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寝たきり生活が長く筋力低下が心配…全身が整うリハビリの方法は?

2023.4.14

寝たきりの生活が続くと筋力低下が気になりますね。実際に、寝たきり状態が続くと筋力の衰えだけでなく、全身状態が悪化する方が多いです。しかし、寝たきりで筋力低下状態でも、リハビリを適切な方法で行えば全身が整ってきます。

寝たままの状態でも筋力低下を防止するリハビリの方法があります。家族の方の協力が必要なものや一人でできる運動も紹介します。継続してトレーニングを行うと体は変わってきますので、モチベーションを保ちながら行ってみてください。

寝たきりで筋力低下が進行するとどうなる?リハビリの必要性とは

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寝たきり生活が続くとご本人だけでなく、家族の方も心配になりますよね。寝たきりはただ動けなくなるだけでなく、さまざまな合併症を引き起こします。

寝たきり状態が続くと全身の筋力が低下する

筋肉はエネルギー消費が大きいため、使わずにいると体の中の燃費が悪い状態になってしまいます。そのため、動かない状態が続くと体は筋肉量を減らしてしまいます。筋肉の中には血管が存在しており、筋肉を使わないと全身の血流が悪くなり、心拍数の増加や低血圧を引き起こします。

筋力がどのくらい低下するかは個人差がありますが、動かずにいると1日に2〜3%筋力が低下する人が4割いるとの報告があります。10日間寝たきりの状態が続くと、筋力低下は20〜30%になるため、適切なリハビリの方法を知って、行う必要があると言えるでしょう。

寝たきり状態が続くと肺炎になる可能性も

寝たきり状態が続き、飲み込む時に使う筋力も低下すると誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。唾液の飲み込みがうまくできずに、肺に唾液が流れて炎症を起こす状態です。

また、寝た状態では臓器が横隔膜を押し上げるため、肺の下側が鬱血(うっけつ)したり、肺胞が潰されます。肺の下側がうまく機能しないと、菌が溜まりやすくなって肺炎を引き起こします。

高齢者が肺炎を起こすと呼吸困難などになるため、防ぐことがとても重要です。

リハビリで関節の動きや最低限の筋力を維持できる

寝たきりでは筋力低下が起こりますが、適切なリハビリの方法を知って実践すると、筋力を維持できます。手先や足先など自分で動かせる場合は動かしたり、家族に手足を動かしてもらうだけでも筋力が維持されます。

できるだけ健康な状態を保つために、家でもできるリハビリの方法を知っておきましょう。

参考:日本リハビリテーション医学会誌「不動・廃用症候群」

寝たきり期間が長い…筋力低下を防ぐリハビリの方法3つと注意点

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寝たきり期間が長くても、今以上に筋力低下を進行させないためのリハビリの方法があります。体は動かすことで活性化するので、できる範囲で行ってみてください。

マッサージで血流を良くする

寝たきりの期間が長い方は手足を動かすのだけでも辛いのが現状です。いきなりリハビリをするのではなく、最初はマッサージをすると効果的です。本格的なマッサージではなく、手足をさすってもらうだけで大丈夫です。

皮膚からの刺激により、血流やリンパの流れが良くなります。血流が良くなると、筋肉が固くなるのを防ぎ、関節のこわばりも軽減されます。右手を行ったのなら左手もと両方行うのがオススメです。

重力に反した動きを行う

寝たきりの方の筋力低下を防ぐためのリハビリには、重力に反した動きをする方法が効果的です。人間の体は重力に逆らって動いています。実は重力に反して体を動かしたり、姿勢を保つのはかなりの筋力を使っているのです。

そのため、寝たままの状態で手足を上げる重力に反した動きにすると筋力低下を防げます。家族の手伝いがあっても大丈夫です。手足を上げる高さが高いほど運動の負荷が上がります。目に見えて動いていなくても、動かそうとするだけで筋肉は収縮します。

動かせる部分を動かす

関節が固くなってしまわないように、動かせる部分は動かしましょう。こちらも家族の方に行ってもらっても大丈夫です。手足の指を握る、首を動かしてみようとするだけでも筋肉には効果があります。

筋肉を動かす神経の衰えを防ぐためにも動かせる部分を維持していくのは重要です。

家族が介助する場合は持つ部分に注意

寝たきり期間が長い方の筋力低下を防止するためのリハビリの方法は家族の方が行うと効果がでます。しかし、寝たきりの方は骨が脆くなっている可能性が高いので、手脚を持ち上げるさいは注意が必要です。

足先を持って股関節を動かしたりすると、関節に負担がかかり、骨折の原因となります。脚全体を支えるようにして関節の曲げ伸ばしを行うと関節に優しいです。

また、家族の方が対象者の関節を動かすときは「膝を曲げていますよ。伸ばしていますよ」などと視覚的注意を向けると筋肉の出力が上がるという報告があります。無言で行わずに、適度なコミュニケーションもとってみましょう。

参考:理学療法科学23(6)「他動的関節運動が筋出力に与える影響」

寝たきりでも1人でできる筋力低下を防ぐリハビリの方法

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日常生活ではほとんど寝たきりでも、少しでも動く部分がある場合は積極的に動かしましょう。自分で動かすのが筋力低下を防ぐのに1番効果的な方法です。

関節の曲げ伸ばし

まずは、あまり重力の影響を受けない程度に関節を動かしてみましょう。寝たままの状態で腕を横に広げ、ベッドに沿った状態で手を上げたり下げたりします。脚は閉じた状態から開く動作を行います。

運動に慣れてきたら、肘をベッドに垂直に曲げたり、腕を天井に向かって上げてみましょう。腕を頭上に上げる動きも筋力低下を防げます。

踏みしめ運動を行う

足元に板などの硬いものを置き、板を踏み締めるような動きを繰り返しましょう。足の裏を板につけると、床に足をつくときの感覚を取り戻せますし、股関節からの筋力トレーニングにもつながります。踏み締め運動は片方ずつ行うと良いですよ。

頭を持ち上げたりお尻を上げる運動

寝た状態での運動ができるようになってきたら、運動の負荷を上げてみましょう。寝たまま膝を曲げて脚で山を作るようにします。その状態からゆっくりとお尻をベッドから離す動きをします。お尻の筋肉が鍛えられ、座る立つ動作の練習になります。

また、首を持ち上げてお腹を見るような動きは腹筋を鍛えるのに効果的です。最初は首が埋まり持ち上がらなくても、続けていくと少しずつできるようになります。

できたことに目を向けてモチベーションアップ

一人でできる運動を行うと言っても、毎日続けるのは大変です。そして寝たきりの状態から起き上がるまでは長い時間がかかると感じる方が多いでしょう。しかし、毎日少しずつでもリハビリを続けていくと身体は動くようになります。

できたことに目を向けてモチベーションを維持するのが大切です。時間や回数を記録して数字が増えていることに注目したり、どれだけ動けるようになったかを家族に写真として残してもらうのも良いでしょう。

まとめ

寝たきりの方が筋力低下を防ぐリハビリの方法をご紹介しました。寝たきりで動かない状態が続くと、筋力の低下でさらに動けなくなるだけでなく、肺炎のリスクも上がります。家族の協力のもと、マッサージや関節を動かしてもらい、少し動きに慣れたら、ご自分でも体を動かしてみましょう。

重力に反する動きをするだけで、筋力のトレーニングになります。動かせる関節を曲げ伸ばししたり、頭やお尻を床から離す運動を続けてみましょう。体が動くようになると、やってみたかったことに再チャレンジできるようにもなりますので、できることからはじめましょう。

執筆監修 佐々木 寛時

執筆監修 佐々木 寛時

1993年 岩手県盛岡市生まれ。
2015年4月 理学療法士 国家資格取得
2015年4月~2019年 回復期リハビリテーション病院
2020年1月~2022年6月 訪問看護リハビリステーション
2022年7月 自費リハビリ ネクストステップス 設立

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