脳腫瘍克服!リハビリで失った機能を取り戻すための専門家との連携
2024.03.01
脳腫瘍は、脳の中に腫瘍ができる怖い病気です。治療を終えた後も、後遺症が残るなど完治が難しいといわれています。脳腫瘍は誰にでも起こりうる病気であるため、あらかじめ内容について理解しておくと良いでしょう。
脳腫瘍の治療には、リハビリが不可欠です。根気強くリハビリを実施することにより、症状の緩和につなげられるでしょう。正しいリハビリの方法を取り入れて、効果的な対策を講じましょう。
今回は、脳腫瘍の原因や症状及び主な治療方法について紹介します。合わせて治療におけるリハビリの重要性や専門家の指導通りに実施する際のポイントについても解説します。自身の脳腫瘍だけでなく家族の罹患者の支援においても大切な内容であるため、ぜひ参考にしてください。
目次
脳腫瘍とはどのような病気?症状や原因・治療法とリハビリの重要性とは
そもそも、脳腫瘍とはどのような病気なのでしょうか。脳腫瘍が発生する原因や主な症状、及び治療方法やリハビリの重要性について解説するので、いざという時に備えぜひ参考にしてください。
脳腫瘍の主な症状
脳腫瘍とは、頭蓋骨内に腫瘍が発生する病気です。脳腫瘍は、脳に発生するケースと、頭蓋骨内の脳以外の箇所で発生するケースの2つに大別されます。
一般的に、腫瘍は良性の場合はそれほど危険性は高くありませんが、脳腫瘍の場合は頭蓋骨内の容積が限られているため、良性の場合でも脳圧迫などの影響を受ける恐れがあり大変危険です。最初は、けいれんの症状が見られます。そのあと麻痺や感覚の障害が発生し、強い頭痛や嘔吐及び意識障害が見られるようになっていきます。
脳腫瘍が発症する原因
脳腫瘍が発症する要因としては、はっきりとしたことが判明していません。遺伝の影響があるとされているものの、確実な情報がないのが現状です。
しかし、脳腫瘍を進行させるリスク要因としては、高たんぱく・高脂質の食事・ストレス・喫煙などが挙げられると考えられています。また他の臓器に腫瘍がある方や、家族に脳腫瘍の経歴がある場合には、発症率が高いと考えられています。
脳腫瘍の治療方法とリハビリの重要性
脳腫瘍の治療方法は、患部の除去を実施するケースが多いです。外科手術を行なった後、放射線や抗がん剤を利用した化学療法を併用することもあります。
治療を行なった後は、リハビリを継続して実施することになります。治療により脳にダメージが及んでいるため、全身の稼動が簡単にできない状態になっていることが多いです。正常な日常生活を取り戻すため、リハビリは非常に重要な対策といえるでしょう。
脳腫瘍に罹患した際に実施するリハビリとは?様々な種類の対処の意味と効果
脳腫瘍になり、治療を受けた後にはリハビリの実施が大切です。健康で自立した生活を送るため、効果的なリハビリを行いましょう。リハビリの種類や症状に合わせた対処の重要性について解説します。
主に5種類の処置を実施する
脳腫瘍の治療目的で行うリハビリは、様々な種類の活動を行います。主に、以下の5種類のリハビリを実施するケースが多いです。
- 理学療法
- 言語療法
- 認知療法
- 職業療法
- 心理療法
理学療法は、主に身体機能の回復を目指したリハビリで、筋力・バランストレーニングや歩行訓練を実施します。言語療法は、言語障害の改善を促す手法で、発声やコミュニケーションに関するトレーニングをします。
認知療法は、認知能力の改善を図る手法で、記憶力や注意力を鍛えるトレーニングが主体です。職業療法は、家事・料理・清掃などを通して日常生活や仕事において必要な能力を回復させるリハビリです。心理療法は、精神的なストレスを軽減する目的で行われるもので、認知行動療法等が該当します。
症状に合わせた適切なリハビリを実施する
これらの多種多様なリハビリは、一様に実施されるものではありません。患者1人1人の症状に合わせた適切な内容を選ぶ必要があります。
以上で紹介したように、身体を動かすものだけでなく認知能力などに関連するトレーニングも実施する必要があります。脳腫瘍の治療における症状の進行度合いや状態を注意深く観察しながら、リハビリを実施することが大切です。
脳腫瘍は重大な病気であるため、そこからの回復も簡単ではありません。実施するリハビリを慎重に選び、効果的な内容にしましょう。
脳腫瘍の際に実施するリハビリは難しい?自己判断をせずに専門家に相談を
脳腫瘍の治療後に実施するリハビリは、前述のように多岐にわたります。他の病気やけがの際に実施するリハビリよりも難しい面があるため、専門家の指導のもと実施するのが良いでしょう。
効果の上がるリハビリの実践は単独では難しい
脳腫瘍からの回復を目指す際に、効果の上がるリハビリの実践は自分の判断のみでは難しいでしょう。症状の進行度や種類を見極めながら、多岐にわたるリハビリの中で最も適切なものを選択する必要があります。
また、同じリハビリでも強度や難度の設定を自分で行うのは難しいと感じる場面も多いでしょう。適切でない誤ったリハビリの実施は、逆に症状を悪化させてしまうかもしれません。
専門のクリニック等で指導を受ける必要がある
脳腫瘍の治療を目的としたリハビリを実施する際は、専門のクリニックなどで指導を受けるのが良いでしょう。近年は、リハビリ専門のクリニックも存在するなど、選択肢は広いです。
脳腫瘍による後遺症で、移動するのに苦労するケースも多いでしょう。自宅近くでリハビリの専門クリニックがある場合は、かかりつけ医師の許可を得て、利用するのもおすすめです。高い効果の上がるリハビリを効率よく行うため、頼れる専門家の指導のもと実践しましょう。
まとめ:脳腫瘍の対策に適切なリハビリを実施
脳腫瘍は、頭蓋骨内に発生する腫瘍のことで、良性・悪性問わず危険な状態に陥りやすい怖い病気です。発症の原因もはっきりしないため、誰しもが罹患する可能性があります。
脳腫瘍の治療において、リハビリは大変重要です。健康で自立した生活を送るため、運動能力だけでなく認知や言語など様々なジャンルのリハビリを実施する必要があります。自身単独での判断をせず、専門家の指導のもと効果的にリハビリを展開することをおすすめします。