
こめかみが痛いのは脳梗塞の再発?見逃せない前兆症状や予防法ガイド
2025.08.29

こめかみに痛みを感じると「もしかして脳梗塞の再発?」と不安になる方は多いのではないでしょうか。確かに、脳梗塞は再発のリスクが高く、早期の前兆を見逃すと命に関わるケースもあります。
ただし、こめかみの痛みすべてが脳梗塞によるものとは限りません。片頭痛など、他の頭痛の場合も考えられます。
今回は、こめかみが痛いときに考えられる原因や脳梗塞の再発との関係、そして家庭でできる予防法までを詳しく解説します。不安を放置せず、正しい知識で自分の体と向き合いましょう。
目次
頭痛の種類を解説|こめかみが痛い原因は脳梗塞だけじゃない?

こめかみが痛いという症状だけでは、脳梗塞の可能性は高くありません。
頭痛は、症状によって「早急な対応が必要でない頭痛」と「即病院を受診すべき危険な頭痛」の2種類に分かれます。不安を抱えすぎず、大事なサインを見逃さずに毎日の生活を安心して送れるよう、それぞれの頭痛の特徴を理解しましょう。
片頭痛など一次性頭痛の種類と特徴
頭痛の中でも特に多く見られるのが、脳や体に病気がなくても発症する「一次性頭痛」と呼ばれる頭痛です。
病名 | 症状 |
片頭痛 | 脈拍に連動してズキンズキンとする痛みが、頭の両側または片側に現れる 暗く静かな場所で休養すると症状が落ち着く場合があるが、強い痛みの場合は鎮痛剤の使用を検討 |
緊張型頭痛 | こめかみが締め付けられるような痛み 首や肩の筋肉が凝り血流が悪くなることが原因とされているため、ストレッチやマッサージで改善できるケースもある |
群発頭痛 | 目の奥からこめかみにかけて強い痛みを感じ、涙や目の充血、鼻水などの症状を伴うケースもある 数週間~3ヵ月ほど、毎日同じ時間帯に頭痛が繰り返される場合が多いのが特徴 セルフケアでは改善が難しく、専門医の適切な治療が必要 |
これらの頭痛は慢性的ではあるものの命には関わる場合は少ないため、医師への相談や自己管理による対応が可能です。
参考:頭痛の診療ガイドライン作成委員会「頭痛の診療ガイドライン2021」
命に関わるケースも!二次性頭痛の原因とは
頭痛の中でも注意が必要なのが「二次性頭痛」です。脳や体の病気が原因で起こる頭痛で命に関わる可能性があるため、早急な対応が必要になります。
病名 | 症状 |
くも膜下出血 | 突然、経験したことがないような強い頭痛に加え、頭痛や嘔吐、吐き気といった症状が併発する場合が多い 脳動脈瘤の破裂が主な原因とされ、出血量が少なければ意識が回復するケースもあるが、出血量が多いと死に至ったり重い後遺症が残る可能性がある |
脳腫瘍 | 数週間〜数カ月にかけてひどくなる頭痛 腫瘍ができた場所によっては、目が見えにくい・手足がしびれるといった症状が出る場合もある |
慢性硬膜下血腫 | 頭を強く打つなど頭部外傷が原因で起こる頭痛 頭を打ってから数週間〜数カ月経って症状が現れるケースが一般的で、頭痛のほか、吐き気、しゃべりにくい、ひどいもの忘れといった症状が出るケースもある |
脳梗塞 | 脳の血管が詰まったり狭くなったりして血流が阻害され、脳の一部に酸素が届かなくなる疾患 頭痛以外に、ろれつが回らない、手足が麻痺するといった症状が急に出る場合がある |
強い頭の痛みや普段とは違う異変を体や目に感じた場合は、速やかに医療機関を受診することが大切です。
種類別の再発率とこめかみが痛い以外に脳梗塞の再発を疑う症状

脳梗塞は再発率が高いとされる疾患ですが、大きく分けると3種類があり、それぞれに再発のリスクが異なります。普段の生活で予防意識を高めていけるよう、各タイプの再発率を知り、こめかみが痛い以外に脳梗塞が再発した場合の現れやすい症状を把握しましょう。
脳梗塞の再発前に見られる症状とは
脳梗塞が再発する前には、以下の症状が見られる傾向があります。
- 言語障害
ろれつが回らない、うまく話せない
- 運動障害
片側の手足や顔が上手く動かせない、力が入らない
- 感覚障害
片側の手足の感覚がなくなる、しびれる
- 視覚障害
視界が狭くなる、物が二重に見える、目の焦点が合わない、もやがかかったような状態になり見えにくい
- バランス障害
ふらつく、めまいがする、足元がふわふわする
また「一過性脳虚血発作」といって上記のような症状が一時的に出現し、1時間ほどで回復するケースがあります。この発作は脳梗塞の前触れである場合が多く、直後に本格的な脳梗塞を発症する可能性があります。症状が落ち着いたからと安心するのではなく、早急に医療機関を受診することが大切です。
脳梗塞の3つの種類と再発率
脳梗塞は、詰まる血管の場所や原因によって大きく3種類に分けられます。
種類 | 特徴 | 再発率 |
ラクナ梗塞 | 脳の細い血管が詰まり発生する | 1年以内…約7% 5年以内…約30% 10年以内…約47% |
アテローム血栓性脳梗塞 | 脳の太い血管や頸動脈が詰まったり細くなったりして発生する | 1年以内…約15% 5年以内…約40% |
心原生脳塞栓症 | 最も再発率が高いタイプ 心臓内で発生した血栓が血流に乗り、脳の血管で詰まって発生する | 1年以内…約20% 5年以内…約42% 10年以内…約75% |
再発を防ぐには自分の脳梗塞のタイプを知り、適切な治療と予防を行うことが大切です。
参考:PubMed「日本人コミュニティで初めて脳卒中を発症してから10年間の再発」
こめかみが痛いと感じる脳梗塞を防ぐ!家庭でできる予防法とは

こめかみが痛い脳梗塞を防ぐのは難しく感じるかもしれませんが、脳梗塞は生活習慣との関わりが強い疾患です。そのため、日頃の生活を見直し健康的な生活習慣を取り入れることで、再発のリスクを下げられます。
脳梗塞への不安を軽減し毎日を安心して過ごすために、家庭でできる予防策を紹介します。
脳梗塞予防のための食習慣
肥満や高血圧は脳梗塞のリスクを高めるため、健康的な食生活を意識しましょう。
- 食塩のとりすぎに注意:塩分の過剰摂取は高血圧につながり、脳梗塞のリスクを高める
- 野菜・果物を積極的に摂る:抗酸化成分が豊富で、血管を健康に保つ働きがある
- 脂質の摂取を見直す:オリーブオイルや青魚などの良質な脂を取り入れるよう意識する
脳に良いからと特定の食品ばかり食べると、全体の栄養バランスが偏ってしまいます。さまざまな食品をとるように意識し、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
生活習慣の改善ポイント
脳梗塞の予防には食生活だけでなく、生活習慣の見直しも欠かせません。
- 禁煙・節酒:喫煙や過度の飲酒は血管にダメージを与え、脳梗塞のリスクを高める
- 十分な睡眠:睡眠不足は高血圧やストレスの原因になりやすく、再発リスクを高める
- 適度な運動:ウォーキングや軽いストレッチを習慣化することで、血流の改善やストレスの解消につながる
小さな取り組みでも継続することで、大きな成果につながります。無理のない範囲から始めていきましょう。
再発を予防する継続的なリハビリ
一度脳梗塞を経験した方にとって退院後の継続的なリハビリは、再発と生活の質の低下を防ぐために重要です。
- 脳トレ(軽い計算や読み書き、会話など)
- 少し息が切れる程度の運動(水泳やウォーキングなど)
- 筋力トレーニング(スクワットや椅子に座っての腿上げなど、少し疲れる程度の負荷がかかるもの)
ただし、体に良いからと運動をやりすぎると、足や腰を痛めて逆効果になる可能性もあります。「できることを増やす」のではなく「できることを減らさない」意識で取り組むことが大切です。
まとめ|こめかみが痛いとき脳梗塞を疑うなら他の症状も含め検討

「こめかみが痛い」と感じたとき、「もしかして脳梗塞が再発したのでは?」と心配になることもあるかもしれません。しかし、痛みの場所だけで脳梗塞かどうかを判断することはできません。たいていの場合は、「片頭痛」や「緊張型頭痛」など、命に関わらないタイプの頭痛であることが多いです。
でも、だからといって油断は禁物です。もし頭痛に加えて、手足がしびれる、視界がぼやける・見えにくい、言葉がうまく出てこない、ろれつが回らないといった症状があった場合は、脳梗塞の可能性もあるため、すぐに病院で医師の診察を受ける必要があります。
脳梗塞は、放っておくと後遺症が残ったり、命に関わることもあるため、「いつもと違う」と感じたら早めに行動することが大切です。
さらに、脳梗塞の再発を防ぐためには、毎日の生活を見直すことが欠かせません。たとえば、バランスの良い食事をとること、睡眠時間をしっかり確保すること、適度に体を動かすことなど、できることから少しずつ始めることが大切です。
急にすべてを変える必要はありませんが、毎日の積み重ねが、体の中の血管を健康に保つことにつながります。自分の体を大切にする意識をもち、生活習慣を見直すことが、脳梗塞の予防に役立つのです。