Q.
脳内出血の再発率はどのくらいですか?再発を防ぐために日常生活で気をつけるべきことを教えてください。
脳内出血は、一度発症すると再発率の高い病気です。脳卒中データバンクによると、脳内出血発症後10年以内の再発率は55.5%にも上ります。この高い再発率は、脳内出血を引き起こしやすい食生活や生活習慣が根底にあるためと考えられています。
再発を防ぐためには、日常生活の見直しが不可欠です。中でも重要なのが、高血圧の管理です。高血圧は脳内出血の最大の危険因子であり、脳出血全体の原因の6〜8割を占めています。収縮期血圧を140mmHg未満、拡張期血圧を90mmHg未満に保つことを目標に、定期的な血圧測定と医師の指示に従った服薬を続けることが大切です。
食生活の改善も再発予防に効果的です。塩分や脂肪の取り過ぎに注意し、バランスの取れた食事を心がけましょう。調味料やだしを上手に活用し、塩分を控えめにするのがコツです。また、魚に含まれる不飽和脂肪酸や野菜・海藻に含まれるミネラル・食物繊維は、血圧を下げる働きがあるので積極的に摂取しましょう。
適度な運動も欠かせません。週に2〜3回、20〜30分程度の有酸素運動を取り入れることで、血圧や血糖値の低下が期待できます。ウォーキングやサイクリング、水泳などがおすすめです。ただし、激しすぎる運動は血圧上昇につながるので注意が必要です。
喫煙や過度な飲酒は、血圧を上昇させる要因となるため控えるべきです。ニコチンには血管収縮作用があり、アルコールは適量を超えると血圧上昇を招きます。禁煙と節酒を心がけ、健康的な生活習慣を確立することが重要です。
脳内出血の再発は、後遺症の悪化や寝たきりのリスクを高めます。日常生活の中で高血圧管理、食生活の改善、適度な運動、禁煙・節酒を実践し、再発予防に努めましょう。健康的なライフスタイルを確立することが、脳内出血の再発を防ぎ、より良い人生を送るための鍵となります。