞘(ミエリン鞘)を攻撃し、神経の信号伝達を妨げることで、感覚や運動機能に関連する症状を引き起こすとされています。

具体的には筋力の低下や運動障害、ふらつくなどのバランス感覚、疲労感などが挙げられます。

・足のしびれ

・手の力の低下

・歩行困難

・感覚障害(痺れ・ふらつき)

・持続的な疲労感

・筋肉痛

・自律神経障害

・尿意不順や便秘

多くの症状が生活の妨げになったり、日常生活に支障をきたすものであるため、適切な診断のもと、治療やリハビリが必要になってくるでしょう。

段階ごとの治療法|慢性炎症性脱髄性多発神経炎のリハビリ

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慢性炎症性脱髄性多発神経炎のリハビリは、「段階」や「ケース」によって対応していくものです。

初期段階ではステロイド療法も

初期段階の治療として

・副腎皮質ステロイド薬

・免疫グロブリン療法

・血液浄化療法

が選択肢として考えられます。

「慢性炎症性脱髄性多発神経炎=免疫反応に異常が生じている」状態であるため、ステロイド療法は炎症を抑えるために行われます。一方で、免疫グロブリンを投与して免疫反応を調節する方法も加えられています。

参考:東京都立神経病院・慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)

ステロイドが効かないケースも

進行した場合やステロイド薬が効かないケースにおいては、他の選択肢も考えられます。

例えば血漿交換療法など。免疫系の異常な成分を除去するために血漿を交換します。ステロイド役だけでなく、免疫抑制剤などが効かない方にも使用されます。

リハビリ・筋力トレーニングはどのような役割を持つか

慢性炎症性脱髄性多発神経炎は治療だけでなくリハビリにも時間がかかるものです。治療自体が月単位の入院で、経過を観察しながら進める必要があるため、入院中の筋力低下も考えられます。

一般的に、補助的治療として

・疼痛管理…痛みに対する薬物療法や理学療法を指す

・筋力トレーニング/リハビリ…筋力低下を防いだり、運動機能の自体の改善

が必要になってきます。このような状況に対しては医師だけでなく、リハビリに関わる全ての人のフォローが必要になってくるでしょう。もちろん、治療中は進行状況によって副作用なども想定されます。医師の指示や判断にしたがって進めるのが大切です。

重症度に合わせてリハビリを行うことの重要性|慢性炎症性脱髄性多発神経炎

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ステロイド薬などの副作用が治療、リハビリ中には伴います。重症度や症状の進行具合によっても変化しますが、慢性炎症性脱髄性多発神経炎とリハビリの向き合い方を知っておきましょう。

痛みや忍耐力が伴うリハビリ

筋力低下がある場合は物理療法士やリハビリテーション専門家による適切な筋力トレーニングが重要になります。一方で、筋力や運動能力に対するリハビリも非常に困難なものです。治療薬によっては副作用を伴いますので、体調を見ながら継続していく力が求められるでしょう。

また、神経障害のケースはバランスや協調性に影響を与えることがあります。リハビリテーションでは、この点に焦点を当てたトレーニングが行われますが、イメージ通りの動きができずに苦しむケースもあるため注視する必要があるでしょう。

家族はどのように向き合うべきか

病気との闘いは家族全体に影響を及ぼします。家族の一員が病気になると、ストレスや不安、心配など様々な感情が生じることがあります。重症度や症状によりますが、生活や仕事への復帰は時間をかなり要します。

日常生活に対して、動作の維持や改善ができるように支えてあげることが必要。とはいえ、実際に行うのは患者さん本人です。家族がどう介入すべきかというのは専門家やリハビリに関わる先生方の元相談しながら進めることをお勧めします。

また、疼痛管理と呼ばれますが、本人に痛みがある場合はきちんと対処することも重要です。しっかりと専門家のサポートや助言を受けた上で、本人を見守っていくのが家族の役割になります。

まとめ:慢性炎症性脱髄性多発神経炎とリハビリについて

慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)は免疫系の障害によって神経を攻撃する自己免疫性障害です。診断や治療もまだまだ難しく、段階ごとによってさまざまな治療法が試されていきます。回復までには個人差もあり、もちろん副作用を伴うケースも。

そして何より、長期のリハビリが待っているのも事実です。とはいえ、CIDP自体は治療が可能な疾患です。希望を持って、ポジティブなエネルギーを周囲は提供し続けることが大切でしょう。

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