
身体機能改善!パワーリハビリの効果と具体的方法を理解し健康的な体を作ろう
2025.09.29

「パワーリハビリに興味があるけど高齢者でも大丈夫?」「足腰が弱くなってきたからリハビリで改善したい」など、さまざまな不安を抱えている方もいるでしょう。
パワーリハビリとは、2000年代の始めに流行り始めたリハビリテーションの方法の1つで、加齢や病気で弱くなった筋肉や神経を専用マシーンで活性化させる方法です。
今回は、パワーリハビリの特徴や具体的な方法、運動時の注意点を解説します。足腰の衰えを感じ始めた方は、パワーリハビリで筋力を強くして健康的な身体をつくりましょう。
目次
パワーリハビリの概要と効果を解説!高齢者に勧められる理由は?

パワーリハビリは高齢者に勧められている運動で、デイサービスやデイケアなどで取り入れられています。では、パワーリハビリとは具体的にどのようなリハビリなのでしょうか。ここでは、パワーリハビリの特徴や効果、どのような方に向いている運動なのかを解説します。
パワーリハビリとは?
パワーリハビリとは、高齢者や病気で身体機能が低下した方の筋力回復や運動機能向上などを目的とした運動方法です。
一般的な筋トレとは異なり、軽い負荷量で回数を重ねるのが特徴で、高齢者でも怪我のリスクが低く安心して取り組みやすいリハビリ方法といわれています。パワーリハビリの特徴は、以下のとおりです。
<パワーリハビリの特徴>
- 低負荷高頻度の筋力トレーニング
- 高齢者でも安全に行える運動
- 理学療法士など専門職の指導を受けて行う
パワーリハビリは、効率よく足腰の筋力を強化し、日常生活動作能力を向上させるのが目的です。
参考:一般社団法人日本自立支援介護・パワーリハ学会「パワーリハビリテーションとは」
パワーリハビリで得られる効果
パワーリハビリで筋トレを行うと、以下のようなさまざまな効果が期待できます。
<パワーリハビリの効果>
- 移動や家事など日常生活動作の改善
- バランス能力が改善して転倒予防になる
- 活動量が増えて引きこもりと認知症予防につながる
その他にも、立つ・歩くなどの日常生活動作が楽になることで自然に外出機会が増え、他者との関わりも濃くなるため、生活の充実度が増して楽しく健康的な生活を送れる可能性が高まります。
足腰を鍛えることは、身体機能向上に留まらず、認知機能低下予防や要介護状態を回避するなどさまざまな効果に期待できるでしょう。
パワーリハビリが向いてる人
「マシーンを使うのは自分に向いてない気がする」という不安を持つ方は少なくありません。では、どのような方にパワーリハビリが向いているのでしょうか。パワーリハビリが向いているか方は、以下のような特徴があります。
<パワーリハビリが向いてる人>
- 加齢や病気で足腰が弱くなった人
- リハビリに意欲的な人
- 生活の質を高めたい人
- 家族の介護負担を減らしたい人
パワーリハビリは、「足腰を強くして今の状態を改善したい」という方におすすめです。マシーンを活用することで、運動が苦手な方でもリハビリに取り組みやすくなります。
パワーリハビリの具体的方法は?マシーンを使った全身の筋トレ

パワーリハビリは、専門のマシーンを使って全身の運動を行います。通常の筋トレとは負荷量や回数の設定が異なるため、しっかりと理解したうえで行うことが重要です。
マシーンを使った低負荷高回数の運動
パワーリハビリは、高齢者でも安全に行えるように低負荷高回数の運動を勧めています。具体的には、「楽に動かせるが少し疲れる」ぐらいの強度を目安として、15回〜20回を2〜3セット行います。
十分な休憩をとりながら次の種目へ移り、全身を満遍なく鍛えるのが理想です。
下半身の筋トレで歩行能力改善
パワーリハビリは下半身の筋力強化を行い、立つ・歩くなどの基本動作能力の改善を目指します。下半身のトレーニングは以下のような種目を行います。
<下半身のトレーニング種目>
- レッグプレス
- レッグエクステンション
- アブダクション
上記の種目で大腿四頭筋やハムストリングス、殿筋群を鍛えて下半身を強化します。どの種目も、安定した歩行の獲得には欠かせないトレーニングです。
背中や腕の筋トレで日常生活動作を楽にする
パワーリハビリは、足腰の筋力強化だけでなく、背中や腕などの上半身のトレーニングも行います。上半身のトレーニングを行うことで、姿勢が改善したり力が強くなって家事動作が楽になったりするなどの効果が得られます。
上半身のトレーニングは、以下のような種目を行うのが一般的です。
<上半身のトレーニング>
- ローイング
- チェストプレス
- ショルダープレス
- ラットプルダウン
足腰の筋力強化に限らず、上半身も鍛えると生活にさまざまなよい影響を与えるでしょう。
【怪我予防】パワーリハビリの注意点を理解し筋力強化を最大化

パワーリハビリで効果を得るには、いくつか注意点を理解する必要があります。結果を早く求めて焦ってしまわないように、しっかりと確認しておきましょう。ここでは、負荷量や継続性など、リハビリ効果を得るために押さえておくべきポイントを解説します。
過度な負荷は逆効果!無理のないプログラムを
リハビリ効果を焦って負荷量を強くしすぎないように注意しましょう。負荷量を重くすると筋肉が発達しやすいですが、フォームが崩れたり関節への負荷が強くなって怪我をしたりなど、リスクも高まります。
「負荷量が物足りない」と感じたら、回数を重ねて身体への刺激を増やすと低負荷でも効果を得やすくなります。焦って怪我をすればリハビリできなくなるおそれがあるため、自己判断で重い負荷を扱わないようにしましょう。
専門家の指導を受け安全なリハビリを
パワーリハビリは、専門家の指導を受けることで、安全かつ効率的にリハビリを行えます。
マシーンの使用が多いパワーリハビリは、細かなフォームの修正が少ないのが特徴です。しかし、運動の負荷量・回数・種目の選定を間違えると十分な効果を得られない可能性があるため、専門家に指示してもらうことをおすすめします。
運動に自信がある方でも、最初は専門家の指導を仰ぎながら自分の課題を理解し、効率よくリハビリを進めていきましょう。
継続が重要!効果が出るまで時間がかかる
筋力を強化し、生活動作の改善を実感するには時間がかかります。マシーンで負荷をかけた筋肉が成長するまでには数ヶ月かかるため、結果を焦らないことがポイントです。
どのような運動も継続が重要となるため、適宜休息日を設けながら、パワーリハビリを継続して行えるよう工夫しましょう。
まとめ|パワーリハビリで心身共に健康的な生活を手に入れよう

加齢や病気の影響で足腰が弱くなり、「立つ」「歩く」といった基本的な動作が難しくなってきたと感じる場合には、パワーリハビリが有効です。 筋力を強化することで、移動や日常生活の動作が楽になるだけでなく、外出を控えることによる引きこもりを防ぎ、認知症予防にもつながるとされています。
パワーリハビリとは、専用のマシンを用いて下半身から上半身までをバランスよく鍛える運動です。高齢者でも安全に行えるよう、低負荷で継続できる設計になっているのが大きな特徴です。現在では、リハビリに特化したデイサービスやデイケアでも導入されており、専門家の指導のもとで取り組めるため安心して運動を続けられる環境が整っています。
年齢を重ねても、継続的な運動によって筋力は十分に鍛えられます。 そのため、将来的に寝たきりになるリスクを減らすためにも、日常生活の一部としてパワーリハビリを生活に取り入れてみましょう。