脳出血のリハビリは病院を退院した後は終了する?継続して利用する方法とは
2023.05.30
脳出血のリハビリを病院で受けると制限があるのをご存じですか。退院した後もリハビリを受けるためには、ご自身またはご家族の申し込みが必要です。退院後に日常生活動作がご自分でできる場合とそうでない場合では、過ごしやすさが変わります。
脳出血のリハビリを病院を退院した後も受けるには、保険適用または自費で利用する2つの方法があります。利用できる保険の種類や自費でリハビリを受けるメリットを知っておきましょう。
ご自宅での日常生活をより快適にするために、脳出血を患った方は病院を退院した後もリハビリを継続することをオススメしています。
目次
入院中の脳出血のリハビリには制限がある…退院に備える手続きも
脳出血のリハビリは病院で必ず行われます。しかし、受けられる日数に制限があるため、脳出血のリハビリを病院を退院した後も行いたい場合は、準備が必要です。
病院では毎日リハビリを行う
脳出血は急性期(発症〜4週)、回復期(発症後5〜6ヶ月)、生活期(5ヶ月以降)の3つの時期に分かれます。急性期と回復期のリハビリは病院で行われ、特に急性期は毎日のリハビリが欠かせません。急性期は患者さんが寝たきりになるケースが多いため、体が固まるのを防ぐリハビリが行われます。
回復期はベッドから離れ、訓練室などで歩行や日常生活動作を中心にリハビリを行うことが多いです。この回復期では、回復期の機能を持つ病院に転院している方もいらっしゃいます。
病院でのリハビリは150日以内
脳出血や脳梗塞の病院でのリハビリは150日以内の制限があります。高次脳機能障害がある方は発症から180日以内です。しかし、近年は早期退院の傾向があるため、平均入院期間は80〜100日と短い患者様が多いと言われています。
そのため、脳出血による体の動かしにくさが残っていても退院しなければならず、継続リハビリを受けたい場合は、ご自身や家族の方が手続きを行う必要があります。
退院後もリハビリを継続するためにしておくべきこと
まずは相談窓口を確保しましょう。病院内の医療ソーシャルワーカーや、お住まいの地域の地域包括支援センターなどに、介護保険の申請やケアマネージャーの依頼相談を行います。
脳出血のリハビリを病院を退院して後も受けたい場合は、介護保険の申請や医療保険で受けられるかどうかの確認が必要です。どちらの保険適用になるかは主治医の判断なので、退院後もリハビリを受けたい場合は相談しましょう。
退院後は専門スタッフのリハビリを受けるだけでなく、日常生活そのものがリハビリとなります。そのため、住宅が患者様の体に合っているかを確認するのが重要です。家の中の段差を解消したり、階段や玄関には手すりをつけるなどの工夫があると、家の中で動くこと自体が訓練となるでしょう。
【保険適用】脳出血のリハビリを病院を退院した後に受けるには
脳出血のリハビリを病院を退院した後も受ける時に、気になるのが費用面ですよね。保険適用で受けられるリハビリがあります。保険適用の場合のリハビリの回数や内容をみていきましょう。
自宅での生活がスムーズになるポイント
自宅での生活がスムーズになるためには、日常生活動作ができるかどうかにかかっています。日常生活動作とは以下のようなものです。
・起き上がる
・トイレに行く
・移動する
・食事をする
・風呂に入る
・着替える
・身だしなみを整える
日常生活動作ができると、自宅に退院できる可能性が上がると言われています。脳出血でリハビリを受けたけれど、動作がスムーズではないと感じた方は、病院を退院した後で日常生活動作の訓練を続けることが大切です。
介護保険を適用する場合の費用や利用頻度
介護保険で受けられる訪問リハビリは、訪問看護ステーションが提供する訪問リハビリと医療機関が提供する訪問リハビリがあります。介護保険で受けられるリハビリは、1回を20分とし、1日3回まで、週6日まで利用可能です。つまり、1日最大60分、週6日まで利用できます。ケアマネージャーが作成するケアプランの中にリハビリが組み込まれ、利用限度額内で回数が設定される仕組みです。
利用者負担が1割の場合、20分の利用料は296円なので、1日1時間のリハビリでは798円の料金がかかります。
医療保険を利用する場合の費用や利用頻度
医療保険を利用するリハビリは、訪問看護ステーションが提供するものと医療機関が提供するリハビリがあります。訪問看護ステーションが提供するリハビリは、1回30〜90分で、週3日までです。利用料金は、利用者負担額が1割の場合、1回あたり853円となっています。
医療機関が医療保険で行う訪問リハビリは、1日20分で料金は300円、60分まで受けられます。脳出血の方に行うリハビリは、医療保険を使うと週に120分までが限度です。(リハビリ頻度としては非常に少ないです)
参考:理学療法科学「急性期脳卒中リハビリテーション患者の自宅退院の関連因子」
脳出血のリハビリは病院を退院した後も必要!自費で受ける方法も
脳出血を患った方が、満足な日常生活を送るためには病院を退院した後もリハビリが必要です。しかし、保険の枠組みの中だと制限が煩わしい方もいらっしゃいますよね。リハビリは自費で受ける方法もあります。
自費リハビリなら制限なく利用できる
自費訪問リハビリは回数や時間に制限がない点がメリットです。自費で受けるため、費用は保険適用の場合よりも上がるのがデメリットと感じる方もいらっしゃいます。
しかし、面倒な手続きがないため、利用者様が「受けたい」と思ったタイミングで開始できます。退院後、すぐの方でも少し日数が経っている方でも大丈夫です。利用者様のニーズに合わせて日程の調整が可能ですので、お気軽にご相談ください。
訪問リハビリは家での動作練習ができる
訪問リハビリでは、自宅の環境に合った動作練習ができます。住み慣れた自宅で行うからこそ、日常生活動作の再習得が早い利用者様が多いです。リハビリスタッフと行ったことを生活の中で繰り返し行えるので、自宅での生活が圧倒的にしやすくなります。
まだ住宅の改修を行っていない場合でもお任せください。大がかりな改修を行わなくても、簡易的なアイテムを使う方法もあります。どの位置に手すりをつけたら良いか、段差をどの程度解消するべきかなどのご相談も受け付けております。
自分の目的に向けたリハビリが可能
保険適用をするリハビリでは、ケアマネージャーや主治医がリハビリ目標を設定する場合がほとんどです。しかし、弊社の自費訪問リハビリサービスでは利用者様が望む目標を設定しております。
・家族に迷惑をかけないように動作ができるようになりたい
・友達と出かけたい
・旅行にいきたい
・趣味のスポーツができるようになりたい
このような利用者様が望む目標に向かってどんなリハビリをすると良いかという視点で考えております。大きな目標がなくても、リハビリスタッフと話をしているうちにやりたかったことに気づいて、意欲が向上した利用者様もいらっしゃいます。
まとめ
脳出血のリハビリを病院を退院した後で受ける必要性や方法をご紹介しました。ご自宅での生活をスムーズにするためには、日常生活動作ができることが欠かせません。病院でのリハビリは症状によって150日または180日と決まっています。退院後は保険適用や自費でリハビリを継続しましょう。
弊社の訪問リハビリサービスでは、回数・時間に制限がなく、利用者様に合った目標に向かうリハビリを提供しております。体験リハビリも行っていますので、お気軽にお問い合わせください。