NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 脳梗塞は薬を飲んでても再発する?薬物治療の副作用と注意点

脳梗塞は薬を飲んでても再発する?薬物治療の副作用と注意点

脳梗塞は薬を飲んでても再発する?薬物治療の副作用と注意点

脳梗塞を一度発症すると後遺症が残りやすいだけでなく、再発する確率も高くなります。再発すると重症化する可能性もあるので、脳梗塞の再発防止のために薬物治療はかかせません。

脳梗塞という大きな病気になると「薬を飲めば再発しないのか」「いつまで薬を飲めばいいのか」「副作用はあるのか」など薬に関しての不安も大きいです。

脳梗塞の薬と一言でいっても発症時期や症状によって種類も様々。脳梗塞の薬物治療の目的や、服用の注意点を理解して薬に対する不安を解消しましょう。

脳梗塞の発症時間で治療が決まる|早期治療薬と保存的治療薬

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脳梗塞を疑う症状があったら、できるだけ早く治療を受けることが重要です。血管が詰まり血流がとまると、脳細胞は壊死してしまいます。できるだけ早期治療を行い、脳のダメージを抑えることが大切です。

発症から24時間以内の治療と薬

発症から治療開始の時間が短いほど治療の幅も広がります。発症から4.5時間以内であれば血栓を溶かす作用がある「t-PA」という薬による治療が可能です。t-PAを静脈に注射し、脳の血栓を溶かし再度血液が流れるようにする治療方法です。

t-PAの効果が見られない場合は血管内治療を行います。カテーテルを使用して、血栓を削り取ったり、吸引したりして血流を再開させます。血管内治療を行えるのは発症から24時間以内です。

保存的治療薬は脳梗塞の種類で変わる

脳梗塞の薬は、脳梗塞の種類によって使い分けられます。

脳梗塞は原因によって3種類あり、そのうちの「ラクナ梗塞」と「アテローム血栓性の脳梗塞」は「抗血小板薬」を使います。動脈の血栓を予防するために血液をさらさらにする薬です。

「心原性脳塞栓症」には「抗凝固薬」が使われます。抗凝固薬は静脈や心臓の血栓を予防するために血液をさらさらにする薬です。

脳梗塞発症後1~2週間は点滴による保存的治療が行われ、徐々に内服薬に変わります。内服薬は再発防止として継続して服用します。

脳梗塞の原因疾患用の薬も

脳梗塞の再発防止のためには、脳梗塞の原因となる生活習慣病の治療も進めなければなりません。高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は脳梗塞をふくむ脳卒中の危険因子であり、脳卒中再発の危険因子でもあります。

生活習慣病を治療することが脳梗塞再発の一番の予防法です。そのため脳梗塞の再発防止には血液をさらさらにするお薬以外に、原因疾患である生活習慣病治療の薬も使われます。

脳梗塞の薬物治療はいつまで続けるのか…副作用と注意点

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脳梗塞は一度発症すると再発しやすい病気なので、薬物治療も長期にわたる傾向があります。ずっと飲み続けるとなると副作用なども気になります。副作用や服用の注意点について解説していきます。

脳梗塞の薬の副作用

脳梗塞の薬である抗血小板薬、抗凝固薬は血液をさらさらにし固まりづらくするので出血しやすい、出血がとまりにくいといった副作用があります。

<具体例>

・鼻血がとまりづらい

・歯茎から出血する

・内出血してあざができやすい

・尿に血が混じる

出血がとまらないわけではないので、一般的な止血方法を少し長めに行いましょう。しかし、抜歯や手術、内視鏡の検査をする際は注意が必要です。場合によっては薬を中断しなければならないこともあるので必ず医師に相談しましょう。

脳梗塞の薬はいつまで続ける?

脳梗塞は再発しやすい病気であり、高齢になるほどリスクも高まります。また、一度ボロボロになった血管は自然に元に戻ることはありません。そのため脳梗塞の薬は原則「いつまでも」継続して服用します。

薬の副作用など、薬を飲むデメリットが薬を飲むメリットを上回ると薬の中止を検討することもあります。しかし、自己判断で薬の中断をしてしまうと脳梗塞再発リスクは一気に高まるので気を付けましょう。

脳梗塞の薬を服用中は納豆はダメ!?

脳梗塞の薬を服用中に納豆を食べてはいけないと聞いたことはありませんか?抗凝固薬の1つである、ワーファリンはビタミンKを摂取すると効き目が弱くなります。そのため、ワーファリンを服用中はビタミンKを多く含む、「納豆」や「青汁」、「クロレラ」など避けて、緑黄色野菜の過剰摂取も控える必要があります。

現在はワーファリン以外にも様々な抗凝固薬もでており、納豆を食べてもいいものもあります。同じ抗凝固薬でも薬によって特性が違うので医師と相談しながら最適なものを選びましょう。

脳梗塞の薬を飲んでても再発する可能性は?薬物治療以外も必要

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脳梗塞の再発リスク予防のためには薬物治療はずっと続ける必要がありますが、薬を飲んでいるからといって必ずしも再発しないわけではありません。薬物治療と同様に日々の生活習慣に気をつけることも大切です。

脳梗塞は再発しやすい病気

脳梗塞の再発率は1年で10%、5年で35.3%、10年で49.7%というデータがあり、脳梗塞になった約半数の人が10年以内に再発するといわれています。

また、脳梗塞は再発時のほうが症状が重くなってしまう傾向が強いです。一度脳梗塞が起きると脳の一部の細胞が損傷し、元に戻りません。再発すると他の部分が損傷をうけることになり、範囲がどんどん広がっていくのです。

脳梗塞の再発を繰り返すほど、重度の後遺症が起こりやすくなります。

参考:JNeurolNeurosurgPsychiatry.「TenyearrecurrenceafterfirsteverstrokeinaJapanesecommunity:theHisayamastudy」

生活習慣改善と定期的な検査も必要

脳梗塞の再発予防には脳梗塞を含む脳卒中の危険因子である、生活習慣病の改善が重要です。生活習慣病を改善するためには日々の生活を見直す必要があります。

生活習慣病の原因は、暴飲暴食など不適切な食習慣、運動不足、喫煙、多量飲酒、ストレスがあげられます。食事の管理や運動習慣をつけるなど日々の生活をコントロールすることが大切です。

また、脳梗塞が収まったとしても、専門病院で定期検査を受けましょう。しっかりと検査を受けて、自分の体や脳の状態を知ることは再発予防に大いに役立ちます。

まとめ

脳梗塞の薬には早期発見時の治療に使う薬や再発防止用の薬、脳梗塞の原因疾患用の薬など様々な薬があります。どんな薬にも副作用があります。脳梗塞の薬の多くは長く付き合わなければならないので、メリットデメリットを理解した上で医師の指示に従い正しく服用しましょう。

また、脳梗塞を含む脳卒中の原因は、自身の生活習慣の管理不足でおこる生活習慣病です。いままでの生活習慣を見直しコントロールすることで予防することができる病気なのです。長く健康に生きるために自分や家族のためにも自身で生活改善に努めましょう。

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