NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 腰痛や歩行障害に悩む人必見!トーマステストの目的や方法・効果的なストレッチ

腰痛や歩行障害に悩む人必見!トーマステストの目的や方法・効果的なストレッチ

腰痛や歩行障害に悩む人必見!トーマステストの目的や方法・効果的なストレッチ

仰向けで寝ていると腰が痛くなったり、歩いてると最近つまづきやすくなったりすることはありませんか。もしかすると筋肉の低下や、筋肉の障害が原因かもしれません。原因をつきとめるため多くの整形外科やリハビリテーションでは、トーマステストという検査をおこないます。

そこで今回は、トーマステストがどんな検査方法なのか、検査が陽性の場合に考えられる疾患についてご紹介したいと思います。また、症状の緩和や回復にむけた効果的なストレッチ・専門スタッフによるリハビリ方法も、ぜひご参考ください。

筋肉の評価ができるトーマステストとは?陽性の疾患も

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トーマステストとはどのような検査なのでしょうか。ここでは、具体的な方法とどんなことが分かるのかみてみましょう。

一般的なトーマステストの方法

一般的なトーマステスト(TT)の方法は次の通りです。

①ベッドの上で仰向けになる

②片方の膝を抱えて胸に近づけていく

③もう片方の伸ばした膝が曲がってくると陽性

この場合、腸腰筋の拘縮が原因です。腸腰筋は、大腰筋と小腰筋、腸骨筋からなっており、股関節を曲げるなどの屈曲動作に関わる筋肉です。この筋肉が固まると股関節が伸びにくくなってしまいます。

トーマステスト変法もある

このほかにも、施術ベッドの端とお尻の位置をあわせて、両膝を抱えた状態から検査したい方の下肢をおろしていくトーマステスト変法もあります。この場合は、おろした膝の角度や、つま先・膝の向きによって筋肉のどこに障害があるのかがわかります。

【膝が股関節より高い】

重力によって床方面に膝がおろせないのは、股関節が伸びないことが原因なので、腸骨筋の障害と判断されます。

【膝の角度が90度をこえる】

本来なら90度になるはずのおろした膝が曲がりきらないということは、膝の曲げ伸ばしに関わる大腿四頭筋の拘縮が原因です。

【つま先が膝より外を向く】

大腿部の外側にある大腿筋膜張筋が拘縮していることによって、膝から下の外旋、大腿部の内旋(ニーイントゥーアウト)がみられます。

【膝が股関節より外を向く】

大腿部が外旋および外転するのは、腸骨から膝の内側にかけて長くつく縫工筋の拘縮が原因です。

トーマステストが陽性に…効果的なストレッチ・筋トレとは?

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トーマステストで陽性になるということは、つまり筋肉の拘縮を意味しています。ここでは、股関節や膝が動かしづらくなってしまう原因や、効果的なストレッチ・筋トレの方法をみてみましょう。

股関節や膝が硬くなってしまう原因

股関節や膝が動かしづらくなる原因はさまざまです。デスクワークなどで長時間座ったままの姿勢や、身体に負担のかかる運動をよくするなど習慣的なもの、あるいは加齢が影響していることもあります。また、思わぬ病気が隠れている可能性も否定できません。

以前よりもちょっとした段差につまづいてしまう、バランスを崩しやすい、腰痛になりやすいなど、日常生活に少しでも変化を感じることがあれば、いちど検査をしましょう。

腸腰筋を鍛えるメリット

トーマステストでは、腸腰筋・大腿四頭筋・大腿筋膜張筋・縫工筋の拘縮をチェックすることができます。なかでも腸腰筋はインナーマッスルで、体幹と下肢をつなぐ重要な筋肉です。腸腰筋を鍛えることで、次のようなメリットが得られるでしょう。

・美しい姿勢を保てる

・基礎代謝があがる

・便秘の解消

・肩こりや腰痛の予防

・スムーズな歩行

効果的なストレッチや筋トレ

腸腰筋を鍛えるには、ストレッチや筋トレがおすすめです。長時間同じ姿勢をとったと感じたときなど、簡単に取り組むことができます。

【仰向けストレッチ】

①仰向けになる

②左足を伸ばした状態で右膝を両手で抱える

③右膝を胸に引き寄せ20秒キープ

④ゆっくり戻して左右5回ずつおこなう

【片膝立ちストレッチ】

①膝立ちの状態から左膝を90度に出す

②両手を左ももにのせて右の股関節を伸ばし10秒キープ

③左右2~3回ずつおこなう

【バイシクルクランチ】

①仰向けになり膝を90度にもちあげる

②頭の後ろに手をそえて肩と頭は床から浮かす

③左膝を胸に引き寄せ、上半身を捻って右肘と左膝を引き寄せる

④反対側も同様に左右10回を3セットおこなう

【レッグレイズ】

①仰向けになり両足を床から浮かせる

②両手は床につけてバランスをとる

③ゆっくり足をあげて3秒キープ

④左右10回ずつを3セットおこなう

トーマステストが陽性ならリハビリスタッフによる指導も

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トーマステストで陽性と判断されたら、やはり専門のスタッフによる指導が必要です。ここでは、リハビリテーションでできることや、施設の選び方をみてみましょう。

リハビリテーションでできることとは?

リハビリの目的は、日常生活をスムーズにおこなうための基本的な動作を回復することです。ひどい腰痛で歩行が困難である、歩行時にバランスを崩しやすいなどの症状があれば、リハビリスタッフの指導のもと、リハビリをおこないます。

一般的には、ケガや加齢が原因で筋力が低下した際には、理学療法士が運動機能を回復させる訓練やトレーニングをします。

リハビリテーションの選び方

リハビリテーションの病院を選ぶときには、次のようなポイントを重視しましょう。

・施設基準
回復期リハビリテーションでは、リハビリスタッフや看護士の人数や重症患者の割合、1日に受けられるリハビリの数は、入院1〜5までに分類されます。

・立地
一般的には、リハビリテーションに入院あるいは通院することになります。自分や家族の通いやすさはどうか考慮しましょう。

・得意とする診療
トーマステストで陽性ならば、筋力低下や腰痛、股関節疾患などを専門にしているリハビリテーションが適しています。

通院が難しいなら自費訪問リハビリも

また、通院が難しい場合には、自宅でリハビリスタッフが指導をおこなう自費訪問リハビリを選択することも可能です。他人の目が気になる人や、自宅でリラックスしてリハビリをおこないたい人に向いています。また、保険適用外なので、リハビリ内容に制限がなく、自分の目的にあったプログラムをこなせるメリットもあります。

よくあるご質問 (FAQ)

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1. トーマステストは何のために行うのですか?

トーマステストは、主に股関節の柔軟性、特に腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)や大腿直筋などの股関節屈筋群の緊張・短縮(硬さ)の有無を確認するために行います。これらの筋肉が硬くなると、骨盤が前に傾き(前傾)、腰痛反り腰歩行障害転倒リスクの増加につながる可能性があります。

2. 自分でトーマステストを行うことはできますか?

はい、記事に記載されている方法でご自身でも簡単にチェックできます。ベッドや固めのマットに仰向けになり、片方の膝を抱えて胸に引きつけた際、反対側の膝や太ももが持ち上がったり、浮いたりするかどうかで判断します。ただし、正確な評価や診断は**専門家(医師、理学療法士など)**に相談することをおすすめします。

3. トーマステストで問題が見つかった場合、どのような対策が必要ですか?

テストで股関節屈筋群の緊張が確認された場合は、ストレッチが最も効果的な対策となります。特に、腸腰筋のストレッチ大腿直筋のストレッチを重点的に行うことが重要です。継続的に行うことで、筋肉の緊張が和らぎ、姿勢の改善や腰痛、歩行の安定につながります。

4. トーマステストの結果が陽性(太ももが浮く)だと、必ず腰痛がありますか?

トーマステスト陽性は、股関節屈筋群が硬いことを示しており、腰痛を引き起こす要因の一つである可能性が高いですが、「必ず腰痛がある」というわけではありません。しかし、股関節の硬さは姿勢のバランスを崩しやすいため、将来的な腰痛や歩行トラブルのリスクを高めます。

5. ストレッチはどのくらいの頻度で行えば効果が出やすいですか?

ストレッチは、毎日継続して行うことが最も重要です。筋肉は一度伸ばしても時間が経つと元に戻ろうとする性質があるため、1日2〜3セットを目安に、気持ち良いと感じる程度の負荷で、30秒程度かけてじっくり伸ばすことを心がけましょう。特に体が温まっている入浴後などに行うのがおすすめです。

まとめ:股関節の硬さが原因かも?トーマステストと改善への第一歩

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「最近、歩いているとやけにつまずきやすくなった」「立ったり座ったりするだけで腰が痛む」—もしこんな悩みを抱えているなら、その原因は股関節周りの筋肉の硬さかもしれません。

この記事でご紹介したトーマステストは、特に腸腰筋大腿四頭筋など、姿勢を支える重要な筋肉の柔軟性を手軽にチェックできる方法です。長時間のデスクワークや運動不足、加齢などによってこれらの筋肉が硬くなると、歩行の不安定さや慢性的な腰痛につながります。

もしセルフチェックで「陽性(太ももが浮く)」と判断された場合は、日々のストレッチを丁寧におこなうことはもちろんですが、専門的なリハビリを検討する良い機会です。病院やリハビリ施設では、あなたの体の状態や症状に合わせた最適なプログラムを組んで、効果的に改善をサポートしてくれます。

「なぜつまずくのか」「なぜ腰が痛いのか」—その答えを見つける第一歩として、ぜひトーマステストを試してみてください。

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