立ち上がり動作が困難な原因と効果的なリハビリ方法とは?
2024.09.18
病気やけが、そして年をとったことが原因で、立ち上がるのが難しくなってしまった人もいます。でも、リハビリをすることで、また立ち上がれるようになるかもしれません。
立ち上がる動きは、見た目は簡単そうですが、実は体のバランスを大きく動かす必要があり、難しいんです。この仕組みを知ることで、リハビリももっと効果的になります。
「立ち上がるときに不安を感じる」「自分の力で立ち上がりたい」と思っている方へ、なぜ立ち上がるのが難しいのか、その理由とリハビリのポイントを一緒に見ていきましょう。一緒に頑張りましょう。
目次
立ち上がり動作の不安はリハビリで解消!原因や難しい理由は?
立ち上がり動作は日常生活でも多く行われる動作なので、難しい場合はQOLの低下に繋がります。正しくリハビリを行うためにも、まずは立ち上がり動作の原因や困難な理由を見ていきましょう。
立ち上がり動作の不安がある場合
立ち上がる時にふらついてしまったり、スムーズに立てなくて困ったことはありませんか?立ち上がり動作が不安定になる方の多くは、全身のバランスをとるのが難しく、下肢の筋力低下がみられます。
立ち上がり動作が不安定になると転倒のリスクも高まり、骨折の危険も。骨折をしてしまうと安静にしなければならず、筋力低下を促し、さらに立ち上がり動作が困難になってしまう恐れもあり注意が必要です。
高齢や脳卒中の後遺症が原因
立ち上がり動作が困難になる主な原因は高齢と病気による後遺症です。50代から筋肉量は大幅に減少すると言われています。中でも立ち上がり動作に必要な下半身の筋肉は衰えが早い傾向があります。
脳卒中や脊髄損傷により、麻痺など運動機能に障害が起こった場合、立ち上がり動作が困難になることもあります。立ち上がり動作は重心移動の多い全身運動なので、筋出力の調整やバランスをとるのが苦手な方には難しい動作なのです。
立ち上がり動作が難しい理由
では具体的に立ち上がり動作が難しい理由はどのような点があるのかみていきましょう。
- 足腰の筋力低下
- 姿勢の悪さ
- 関節の曲げ伸ばしが十分に行えない
- 抗重力活動の低下
- 足のつっぱり
- 足首の硬さや制限
立ち上がり動作は1つだけでなく複数の原因が重なってできなくなっている可能性が高いです。まず立ち上がり動作が難しくなっている原因は何かを突き止めることが重要です。
立ち上がり動作のリハビリ前に確認!理想の立ち上がり動作3ステップ
立ち上がり動作は足から臀部への重心の移動や、立ち上がるために重心を上昇させるなど、力学的にも難しい動作です。この立ち上がり動作を3ステップに分けて、それぞれの動作の特徴と行うときのポイントをご紹介します。
【ステップ1】重心の移動
ステップ1は、座っている姿勢から足裏に重心が移動するまでの段階です。座っている姿勢から体を前に倒し、重心を移動させます。同時に股関節をしっかり曲げて、お尻にあった重心を徐々に足の裏に移動させます。これにより、足の裏で踏ん張る準備を整えます。
<ステップ1のポイント>
- 浅く腰掛ける
- 猫背にならない
骨盤が前に倒れていくことで、体の重心を移動させることができます。猫背だと骨盤が前に倒れずらいので、姿勢を正して行いましょう。
また、足への重心移動がスムーズにできるように椅子に浅く腰掛けることもポイントです。
【ステップ2】お尻を離す
ステップ2は、座っている姿勢からお尻が離れるまでの段階です。足の裏に移動した重心をさらに前方へ移動します。重心が前方に移動することにより、足首が曲がり、お尻が離れます。膝、足首をしっかり使うことで足の裏に体重がしっかりかかり、立つときの安定感が得られます。
<ステップ2のポイント>
- 前かがみになる
- 踵を後方に引く
前かがみになり、膝を軽く曲げて、踵を後ろに引くことで重心移動の幅を少なくし、立ち上がりやすくなります。
【ステップ3】立ち上がる姿勢へ
ステップ3は体を起こして立つ姿勢になる段階です。お尻が離れた後は体と股関節を伸ばしながら立つ姿勢をとります。ステップ2の段階でしっかりと足裏への重心移動ができていれば、比較的簡単に立つことができます。
<ステップ3のポイント>
- 足の裏全体で床を押す
- 前方へ立ち上がる
体を起こすときも、重心が足からズレないように、足裏全体を使って床を押しましょう。また、前上方へ立ち上がるように意識することで足裏全体のバランスをとりやすくなります。
参考:一般社団法人理学療法科学学会「椅子からの立ち上がりにおける若年者と高齢者の体幹と下肢の動きの関係」
立ち上がり動作のリハビリに大切なのはバランスと筋力強化
立ち上がり動作の3ステップをみても、重心を移動させていく際の体のバランスや、体を持ち上げる際の下肢の安定性が重要なのがわかるかと思います。
立ち上がり動作のリハビリは、立位バランス強化と下肢の筋力強化が大切ですので、詳しくみていきましょう。
立位バランス強化
立ち上がり動作は座った姿勢から立つ姿勢に変わる動作までが一連の動きです。立位バランスに不安があると、立ち上がり動作を脳でプログラムされづらくなります。
そのため、リハビリでは立位姿勢をとる練習を積極的に取り入れましょう。手すりや介助者に協力してもらい、立った姿勢から座る姿勢をとっていくようなリハビリもおすすめです。
また、麻痺がある場合は、、麻痺側への荷重が減少しやすいです。麻痺側に荷重をかけながらリハビリを行うことでバランスが取りやすくなり、立位バランスの感覚強化を促します。
下肢の筋力強化
正しい立ち上がり動作を行っていなかったり、日常生活で下肢の筋力をあまり使う習慣がなかったりすると、どんどん筋力が弱り、ふらつきや転倒に繋がります。
高齢者の場合は、転倒による骨折で、寝たきりになる危険性もあります。転倒によるさらなる困難を防ぐためにも、下肢の筋力強化はかかせません。
立位の姿勢がとれるようなら、下肢全体を鍛えれるスクワットがおすすめです。膝を90度以上に曲げないように、太ももに力が入っていることを意識しながら行いましょう。
立位に不安がある場合は、椅子に座ったまま行う、足上げや、膝伸ばし、踵上げなども効果的です。無理をしすぎない程度に毎日コツコツ続けていくことが大切です。
まとめ|立ち上がり動作のリハビリについて
立ち上がる動作は、リハビリをすることで回復できるかもしれません。たとえば、けがや病気で立ち上がるのが難しくなった人でも、リハビリを続ければ少しずつ良くなることが期待できます。リハビリでは、立っているときのバランスを良くする練習や、足の筋肉を強くするトレーニングを中心に行います。これらの練習をすることで、立ち上がる力がついてきます。
立ち上がるためのリハビリを始めるには、まずなぜ立ち上がるのが難しいのかを一緒に考えてみましょう。たとえば、足の筋肉が弱いのかな? バランスを取るのが難しいのかな? それとも痛みがあるのかな? 一つ一つ原因を確認していきましょう。どの動作をうまくできないのかを詳しく調べることで、効果的なリハビリの計画を立てることができます。丁寧に状態を判断することで、あなたに合った質の高いリハビリを行うことができます。
立ち上がるときの体の動かし方をしっかりと確認して、効果的なリハビリを行いましょう。正しい動き方を知ることで、練習の効果が高まり、より早く立ち上がれるようになるかもしれません。リハビリを続けることで、自分の体の使い方が上手になり、日常生活がもっと楽しくなるでしょう。一緒に頑張りましょう。