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ギランバレー症候群のリハビリは目標設定が重要!多様な症状も解説

2023.8.15

ギランバレー症候群は、急に手足のしびれを感じたり手足に力が入らなくなる末梢神経の病気で、国内全体では比較的まれな病気ですが、子供から高齢者まで年齢を問わずかかります。

発症後4週間程度で症状はピークになり、ほとんどの場合において症状が悪化することはありませんが、重症の場合は寝たきりの状態になったり呼吸器に障害が残る可能性もあるため、症状に気づいた時点で適切な治療やリハビリを行なうことが重要です。

今回は、ギランバレー症候群のリハビリで重視すべきポイントや3つの検査方法についてご紹介します。

ギランバレー症候群にはリハビリが必要!多種多様な症状も紹介

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ギランバレー症候群の症状は軽症から重症まで多種存在しているため、後遺症がどの程度残っているかを把握しながらリハビリに取り組むことが重要です。

年齢を問わず発症する可能性|ギランバレー症候群

ギランバレー症候群は、急性で急速に進行する炎症性多発神経障害によってしびれや力の入りにくさを引き起こす病気です。

発症してから約1ヶ月程度で症状はピークになり、その後は約90%の患者において自然治癒していくとされていますが、ギランバレー症候群の10%前後の患者は低栄養や呼吸麻痺など後遺症を残す場合もあり、多様な病態が特徴でリハビリが必要です。

ギランバレー症候群は、発症する前の約1ヶ月以内に風邪のような症状や胃腸炎など感染症の症状が先行してみられ、日本での発生率はやや男性に多いですが、子供から高齢者まで年齢を問わず発症しています。

症状は筋力低下や感覚障害

ギランバレー症候群には、リハビリが必要不可欠ですが、普段はウイルスなどに立ち向かう免疫システムが、何かの理由で自分自身の末梢神経を攻撃してしまい、神経の伝達が阻害されるため手足の麻痺などの症状があらわれます。

また、筋力が低下したり、感覚に異常をきたす感覚障害、疼痛、運動失調などの症状が見られる場合もあり、重症の場合は完全な四肢麻痺状態になることもあるので注意が必要です。

長期的なリハビリが必要な場合もある

ギランバレー症候群の症状の進行が落ち着いたら6ヶ月〜1年で良好な予後をたどることが多いため、早期の予後予測をしてリハビリが開始されます。

しかし、なかには重度の呼吸障害や麻痺などの後遺症が残っていたり、1年以上経っても歩くことが困難であったり、治療しても明らかな症状の改善が認められない場合は、回復するのが年単位におよぶこともあるため、リハビリを長期的に考える必要があるでしょう。

参考:MSDManuals「ギラン-バレー症候群(GBS)-07.神経疾患」

参考:保健医療学学会「ギラン・バレー症候群に対するリハビリテーション」

ギランバレー症候群の検査は?抗体の有無や筋の反応で調べる

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ギランバレー症候群は、先述した特徴的な経過や症状などから、発症が疑われる場合に血液検査などの検査が行われます。

抗体の有無を調べる|血液検査

ギランバレー症候群はリハビリが重要な病気ですが、検査方法の一つに血液検査があります。

ギランバレー症候群は、感染症に似た先行症状があることを先述しましたが、先行症状をもたらしたさいにできた抗ガングリオシド抗体というものが血液中にあるかどうかを検査するというもので、ギランバレー症候群が疑われたり診断される患者さんに行った場合、約60%の人が陽性となります。

蛋白質や細胞数を調べる|髄液検査

ギランバレー症候群というリハビリが必要な病気では、脳脊髄液内のたんぱく質が増加しているのに対し、細胞数は正常である蛋白細胞解離という現象が見られることがあるため、髄液検査という手法も存在します。

髄液検査とは、患者さんに身体を海老のように丸めた状態で横向きになってもらい、背骨の間に針をさして脳脊髄液を採取し、含有されるたんぱく質や細胞の量を調べる方法です。

筋の反応をみる|神経伝導検査

ギランバレー症候群のリハビリより先に行われる検査には、神経伝導検査という検査があります。神経伝導検査は、電気で皮膚上から末梢神経を刺激することにより、正常に末梢神経がうごいているかを診断します。

ギランバレー症候群の患者さんに神経伝導検査を行った場合、神経伝導速度の遅延や活動電位が得られない伝導ブロックという現象が見られます。

ギランバレー症候群のリハビリ目的や3つの重要なポイント

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ギランバレー症候群は、症状が多様であることや、回復の程度によって訓練のポイントが異なることを考慮してそれぞれの患者さんに合うリハビリプログラムの設定が重要です。

急性期は合併症を予防しよう

ギランバレー症候群の急性期リハビリでは、麻痺など症状の進行により併発しやすくなる合併症を予防していくことが大切です。

呼吸筋が麻痺している場合は、肺炎や気管支が閉塞して肺がつぶれた状態になる無気肺を防ぐために、痰などの分泌物を除去する体位ドレナージとよばれるリハビリが行われます。

関節可動域に制限があると今後の生活に影響を及ぼすため、関節可動域訓練を行ったり、長期でベッドに寝ている状態なら深部静脈血栓症の予防を行なうなど二次的な障害を防ぐことが重要です。

また、コミュニケーションに障害があると、症状の進行などをうまく伝えることができなくなるため、精神面のケアも専門スタッフを交えて行われます。

回復期は段階的な運動強度が重要

ギランバレー症候群の症状である麻痺に回復の兆しが見えてきたとしても、身体の状態をしっかり確認してリハビリを実施しましょう。麻痺が回復しきっていないのに無理にストレッチなどを行なうと症状が悪化する危険性があります。

定期的に症状や筋肉を評価しながら、専門スタッフに身体を動かしてもらう他動運動、車椅子など補助器具を使った運動、本人の意思で関節を動かす自動運動という具合に、段階的に運動の強度を上げていきましょう。

呼吸器に障害があった場合は、人工呼吸器をはずしても呼吸機能が低下しているので、呼吸に関するリハビリも行います。

生活期は多面的なケアが必要

ギランバレー症候群のリハビリで機能を回復するのは、数年かかる患者さんもいるため、自宅や介護施設などで行なう生活期は、一人ひとりの生活に合わせた訓練や回復の程度に合わせた適切なリハビリのプログラム設定が重要です。

複数の施設を利用してきた患者さんには、施設間での連携を重視したり、歩行補助具や車いすなど福祉用具の活用も検討するなど多面的なケアを行いましょう。

ギランバレー症候群のリハビリポイントや検査内容まとめ

ギランバレー症候群のリハビリ方法や特徴的な症状の経過についてご紹介しました。ギランバレー症候群で症状が重症化することは少ないですが、症状のピークが過ぎたらリハビリで機能回復することが、日常生活を送ったり社会復帰するためにも重要です。

それぞれの病期(ステージ)や目指す生活水準を考慮してリハビリを専門としたスタッフのサポートをうけながらリハビリを行い、少しでも早く以前と同じような生活に戻れるように心がけましょう。

執筆監修 佐々木 寛時

執筆監修 佐々木 寛時

1993年 岩手県盛岡市生まれ。
2015年4月 理学療法士 国家資格取得
2015年4月~2019年 回復期リハビリテーション病院
2020年1月~2022年6月 訪問看護リハビリステーション
2022年7月 自費リハビリ ネクストステップス 設立

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