デイサービスに健康な人は通える?介護認定なしで受けられるサービスとは
2024.04.30
デイサービスはよく利用されるサービスなので、日常でも目にする機会も多いですよね。デイサービスは介護保険のサービスの1つなので健康な人でも通うことができるのか疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。
デイサービスは自宅の引きこもり予防や、家族の負担を減らす役割もあるので、利用するメリットがたくさんあります。
デイサービスに健康な人が通うためにはいくつかの利用条件があります。デイサービスに通いたい健康な人にどのような選択肢があるか、またデイサービス以外でも運動や活動を行える方法をご紹介します。
目次
デイサービスは健康な人も対象になる?デイサービスの内容や目的
デイサービスが健康な人でも対象になるかを知るためにも、デイサービスの目的や内容をしっかりと確認しましょう。また、デイサービスを利用するにはいくつか条件があるのであわせてご紹介します。
デイサービスの目的
デイサービスの目的は「利用者ができる限り自立した日常生活が送れるように支援すること」です。また、家族の負担軽減といった面でも大きな役割を担っています。
そのため、デイサービスでは生活機能や心身の健康維持・向上を目指した健康管理が行われます。また近年、社会問題となっている1つが高齢者の引きこもりです。引きこもりを予防するため外出する機会や社会とのつながりを作る機会としても役立っています。
デイサービスの内容
デイサービスでは食事、入浴、排泄などの日常生活に必要な支援や、機能訓練を日帰りで行います。また、施設の方が自宅から施設まで送迎も行ってくれるので移動が困難な方でも利用しやすいです。
利用者が楽しく通えるように、レクリエーションの他にも書道、陶芸などの趣味活動のプログラムも用意されています。利用者同士が交流することで孤独感の解消やストレスの緩和にもつながります。
デイサービスの利用条件
介護保険サービスの1つであるデイサービスには以下のような利用条件があります。
・要介護認定1~5の人
・ケアプランにデイサービス利用が含まれている
・デイサービスの送迎範囲内に自宅がある
・医療行為が不要である
デイサービスは要介護認定を受けている方が対象となり、利用するためにはケアマネージャーに生活状況を確認してもらい、デイサービスが必要と評価してもらわなくてはなりません。
デイサービスのケアプラン作成の他に、自宅がデイサービスの送迎可能な場所にあるか、継続的な医療行為が必要ないかなどの条件があるので確認しましょう。
デイサービスを健康な人が利用するなら…介護予防のサービスを
デイサービスは基本的には要介護認定を受けた方が対象となります。ではデイサービスを利用したい要介護認定を受けてない健康な人はどうすればいいのでしょうか。
実は介護保険のサービスの中には介護予防の事業もあるのでそちらを利用することができるのです。
要介護にならないための支援「総合事業」
2015年に介護保険改正が行われ、高齢者が要介護にならないために総合支援をする「介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)」が創設されました。
これまでの介護サービスで支えきれなかった高齢者の生活を、地域で連携して支えていく仕組みとなっています。各市町村が主体となって行う事業の1つなので、地域ごとに内容は異なります。
総合事業は「介護予防・生活支援サービス事業」と「一般介護予防事業」の2つに分けられるので1つずつ見ていきましょう。
参考:厚生労働省「総合事業」
介護予防を目的にデイサービスも利用可能
「介護予防・生活支援サービス事業」の対象者であれば、介護予防を目的にデイサービスを利用できます。
「介護予防・生活支援サービス事業」の対象者は以下の通りです。
・要支援1~2の人
・基本チェックリスト該当者
基本チェックリストは高齢者の生活機能に低下があるかチェックするものです。日常生活の様子や身体機能や栄養状態、外出頻度などを確認する25項目の質問で構成されています。要介護認定を受けていなくても、65歳以上の高齢者であれば誰でも基本チェックリストを受けることができます。
65歳以上なら全員対象の一般介護予防
健康な人であっても65歳以上のすべての高齢者が利用でできるのが「一般介護予防事業」です。一般介護予防事業は市区町村の支援で行われ、年齢や心身の状態を問わず、住民主体の通いの場を充実させること、人とのつながりで参加者や通いの場が継続的に拡大していけるように地域づくりを推進することを目的としています。
例えば、体力つくり教室、介護予防のための講演会、高齢者サロンやサークル活動などがあります。
デイサービス以外にもある!健康な人の有意義な時間の使い方
デイサービス以外にも、社会と関わりを持ったり、生活を充実させる方法もあります。デイサービスに通わなくても健康な人だからこそできる活動について目を向けてみるのも選択肢の1つとしておすすめです。
ボランティア活動や趣味活動
新しく習い事をはじめたり、ボランティア活動に参加することも、社会との関わりを持てる手段の1つです。習い事や趣味活動は身体機能低下の予防や認知症の予防など多くのメリットがあります。
またボランティア活動で自分の活動が誰かの役に立っていることを実感できると、新たな活力にもなります。地域活動や子育てのボランティアに参加することで今まで交流のなかった世代とつながるなど、新しい出会いの機会にもなるでしょう。
リハビリなら自費リハビリも検討しよう
デイサービスは原則介護認定を受けていないと通えませんが、自費リハビリを行える施設なら介護認定を受けていなくても通うことができます。
自費リハビリは、名前の通り自費で行うリハビリなので高額にはなりますが、日数の上限がなく自分が通いたい時にリハビリを受けることができます。
病院でのリハビリが終わったけど、まだリハビリを続けたい人や、介護認定を受けていないけど継続して運動したい人におすすめです。
まとめ|デイサービスを健康な人が利用する方法
デイサービスは原則介護認定を受けた人が利用できる施設です。もしデイサービスを健康な人が利用するなら介護予防として受ける方法があります。
要支援の人や基本チェックリスト該当者は介護予防として、要介護の人と同じようにデイサービスを利用できます。利用したい場合は地域包括支援センターや市区町村の窓口に相談してみましょう。
また、デイサービスの利用以外でも、健康な人が社会的活動を行ったり運動する場所はたくさん存在します。地域で行われている一般介護予防事業を利用したり、ボランティア活動に参加したりすることもおすすめです。介護保険や地域のサービスを上手に利用しながら、心身共に健康に過ごしていきたいですね。