NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 脳梗塞で右に麻痺が残った場合…リハビリは効果的?発症からの期間・後遺症によって何をすべきか

脳梗塞で右に麻痺が残った場合…リハビリは効果的?発症からの期間・後遺症によって何をすべきか

脳梗塞で右に麻痺が残った場合…リハビリは効果的?発症からの期間・後遺症によって何をすべきか

脳梗塞によって脳の血管が詰まることで脳組織が損傷を負うと、何らかの後遺症が残る可能性は約7割と言われています。その内容は、右や左の身体の片側の麻痺、言語障害、認知機能の障害などです。

脳梗塞による後遺症を残さないためには第一に早期発見、早期治療が大切ですが、発症してしまった場合にはリハビリが重要です。

現代では、脳梗塞を起こしても、急性期の早期治療や積極的なリハビリによって日常生活に戻れる人の割合も増加。発症から期間が経っていても、右の身体の麻痺もリハビリによって改善することが期待できます。

脳梗塞で右に麻痺が残ったら|片側の麻痺はリハビリで改善できるのか?

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脳梗塞での後遺症は、なぜ右などの片側に麻痺が出てしまうのでしょうか。どのような症状が出るのか知っておくことは、万が一の備えに繋がります。

後遺症|右の麻痺が起こるメカニズム

脳梗塞は何らかの原因で脳の血管が閉塞し、血液がいかなくなることで脳細胞が壊死してしまいます。壊死してしまった脳細胞自体は再生不可能です。

脳は場所によって異なる機能を持っているため、脳梗塞により壊死してしまった場所によって麻痺する場所や後遺症の種類も異なります。手足を動かす命令は、大脳の運動野と呼ばれる部分から出ており、左脳に損傷がある場合には体の右に麻痺が、右脳に損傷がある場合には体の左に麻痺が出ることに。

しかし、リハビリを通して残った周囲の細胞が壊死した細胞の代わりに働いてくれるようになるといわれています。

脳梗塞での右に残った麻痺による症状とは

脳梗塞によって右の麻痺が残ると、話す・聞く・読むことが難しくなる失語症、物の位置や大きさを認識しずらくなるといった症状が起こり得ます。また、簡単な動作は自然にできても、命令されたり意図して行おうとするとうまくできないといった観念運動失行​​と呼ばれる症状も。​

左の麻痺の場合には、性格変容と言われる怒りっぽくなる、興奮しやすくなるといった症状が強く出るでしょう。

両方に共通する症状としては、麻痺した側の視野の欠損や、右か左の手足の運動麻痺や感覚麻痺があります。

参考:片麻痺とは?主な原因と効果的なリハビリ方法を紹介|フランスベッド

右の麻痺|後遺症はリハビリで改善可能?

脳梗塞によって右に麻痺が出てしまっても程度によっては、リハビリで改善することが望めます。

ただし、脳梗塞を起こした後に、早期からリハビリを開始することが回復への鍵となるのです。第一に早期治療、積極的なリハビリが重要になりますが、元の生活に戻ろうとする強い意思を持ち続けることも大切に。

脳梗塞の発症から期間が経っているにも関わらず、リハビリで症状が改善した方も多くいます。

脳梗塞による後遺症|右の麻痺に効果的なリハビリとは?発症後から取り組むべきこと

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脳梗塞による右の麻痺を改善するためには、どのようにリハビリを行えばよいのでしょうか?発症直後からリハビリに取り組むべきということは覚えておきましょう。

脳梗塞の発症48時間以内にリハビリを開始

脳梗塞には発症直後からのリハビリが有効だといわれています。身体の右の麻痺に限らず、後遺症や症状の軽減や合併症を予防できるためです。

急性期のリハビリは脳梗塞の発症48時間以内に始めることが望ましく、この時期のリハビリはその後の症状に大きく関係します。脳の血流が改善し脳自体のむくみが取れる急性期に、積極的なリハビリを行うことで脳が新たな学習を始めるのです。損傷した脳細胞は元には戻りませんが、他の脳細胞が代わりの働きをしてくれるようになります。

参考:脳梗塞の後遺症を軽くするリハビリ方法と期間(急性期、回復期、生活期)|NHK健康チャンネル

右の麻痺に効果的な4つのリハビリ

脳梗塞の発症後の急性期には、寝たきりの状態が続くことによって筋肉の萎縮や関節の固まり、骨が弱くなるといったことが。このように、体力や認知機能が低下してしまうことを廃用症候群​​と呼びます。

そのため、脳梗塞による右の身体の麻痺に限らず、リハビリでは以下の4種類の訓練が行われるでしょう。

  1. 廃用症候群​​の予防のためのストレッチ・離床訓練(座る・立つ・車椅子に移る)
  2. ADL訓練(食事・着替え・入浴・トイレなどの日常生活に必要な訓練)
  3. 摂食・嚥下訓練
  4. 機能回復訓練(運動麻痺や高次脳機能障害、言語障害などに対する訓練)


右の麻痺が重症の場合に必要な治療

脳梗塞の後遺症で右の身体の麻痺が重症の場合には、脳神経外科手術が行われることもあります。脳内出血や脳腫瘍、脳動脈瘤などが原因で起こる片麻痺の改善​​に有効な手術がありますが、リスクも伴うため症状に合わせて担当医とよく相談するようにしましょう。

また、右の麻痺においては、筋力のトレーニングやストレッチ・マッサージといった理学療法、神経回路を回復する薬物療法が行われることもあります。

血栓溶解薬や脳循環改善薬​​、抗うつ薬​​などの内服薬が使用されますが、医師の指導の元で副作用に気をつけながら用法・容量を守って正しく服用するよう心がけましょう。

脳梗塞による右の麻痺|リハビリは急性期・回復期後も継続して行うことが重要な理由

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脳梗塞による右の麻痺には、急性期・回復期・生活期とリハビリに継続して取り組むことが重要です。入院期間が終わった後も、積極的に活動するよう心がけてください。

脳梗塞の後遺症…回復期・生活期に行うリハビリとは?

脳梗塞で右の麻痺が残ってしまった場合、急性期に続いて回復期では生活するための機能回復訓練のリハビリが行われます。

さらに、最近では筋肉が過度に緊張している時にはボツリヌス療法や、電気・磁気で麻痺した筋肉を刺激して動かすなど新たな方法も。ロボット機器を使って麻痺した足の筋肉を支えてもらったり、身体のバランスを修正したりするリハビリも取り入れられています。

この回復期と退院後の生活期では、右の麻痺してしまった運動機能だけでなく麻痺していない側の運動機能も同時にバランスよく鍛えるようにしましょう。

脳梗塞からの回復|自費訪問リハビリという選択

脳梗塞の発症後、退院すると介護保険のリハビリでは十分な時間や量を確保できなくなります。そのため、自費訪問リハビリの利用も検討するといいでしょう。

自費訪問リハビリなら、個人の症状や状況に応じたプログラムを組んでくれるため納得いく結果が出るまで継続がしやすいというメリットです。また、明確な目標に向けてのモチベーション維持やサポートも充実しています。

右麻痺に効果的な自宅で行うトレーニング

右の麻痺が残ってしまった場合には自宅で自主的にトレーニングを行うことも効果的です。ただし、自主運動を行って良いかは専門家に相談し、体調の変化には十分気をつけてください。

自宅で行うトレーニングでは以下の4つの点に注意しましょう。

  • 適切な姿勢を取る
  • 転倒には必ず注意する
  • 痛みがある時には、痛みの出ない範囲、もしくは痛みの出ない運動に取り組む
  • 運動後は十分に水分と休息を取る


寝たまま出来るトレーニングでは、膝を伸ばしたままゆっくりと足を上げて下ろす。可能なら、反対側の膝は立てておくようにする。

座ったまま出来るトレーニングでは、椅子に座って体が後ろに傾かないように、ももを胸に引きつけるように上げる。

立って行うトレーニングでは、椅子などに掴まり、体が前屈みにならないよう膝を伸ばしたままゆっくり足を後ろに蹴る。

このような運動を少ない回数から始めて、慣れてきたら徐々に回数を増やすようにしてみましょう。

参考:片麻痺の原因や症状とは?改善に役立つリハビリや福祉用具を紹介|介護用品・福祉用具ヤマシタ、シマシタ。

まとめ

脳梗塞を発症すると、右や左の半身の麻痺が後遺症として残りやすいといわれています。後遺症や症状の改善のためにも、発症後は早期治療を受けリハビリに取り組むようにしましょう。

脳梗塞の発症後、48時間以内に始める急性期のリハビリは最も大切ですが、退院後の生活期に自主的に続けるリハビリも運動機能の回復にはとても重要です。右の麻痺のために続けた急性期・回復期のリハビリの成果を、生活期で失ってしまわないことがポイントになります。

どのような日常生活に戻りたいか、復職したいかなど目標を明確に定めて、積極的にリハビリなどを利用するようにしましょう。脳梗塞によって右の身体が麻痺してしまった場合には、麻痺していない左の身体も同じようにバランス良くトレーニングすることが大切です。

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