リハビリは週何回行うことが良いですか？

リハビリの頻度は、患者の状態や目的によって異なります。一般的には、週に2回から3回程度、1回あたり60分から90分程度の時間をかけてリハビリを行うことが推奨されています。

「リハビリは週に何回行うべきなのだろう？」。これは、怪我や手術の後にリハビリを受ける人なら誰もが一度は考える疑問ではないでしょうか。リハビリは回復への重要なステップですが、その頻度については、けがや病気によって異なるのが現状です。

結論から言えば、リハビリの最適な頻度は、個人の状態によって異なります。怪我や手術の種類、回復の段階、年齢、全身状態など、様々な要因が影響するためです。しかし、一般的なガイドラインとして、週に2〜3回のペースでリハビリを行うことが推奨されています。

「リハビリは週2回を目安に」と言われているのは集中的に繰り返し行うことで、目的意識が高まるため、より動き方や考え方に変化が出てきます。週1回の頻度では機能が回復しても元に戻ってしまう可能性がある方もいるからです。あくまでも症状の快復程度に応じて頻度は話し合って調整していきます。集中してやりたい方は週３回～５回程度を推奨いたします。

リハビリの主な目的は、失われた機能を回復させ、日常生活に復帰することです。そのためには、適度な頻度で継続的にリハビリを行うことが重要となります。週に1回のペースでは、回復のスピードが遅くなってしまう可能性があります。かと言って、毎日リハビリを行うことは、身体に過度な負担をかけてしまうことになるかもしれません。

リハビリの頻度を決める際には、「オーバーロード」と「休息」のバランスを考慮することが大切です。オーバーロードとは、身体に適度な負荷をかけることで、機能の回復を促す原理のことです。一方、休息は、身体の疲労を回復し、次のリハビリに備えるために必要な時間です。リハビリの頻度が高すぎると、休息が不足し、かえって回復が遅れてしまう可能性があるのです。

また、リハビリの頻度は、回復の段階によっても変化します。急性期（怪我や手術直後）は、炎症を抑えるために、低い頻度から始めることが一般的です。回復が進むにつれて、徐々に頻度を上げていきます。そして、回復期（急性期から数週間〜数ヶ月）は、週に3〜5回のペースでリハビリを行うことが多いようです。維持期（回復期以降）になると、週に2〜3回のペースで、機能の維持・向上を目指すことになります。

リハビリの頻度は、理学療法士と相談しながら決めていくことが重要です。理学療法士は、患者さん一人一人の状態を評価し、最適なリハビリプログラムを立案してくれます。また、リハビリの経過に応じて、頻度を調整することも大切です。画一的に週に何回と決めるのではなく、柔軟に対応していく必要があるのです。※具体的な回数や時間は理学療法士などの専門家によって判断されますので、リハビリの目的や種類、利用者様の状態や進行度合いなどを考慮して、最適な頻度と時間を決定します。

患者さん自身も、自分の身体の状態に敏感になることが大切です。リハビリ後に疲労感が強い、痛みが増強する、腫れが引かないなどの症状がある場合は、リハビリの頻度が高すぎる可能性があります。逆に、進歩が感じられない、もっとできそうだと感じる場合は、頻度が低すぎるのかもしれません。これらの感覚を、リハビリスタッフと共有することが重要です。

リハビリの頻度は、回復への重要な鍵を握っています。しかし、それは個人によって異なる「最適解」なのです。週に何回というルールにとらわれるのではなく、自分の身体と対話しながら、理学療法士と協力して、最適な頻度を見つけていくことが大切なのです。

回復への道のりは、一人一人異なります。しかし、適切な頻度でリハビリを継続していけば、必ず目標に近づくことができるはずです。