「母として強くならなきゃ」50代で脳梗塞になった彼女が、家族のためにリハビリを続ける理由
2025.12.19
朝、布団から起き上がろうとして、左手に力が入らない。
包丁を持つ。手が震える。
階段を降りる。足がすくむ。
3年前の脳梗塞が、すべてを変えました。
50代の彼女には、高校生の子どもがいます。夫は仕事で忙しい。家事は自分の役割でした。
でも今、左手足に痺れと痙縮があります。筋肉が勝手に緊張して、思うように動きません。
夕飯の支度。以前なら1時間。今は2時間以上かかります。
「家族に迷惑をかけている」「母親としての役割が果たせていない」
自分を責める日々。
でも、ふと思い出しました。入院中、リハビリスタッフが言った言葉を。
「とにかく動かすことが大事」
その言葉が、彼女を動かしました。
この記事では、「母として強くならなきゃ」という思いでリハビリを続けている実際の事例をご紹介します。
目次
50代から増える脳梗塞リスク:「まだ若い」が通用しない現実

「脳梗塞って、もっと高齢の人がなるものじゃないの?」
そう思っていませんか?
50代、動脈硬化が本格化する
脳梗塞の原因である動脈硬化は50代から本格的に始まります。
血管の内側にコレステロールが溜まり、血管が硬くなる。血栓ができやすくなる。
高血圧、糖尿病、脂質異常症があると、リスクはさらに高まります。
「まだ若いから大丈夫」は、通用しません。
家庭も仕事も、責任が最も重い時期
50代は、人生で最も責任が重い時期です。
子どもの大学受験。教育費のピーク。仕事では管理職。定年まであと10年。
家庭でも職場でも、あなたがいないと回らない。
そんな時期に脳梗塞になると、生活が一変します。
女性特有の苦しみ:「母親失格」という思い
女性の場合、家事を一手に担っている方が多いです。
朝ごはん、お弁当、洗濯、掃除、夕飯の買い物。それが当たり前の日常でした。
でも、脳梗塞の後遺症で、その「当たり前」ができなくなります。
「家族に迷惑をかけている」「母親としての役割が果たせていない」
そう感じて、自分を責めてしまう傾向があります。
通所リハビリが合わない理由
退院後、通所リハビリを勧められます。
でも、行ってみると高齢の方ばかり。「自分だけ若い」と感じて、居心地が悪い。
移動だけで疲れる。家事や仕事の時間が削られる。
「リハビリに行きたいけど、行けない」
そんなジレンマを抱える方が多いのです。
時間との戦い:後回しにできない理由
「そのうち時間ができたら、リハビリに行こう」
そう思って後回しにするのは危険です。
時が経てば経つほど体が衰え、急な回復が難しくなります。
早期のリハビリが、回復の鍵です。
「家事の時間が倍に」でも諦めなかった50代女性の事例

ここからは、実際に自費訪問リハビリを利用されている50代女性の事例をご紹介します。
3年前の脳梗塞、残った後遺症
3年前、脳梗塞を発症しました。
左手足に痺れが残りました。常にジンジンと、電気が走っているような感覚です。
痙縮(けいしゅく)もあります。筋肉が緊張しすぎて、勝手に力が入ってしまう。動かそうとしても、思うように動きません。
常に筋肉が突っ張った状態。それは想像以上に辛いものです。
階段が降りられない、電車に乗れない
関節が動かしにくいため、階段を降りる動作が辛くなりました。
手すりにつかまっても、足がガクガクします。一段降りるたびに、「転ぶんじゃないか」という恐怖があります。
電車の利用もできませんでした。
揺れる車内で立っているのが怖い。急ブレーキで転んだらどうしよう。
外出そのものが、恐怖になりました。
「どう対処したらいいか、わからない」
当初はわからないことが多く、後遺症にどのように対処したら良いかわからなかったそうです。
この痺れは治るのか。この痙縮はどうすれば良くなるのか。
医師に聞いても、「様子を見ましょう」としか言われません。
途方に暮れました。
思い出した言葉:「とにかく動かすことが大事」
そんなとき、思い出しました。
入院していたときのリハビリスタッフに「とにかく動かすことが大事」と言われたことを。
そうだ。動かさないと、もっと悪くなる。
その言葉を思い出して、自費訪問リハビリを開始しました。
リハビリを続けた結果:階段も電車も、できるようになった

リハビリを始めて、変化が起きました。
少しずつ良くなる左手足
リハビリにより左手足の後遺症が少しずつ良くなりました。
劇的な変化ではありません。でも、確実に変わっていきました。
理学療法士が、身体の使い方を丁寧に教えてくれました。
「ここに重心をかけて」「この筋肉を意識して」
毎回、新しい気づきがありました。
階段を降りられるようになった
最初は怖かった階段。
何度も練習しました。手すりの持ち方。足の出し方。体重のかけ方。
そして、階段を降りられるようになりました。
電車に乗れるようになった
電車に乗れるようになりました。
揺れる車内でも、バランスを取れるようになりました。
「外出できる」
それだけで、世界が広がりました。
家事の時間は倍、でも気持ちは前向きに
正直に言うと、家事の時間は脳梗塞になる前と比べて倍以上の時間がかかります。
料理を作るのに、以前の倍の時間。洗濯物を干すのも、時間がかかります。
でも、できることが少しずつ増えて気持ちが前向きになったそうです。
「できない」が、「時間はかかるけど、できる」に変わりました。
簡単ではない、でも続ける
左手足の痺れや痙縮などの後遺症を抱えながら、日常生活でできることを増やすのはそう簡単ではありません。
毎日、辛いです。思うように動かない手足に、イライラすることもあります。
それでも、続けています。
「母として強くならなきゃ」リハビリを続ける原動力

なぜ、続けられるのでしょうか。
それは、強い「思い」があるからです。
「家族に迷惑をかけたくない」
自費訪問リハビリを継続している理由は、「家族に迷惑をかけたくない」「母として強くならなきゃ」という思いがあるからです。
夫は仕事で忙しい。子どもは勉強で忙しい。
「私が家事をしなきゃ」
その思いが、彼女を支えています。
「母として強くならなきゃ」
子どもはまだ高校生。これから大学、就職、結婚。人生の節目がたくさんあります。
「その時、母として支えてあげたい」
そのためには、自分が元気でいなければならない。
その思いが、リハビリを続ける原動力になっています。
「一人で自由に動けるようになりたい」
今では、手足の突っ張った感じや動かしにくさが少しずつ減ってきました。
新しい目標ができました。
「一人で自由に動けるようになりたい」
誰かに頼らずに、自分の力で生活したい。
その思いで、リハビリを続けて下さっています。
自費訪問リハビリだからできること:個別対応の強み

なぜ、自費訪問リハビリを選んだのでしょうか。
症状は人それぞれ
脳梗塞では、脳の傷害部位や範囲によって後遺症の程度が変わります。
同じ脳梗塞でも、人によって症状は全く違います。
また、感じ方も人それぞれです。
同じ痺れでも、「ピリピリする」「ジンジンする」「焼けるような感じ」と、表現は様々。
だから、利用者様に合ったリハビリ方法で行うことが重要です。
完全個別だから、「思い」に寄り添える
自費訪問リハビリは完全個別で行うため、利用者様のご希望や症状に合ったリハビリを提供させていただきます。
マンツーマンで、あなただけのリハビリ。
今回ご紹介した事例のように「母として強くありたい」「家族に迷惑をかけたくない」という思いに寄り添うことが可能です。
自宅に来てくれる安心感
さらに、自費訪問リハビリはスタッフがご自宅まで伺いますので、周りの目を気にする必要がなく、移動に時間がかかりません。
通所リハビリのように、他の利用者さんと一緒ではありません。
「自分だけ若い」と気にする必要もありません。
移動の時間と体力を、リハビリに使えます。
実際の生活空間でリハビリできる
家事を行う自宅環境でリハビリを行いますので、「できるようになった」と実感しやすいです。
あなたのキッチンで、料理の練習。
あなたの階段で、昇り降りの練習。
リハビリ室ではなく、実際の生活の場で行うからこそ、効果が出やすいのです。
よくある質問(FAQ)

Q1. 50代で脳梗塞になる確率はどのくらいですか?
50代から動脈硬化が本格的に始まり、脳梗塞のリスクが高まります。特に高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病がある方は注意が必要です。
Q2. 脳梗塞の後遺症は、時間が経っても改善しますか?
発症後6ヶ月以内が回復のゴールデンタイムと言われますが、それ以降でも適切なリハビリで少しずつ改善することは可能です。今回ご紹介した事例も、3年経っても少しずつ改善しています。
Q3. 痙縮とは何ですか?どう対処すればいいですか?
痙縮(けいしゅく)とは、筋肉が緊張しすぎて勝手に力が入ってしまう状態です。ストレッチや適切な運動で軽減できます。理学療法士の指導のもと、継続的にリハビリを行うことが重要です。
Q4. 自費訪問リハビリと保険のリハビリ、どちらがいいですか?
保険のリハビリには利用回数や時間の制限があります。自費訪問リハビリは制限がなく、個別対応が可能です。ご自身の目標やライフスタイルに合わせて選択することをお勧めします。
Q5. 家族に迷惑をかけたくないのですが、どうすればいいですか?
「迷惑をかけたくない」という思いは、リハビリを続ける大きな原動力になります。その思いを理学療法士に伝えることで、家事動作の練習など、具体的な目標に合わせたリハビリが可能です。
Q6. リハビリはいつまで続けるべきですか?
明確な期限はありません。今回ご紹介した事例のように、「一人で自由に動けるようになりたい」という目標がある限り、リハビリを続けることで改善が期待できます。
まとめ:「思い」が、回復を支える

50代で脳梗塞を発症したある女性の事例をご紹介しました。
左手足の痺れと痙縮という後遺症。
当初は、どう対処するべきか困惑していました。
でも、彼女には強い「思い」がありました。
「家族に迷惑をかけたくない」「母として強くならなきゃ」
その思いが、彼女を動かしました。
自費訪問リハビリを始めて、少しずつできることが増えました。
家事の時間は倍かかります。でも、できるようになりました。
階段を降りられるようになりました。電車に乗れるようになりました。
そして今、「一人で自由に動けるようになりたい」という新しい目標を持って、リハビリを続けています。
自費訪問リハビリは個別で行いますので、利用者様の困っていることや目標に対して的確なアプローチが可能です。
あなたの「思い」に寄り添い、あなたの目標達成をサポートします。
50代で脳梗塞になっても、諦める必要はありません。
適切なリハビリと、強い「思い」があれば、できることは増えていきます。
自費訪問リハビリをお探しの方はお気軽にお問合せください。




