脳梗塞とはどのような病気?リハビリの重要性やおすすめのトレーニング方法について解説
2023.11.24
脳梗塞は、脳血管疾患の一種で日本人の死亡要因の大きな割合を占める怖い病気です。脳梗塞になってしまった場合、一命をとりとめたとしても後遺症が残ってしまうケースが多いと考えられています。
脳梗塞の予防及び治療後の回復のために、リハビリが効果的であると考えられています。どのようなリハビリを行うと効果的なのでしょうか。
今回は、脳梗塞の原因や後遺症及びリハビリの重要性について解説をします。また、おすすめのリハビリや対策を取る際に注意すべきポイントについても解説します。自身が脳梗塞になった時だけでなく、周囲に罹患している方がいる方にも役に立つ内容ですので、ぜひ参考にしてください。
目次
脳梗塞とはどんな病気?原因や後遺症及びリハビリの重要性を理解する
脳梗塞という病名を聞く機会は多いかもしれませんが、具体的にどのような病気か知らない方もいるのではないでしょうか。脳梗塞の原因や症状、及び後遺症やリハビリの重要性について紹介します。
脳梗塞の原因と症状
脳梗塞とは、脳血管障害とも呼ばれる脳卒中の一種です。脳の血管が詰まったりふさがれたりすることにより脳に適切な量の血流が行き届かなくなる病気です。
脳梗塞になると、運動麻痺や感覚障害及び意識障害など、様々な症状が発現します。症状が出ている段階においては、すでに病状が進行している可能性が高いです。適切な生活習慣の維持による予防や、初期段階での発見が非常に重要な病気といえるでしょう。
脳梗塞治療後の後遺症
脳梗塞の治療後には、後遺症に悩まされるケースが多いです。脳の細胞にダメージが及び、身体の麻痺や痺れ、感覚障害や脳機能の障害が残る場合があります。
後遺症の種類や程度によっては、通常の生活が送れなくなるほどの状態に陥ってしまう恐れもあります。脳梗塞の発症を未然に防ぐため、生活習慣の改善や異常の早期発見を心がけることが大切です。
脳梗塞にはリハビリが有効
脳梗塞により負ってしまった神経機能の障害を回復するために、リハビリの実施が重要であると考えられています。症状進行の初期段階から、早めにリハビリに取り組むことで障害の程度を押さえることが可能です。
リハビリの方法や程度は多種多様で、1人1人に適した内容があります。症状の進行具合や本人の体力を勘案し、適切な内容のリハビリを根気よく実践するのが大切です。本人の努力はもちろんのこと、家族や友人など周りのサポートも欠かせません。
脳梗塞にはリハビリがおすすめ!状況ごとの効果的なトレーニング方法とは
脳梗塞で負った障害からの回復を図るうえで、リハビリは非常に重要なエクササイズです。症状の進行段階に応じた正しいリハビリを行うことで、症状の進行を止めたり後遺症を抑えたりできると考えられています。
急性期におすすめのリハビリ
脳梗塞の症状が発症したばかりの急性期におけるおすすめのリハビリといえば、ベッド上で行うものになります。生命の危機に陥る可能性が高い段階であるため、生命維持を最優先に取り組む必要があります。
治療を終えて2週間程度は、ベッド上でできるリハビリを継続して行うのが一般的です。しかし、ベッド上のみで長時間を過ごすことは、筋肉の萎縮や関節の硬直などによりほとんど動けなくなる廃用症候群の原因になる恐れがあります。少しずつベッドから起きて身体を動かすリハビリに移行することが大切です。
回復期に行うべきエクササイズ
急性期を乗り越え、症状が安定してくる回復期を迎えると、リハビリの種類も多岐にわたってきます。日常生活を普通に送れる程度にまで、身体機能を回復させることを目的としたリハビリを実施します。
歩行訓練などの運動機能のリハビリだけでなく、発声や口周りの動きを行う言語機能に関するリハビリも行うのが一般的です。また、脳機能障害を防ぐため、プリント教材を用いた活動も実施します。
維持期にも適切な運動を取り入れる
治療が終わり退院した後に、全く何もしないと再度症状が発現する可能性もあります。退院後の維持期には、散歩や軽めの運動など、適切なリハビリを継続することが大切です。定期的にクリニックなどに通い、リハビリの指導を受けると良いでしょう。
脳梗塞対策のリハビリを行う際の注意点とは?無理せず効果的なエクササイズを実践
脳梗塞の治療や後遺症対策に、リハビリは欠かせないエクササイズです。しかし、リハビリはただやみくもに行ってはかえって悪影響を及ぼしてしまいかねません。注意点を押さえて正しく実施しましょう。
残っている能力も同時に鍛えてバランスを取る
リハビリを行う際は、失われた機能の回復ばかりを目指すのではなく、正常に残っている能力の部分も同時に鍛えてバランスを取ることが大切です。
身体の半身が麻痺した状態では、麻痺した半身側を集中的にリハビリしたいと考える方も多いでしょう。しかし、正常に作動する反対側もまんべんなく鍛えることにより、麻痺している側の適切なサポートの役割を果たしてくれます。全身のバランスを考慮したリハビリを心がけましょう。
決して無理をしない
リハビリをする際は、決して無理をしてはいけません。早く成果を実感したいと思い、無理をして予定以上のカリキュラムをこなそうとする方も多いでしょう。
しかし、無理なリハビリは身体に余計な負荷をかけてしまい、返って回復を遅らせてしまう可能性があります。自身に合った正しい分量及び強度のリハビリを、根気よく継続することが大切です。
専門家の意見を必ず守る
リハビリをする際は、医師やインストラクターなどの専門家の意見を必ず守りましょう。リハビリは、自身の判断で行っていては逆に回復を遅らせてしまう結果になる恐れがあります。
かかりつけの医師から指示された内容のリハビリを継続して行い、判断を仰ぎましょう。リハビリをしてもすぐに症状が回復することはなく、長期的な対応が必須です。焦らず慌てず、根気良く対処しましょう。
まとめ:脳梗塞の対策にリハビリは重要
脳梗塞は、脳の血管が詰まったり塞がれたりして脳への血流が不足する怖い病気です。痺れや麻痺、運動障害など様々な症状が出てきます。また、後遺症が残ってしまう可能性が高いのも特徴です。
脳梗塞の治療や障害からの回復には、リハビリが欠かせません。症状の進行度合いに合わせて適切な内容のリハビリを実施しましょう。
リハビリは失われた能力だけでなく、残っている部分のトレーニングをするなど、全身のバランスを考慮するのがおすすめです。決して自己判断をせず、専門家の意見を守りながら根気よく実施しましょう。