脳梗塞の原因って?ストレスや生活習慣が発症リスクを高めるワケ
2024.02.09
脳梗塞は脳の血管が詰まって血液が流れなくなり脳細胞が壊死してしまう病気です。一度死滅してしまった脳細胞が回復することはないため、後遺症が残ることも多いのが特徴です。
脳梗塞の大きな原因として動脈硬化があげられます。また動脈硬化を促進させてしまう原因にストレスや生活習慣病が関係しており、高齢者だけではなく若い人にも脳梗塞のリスクが高まっています。
脳梗塞はある日突然発症する病気なので怖いですよね。しかし、原因を知り生活習慣を改めることで発症リスクを減らすことができます。
目次
脳卒中の過半数は脳梗塞!発症の原因や病気の特徴は?
脳の血流障害で起こる脳卒中の中でも脳梗塞の割合は高く、脳卒中死亡率の60%以上を占めています。
脳梗塞とはどんな病気なのか、発症原因は何か、また脳梗塞の3つのタイプについても解説します。
脳梗塞ってどんな病気?
脳梗塞は何らかの原因で脳の血管が詰まって、血液が流れず脳細胞に十分な酸素や栄養を運ぶことができず壊死してしまう病気です。
脳梗塞は突然発症する上に、すぐに治療を行わなければ脳へのダメージが大きくなってしまう病気です。一度壊死した細胞が回復することはなく、手足の麻痺やしびれ、言語障害などの後遺症が残る可能性もあります。
最も有効なのは発症する前に予防することです。
脳梗塞の原因は血栓と血管の老化
脳梗塞は脳血管の動脈硬化や脳血管内に血栓ができることが主な原因で発症します。動脈硬化とは血管が厚く固くなり弾力性が失われた状態のことです。
動脈硬化になると血管の内側の壁にコレステロールがたまったり血栓ができやすくなり血液の流れが悪くなってしまいます。
動脈硬化は血管の老化現象ともよばれ、個人差はありますが加齢と共に進みます。しかし動脈硬化が進行する原因は加齢だけではありません。長年の生活習慣も大きく影響しているのです。
脳梗塞の3つのタイプ
脳梗塞は以下の3つのタイプに分けられます。
<アテローム血栓性梗塞>
脳の太い血管の内側にドロドロのコレステロールの固まりができ動脈をふせいでしまうもの。動脈硬化を進展させる生活習慣病が原因。
<ラクナ梗塞>
脳の細い血管に動脈硬化が起こり詰まってしまうもの。主な原因は高血圧で日本人に多いタイプ。
<心原性脳塞栓症>
心臓にできた血栓が脳に運ばれてきて血管を防いでしまうもの。原因として最も多いのは不整脈の1つである心房細動。
脳梗塞は生活習慣が原因?発症しやすい人の特徴とは
脳梗塞の原因となる動脈硬化は血管の加齢によるものですが、生活習慣によっては若いうちから血管の老化が進む可能性があります。
発症しやすい人の特徴や、若い人が気を付けるべきストレスとの関係性について解説します。
脳梗塞の主な原因は生活習慣病
脳梗塞の主な原因である動脈硬化は高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病が危険因子です。また生活習慣病を複数持っていると数値が高くなくても脳梗塞を発症しやすくなります。
そしてこれらの病気の原因となるものに、喫煙、飲酒、肥満、運動不足など日々の生活習慣があげられます。脳梗塞の発症は突然起こりますが、発症する原因である動脈硬化は日々の生活習慣によって徐々に進行していくのです。
ストレスが脳梗塞の原因になることも
ストレスが身体の健康に影響を及ぼすことが知られていますが、脳梗塞の原因になることも明らかになってきました。
ストレスを受けると交換神経の活性化によりホルモンが分泌され心拍数が上昇し血圧があがります。慢性的にストレス状態にあると、血管に負担がかかり高血圧や糖尿病などを発症し動脈硬化を進める原因となります。
また、ストレスを感じると行動をコントロールする前頭前野の働きが弱まるため自分の欲望や衝動を抑えられず、アルコールの多量摂取や喫煙、暴飲暴食につながりやすくなります。
若い人でも油断禁物!若年性脳梗塞
脳梗塞は高齢者だけの病気ではありません。45歳以下の若い人に起こる脳梗塞を若年性脳梗塞といいます。
脳梗塞の原因は高齢者に起こるものと一緒で動脈硬化によるものが多いです。動脈硬化の危険因子である、高血圧や糖尿病、喫煙や飲酒の習慣がある人は20代であっても脳梗塞が起こる可能性が十分にあり得るのです。
高血圧や糖尿病は自覚症状がなく、検診を受けて適切な治療を受ける必要があるので20代のうちから定期健診をうける習慣をつけましょう。
脳梗塞の原因を取り除くために…生活習慣の見直しと前兆症状の理解
脳梗塞を予防するためには生活習慣を見直すことが大事です。また脳梗塞は早期発見、早期治療することで発症後の後遺症や社会復帰までの時間が大幅に変わります。
脳梗塞の前兆症状かもと思ったら早めに病院を受診しましょう。
脳梗塞にならないために
脳梗塞にならないために原因となる生活習慣を改めるようにしましょう。
生活習慣病予防のために気を付ける事
・喫煙をしない
・定期的に運動をする
・飲酒は適量を守る
・睡眠は7〜8時間
・適正体重を維持する
・栄養バランスのいい食事
一番は禁煙です。長年吸っていたからといって変わらないと思われるかもしれませんが、やめた分だけ予防効果が期待できます。毎日の生活習慣に気を付けるだけで脳梗塞のリスクを減らすことができます。今すぐ生活習慣の改善を始めましょう。
前兆症状を見逃さない
脳梗塞はいかに早く治療するかで後遺症が残るかどうか、社会復帰が可能かどうかが変わってきます。前兆症状かもと思ったらすぐに病院を受診しましょう。
<脳梗塞の前兆症状>
運動障害…身体の片側に力が入らない、箸や茶碗を落とす
感覚障害…片方の手足がしびれる、感覚が鈍い
視覚障害…物が二重に見える、視野が狭くなる
言語障害…言葉が上手く出ない、呂律が回らない
バランス障害…ふらつく、めまいがする
脳梗塞の原因を探る…まとめ
脳梗塞は脳血管の動脈硬化や血栓が原因で発症します。動脈硬化や血栓は生活習慣病である高血圧や糖尿病、また喫煙や飲酒などの生活習慣が大きく関係しています。
脳梗塞の原因である動脈硬化は血管の老化現象ですが、生活習慣の乱れや慢性的なストレスを抱えていると若い人でも発症するリスクが高くなります。
脳梗塞に最も有効なのは発症する前に予防することです。脳梗塞の原因となる生活習慣を改めることが一番の予防法です。生活習慣を見直し発症リスクを減らし、健康で充実した生活を送りましょう。