【圧迫骨折リハビリ】寝たきりの状態から歩けるまでに…圧迫骨折を経験した70代女性
2022.09.05
圧迫骨折は、背骨がつぶれたように折れてしまう、主に骨粗しょう症が原因で起こる骨折です。骨粗しょう症がある人は、骨がもろくなっているので、転倒するなど背骨に衝撃が加わることで、背骨がつぶれて骨折してしまいます。
背骨には神経が通っているので、骨折した骨が神経を圧迫してしまうと麻痺を引き起こし、圧迫骨折をした人の約10%が寝たきりになっています。
今回は、圧迫骨折を起こしてしまった場合に注意するべきことや、外出が困難な場合に自宅で行えるリハビリについて、寝たきりの毎日だった70代の女性の例も交えて紹介します。
目次
圧迫骨折後に注意すべきこと|骨折部の安静と廃用症候群の予防
脊椎圧迫骨折は、「いつのまにか骨折」といわれるように、高齢者でとても多い骨折です。1つの椎体が骨折してしまうと、他の椎体も次々と骨折してしまうというように再発リスクが高い傾向にあるので、日常生活の管理が大切です。
日常生活における、体を丸める、捻る動きは、骨折した部分の再骨折を進めてしまう原因になるので、コルセットなどを使用して、骨折部に負担がかからないようにする必要があります。
物を拾う時は足を曲げてしゃがむ、靴を履く時は足を持ち上げて履くなど、日常生活で意識して安静に過ごすことで再骨折のリスクを減らすことができます。
そして、寝たきりに近い状態になってしまう廃用症候群になると、高齢者は回復が非常に難しくなります。
ウォーキングなど適度に運動する時間を作ったり、日常生活でも自分でできることは自分でするなど、少しでも体を動かす習慣をつけることで廃用症候群の予防になりますよ。
ベッドに安静にしているときでも、「体位変換」や「ベッドに寝たまま足首や足の指を動かす」といった動きも効果的でしょう。
圧迫骨折を通してリハビリから気持ちも前向きに|70代女性の声
70代女性のAさんは、圧迫骨折を患ってから動きたくても動けなくなり、1日中ベッドで過ごす毎日でした。週に1回来てくれる看護師さんはリハビリを勧めてきますが、全然やる気になりません。
看護師さんは、「今日は駅前のショッピングセンターで買い物してきました」「友人とカフェでランチしてきました」といつも楽しそうに話していて、聞いているうちに、歩けた頃を思い出し「楽しそうだな、また外に出たいな」と思い始めました。
そして、どうでもいいと思っていたAさんの気持ちが少しづつ変わり、リハビリに挑戦してみようという気持ちになりました。
看護師さんは、いつも笑顔でリハビリをしてくれるので、Aさんも楽しい気持ちで取り組むことができ、今では歩行器を使って外に出ることができるまでになっています。
投げやりだったAさんの気持ちが前向きになり、「歩けるようになったら友人と食事に行きたい」という目標を持ちながら今日もリハビリに励んでいます。
自費訪問リハビリは利用者の意向に沿うことができるサービスです
自費訪問リハビリは、セラピストと呼ばれる理学療法士や作業療法士が訪問し、自宅で行うリハビリです。自宅で行えるので、リラックスして行うことができ、交通が不便な場合や、身体に不自由がある場合でも安心して受けられます。
保険適用でのリハビリは、約1〜3割の自己負担で受けることが可能ですが、リハビリを受けられる期間や時間、適用される疾患が決まっているなど制約があります。
自費訪問リハビリは、保険適用外なので、費用は高くなってしまいますが、保険の仕組みにとらわれることがなく、時間や期間を自由に決めることができるサービスです。
保険適用期間を過ぎてしまって、継続してリハビリを受けられなくなった場合や、マンツーマンで集中的にリハビリを行ってほしい場合など、利用者の意向に沿うことができるメリットもあります。
まとめ
圧迫骨折を繰り返すことで、脊椎の後方への湾曲が増強してしまう「円背(えんばい)」になってしまい、活動量だけでなく体力も低下して歩行に自信がなくなってしまう人は多いです。
そのような場合にも自費訪問リハビリを利用することで、自宅で関節可動域運動や下肢、体幹の筋力運動により、円背姿勢の改善を目指すことが可能です。
オーダーメイドのリハビリプログラムにより、利用者の目的に寄り添った質の高いリハビリを提供させていただきます。