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肩関節の周囲で慢性的な炎症が…リハビリと放置したときの症状について徹底解説

2023.9.29

「肩関節周囲炎」は、40代から50代の中年期に差し掛かると発症することが多い症状です。耳慣れない疾患ですが、「四十肩」「五十肩」という名前のほうが聞き覚えのある方は多いかもしれません。

この病気は肩関節の周囲が老化によって炎症を引き起こしてしまい、痛みを伴う疾患ですが、痛みを我慢して放置してしまいがちな実情があります。リハビリは必要なのでしょうか?

今回は四十肩や五十肩のように肩関節の周囲で炎症が起きたとき、放置した時にどうなるのかや治療法の一つであるリハビリについて解説します。

肩関節の周囲が炎症を起こすのは老化現象?リハビリは必要?

肩関節周囲炎2 1 1024x677 - 肩関節の周囲で慢性的な炎症が…リハビリと放置したときの症状について徹底解説

まずは肩関節の周囲が炎症を起こす理由と、リハビリの必要性について解説します。

肩関節周囲炎は別名「四十肩」「五十肩」とも

肩関節周囲炎は、肩関節の周囲にある組織が痛みや拘縮を起こしてしまう疾患です。基本的には特定の原因がなく、中年期に発症する場合に診断されるので「四十肩」「五十肩」と呼ばれることも多いです。

肩関節の周囲の組織は、加齢によって静かに老化していきます。進行すると炎症が起き、痛みを感じたり動きづらくなることも。

症状は、中年期に差し掛かって肩が動きづらくなったり、肩こりとは違った痛みが引かなかったりという現象を感じることで自覚することが多いです。

肩周りの骨・軟骨などが炎症を起こすのが原因

原因となる肩関節の周囲組織には、骨・軟骨・靭帯・腱が挙げられます。頻発するのが軟骨や腱です。

軟骨は老化によってすり減り、骨と骨が接触して痛みを感じやすい部分です。膝関節の軟骨が老化によってすり減るのはよく知られていますが、肩関節周囲の軟骨も例外ではありません。

日常的に同じ動作を繰り返したり、スポーツで肩を動かすことが多かったりする方は発症する確率が高いといわれています。

40代・50代になると必ず発症する?

四十肩・五十肩とも呼ばれていますが、40代~50代になると必ず発症するとは限りません。

ただし、全人口の2%近くが発症するともいわれています。特に糖尿病患者の方や女性の割合が多いです。

利き手じゃない方の肩に頻発する傾向にありますが、両肩の発症はほとんどありません。安静にしておくと痛みが引く場合も。それで安心して受診しないという方も多いです。

しかし、関節は動かさないでいると拘縮が進む危険性があります。そのため、リハビリなどの保存療法が必要な疾患です。

参考:日経メディカル「凍結肩(肩関節周囲炎)」

肩関節の周囲の炎症は放置厳禁!リハビリしないでほっとくと…?

肩関節周囲炎3 1 1024x669 - 肩関節の周囲で慢性的な炎症が…リハビリと放置したときの症状について徹底解説

肩関節の周囲が炎症を起こしているのに、リハビリなどの保存療法を選択せず放置しているとどうなるのでしょうか?ここでは、肩関節周囲炎の進行について解説します。

症状は急性期・拘縮期・回復期の3段階

肩関節周囲炎は、急性期・拘縮期・回復期という3段階を経て進行します。

  1. 急性期…突然強い痛みを感じる時期。安静にしていても痛い「安静時痛」や「夜間痛」も引き起こされます。
  2. 慢性期…痛みは和らぎますが、肩の動きが悪くなってきます。肩が上がらないと感じるのはこの時期であることが多いです。
  3. 回復期…拘縮期よりも運動機能が徐々に回復してきます。


慢性化すると関節の癒着を引き起こすことも

一見、放っておけば自然に治るように見えるかもしれません。しかし、必ず自然に治るわけではありません。

特に治療を行わずに放置した場合、動きにくさが残ったままになるケースもあるのです。また、改善したと思っても再発するおそれもあります。

放置していた場合のリスクとしてさらに動きが悪くなる「凍結肩」への移行というリスクもあります。なるべくリスクを減らすためには、治療は必要といえるでしょう。

リハビリは絶対するべき?

肩関節周囲炎になった場合、可動域制限を予防するためにもリハビリは必要です。もちろん、痛みを感じる急性期では無理な運動は禁物です。

肩関節周囲炎は痛みや動かしづらさを感じることが多いので、肩を動かすことが億劫になります。しかし、関節を動かさずにいると、周辺の筋肉が硬くなってしまい、最終的には可動域制限につながります。

そのため、症状が出ている期間から医師の指導に従って肩周囲のリハビリを行うと、肩の可動域を保ったまま治療を続けることができるのです。

【治療法】肩関節の周囲の炎症が慢性期になればリハビリが効果的

肩関節周囲炎4 1 1024x676 - 肩関節の周囲で慢性的な炎症が…リハビリと放置したときの症状について徹底解説

では、肩関節の周囲で炎症が起きていると診断された際に、どんなリハビリで治療を行うのかを解説します。

急性期は痛みを抑えながら軽く可動域訓練を

まず痛みを感じることが多い急性期ですが、基本的には保存療法で痛みを抑えることがメインです。内服薬や湿布、ひどい場合はヒアルロン酸製剤などの注射を行い、痛みを和らげます。

ただし、痛みを和らげるだけではなく、痛みが和らいだ際に無理のない範囲で可動域訓練も同時に行うことが必要です。

以後の可動域制限を予防するだけでなく、肩周囲の筋肉が弛緩することで圧力が減り、肩への負担を軽減させる目的もあります。自然と痛みを感じる機会が少なくなってくるでしょう。

慢性期になったらリハビリで動かす訓練を

痛みを感じることが減り、肩がなんとなく動かしづらくなってきたら慢性期となります。症状の進行具合をみつつ、拘縮が憎悪しないようにするリハビリがメインです。

この時期には炎症が軽減していることが多いため、運動量は増えていきます。ただし、リハビリ直後に痛みを感じることがありますが、この場合は直後の内服薬などで抑える場合が多いです。

同時に、日常生活でもなるべくいつも通りに肩を動かすように意識しましょう。痛くない程度に意識して動かすことで、日常での肩可動域を維持することができます。

肩以外も鍛えて再発防止へ

回復期になれば薬がいらなくなっていることも多いです。しかし、肩関節周囲炎に伴う拘縮や動かした後の痛みが残っている場合も。その場合は指導に従ってリハビリを行います。

また、スポーツや重労働に携わる方は、この時期から復帰に向けたリハビリを行うことが多いです。回復期から行うことで、身体に残る拘縮具合をみながら復帰を目指す道のりを設定することができるのです。

まとめ

四十肩・五十肩とも呼ばれる肩関節周囲炎は、中年期によくみられる疾患です。肩関節の周囲に炎症が起きることから始まりますが、拘縮が起きるためにリハビリが必要不可欠となります。

もし放置してしまうと、痛みがなくなっても肩の可動域が大きく制限される可能性があります。もし肩が動かしづらくなってしまったら、なるべく医師の診断を仰ぐようにしてください。

また、治療期間中は可動域を維持するためにも、軽くで良いので肩を動かすようにしましょう。肩関節周囲炎は、治療中から可動域制限を予防することが重要です。

執筆監修 佐々木 寛時

執筆監修 佐々木 寛時

1993年 岩手県盛岡市生まれ。
2015年4月 理学療法士 国家資格取得
2015年4月~2019年 回復期リハビリテーション病院
2020年1月~2022年6月 訪問看護リハビリステーション
2022年7月 自費リハビリ ネクストステップス 設立

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