リハビリテーションでもセカンドオピニオンができる!必要性や注意点を解説
同じ病気やけがでも、リハビリテーション(リハビリ)にはたくさんの方法や考え方があります。例えば、足をけがした人でも、歩く練習をする方法や、筋肉を強くする方法など、さまざまなリハビリのやり方があります。
リハビリは、患者さんが日常生活や社会生活での目標を達成するために行うものなので、一人ひとりに合わせた対応が必要です。人それぞれ状態や目標が違うので、自分に合ったリハビリを選ぶことが大切です。
そのため、治療法は1つだけでなく、いくつかの方法を知っておくと良いかもしれません。いろいろな方法を知ることで、自分に最も合ったリハビリを見つけることができます。
最近では、リハビリテーションにおいても、セカンドオピニオンを受ける患者さんが増えています。セカンドオピニオンとは、今の先生とは別の先生に意見を聞くことです。別の専門家に相談することで、新しい考え方やアドバイスを得ることができます。
この記事では、リハビリテーションでセカンドオピニオンを受ける必要性や方法、注意点をご紹介します。セカンドオピニオンを上手に活用して、自分にとって最善のリハビリを行い、理想の生活に近づけるようにしましょう!
目次
リハビリテーションにおけるセカンドオピニオンの必要性とは
病気の治療法の選択として行われるセカンドオピニオンは、リハビリテーションでも実施できます。リハビリテーションは病気や怪我をした後、すぐに始まり、選択できなかった方も多いのではないでしょうか。リハビリテーションにおけるセカンドオピニオンの必要性をみていきましょう。
医療的なセカンドオピニオンとは
医療現場におけるセカンドオピニオンとは、患者さんが納得のいく治療法を選択するために実施します。現在、治療を受けている病院・担当医とは別の医師に意見を聞くのがセカンドオピニオンです。同じ病気や怪我でも別の角度から診てもらうと、症状への理解が深まったり、違う治療法を検討できるメリットがあります。
リハビリでもセカンドオピニオンは行える
リハビリテーションでセカンドオピニオンが必要な理由は、手技や専門性が病院やスタッフによって異なるためです。基本的な医学知識は変わらないのですが、病院によって力を入れているリハビリ方法が違ったり、専門性が異なります。
最近では、自費リハビリサービスが増えてきているため、特色のあるリハビリを行っている事業所を探すのも良いでしょう。
セカンドオピニオンがおすすめな人
リハビリテーションでセカンドオピニオンを行うのがおすすめなのは、次のような人です。
- 救急で運ばれた病院でリハビリが開始されていた
- 他のリハビリスタッフの意見を聞いてみたい
- 長く続けているリハビリの効果が感じられない
セカンドオピニオンの目的は、転院や担当を変えるのが本来の目的ではありませんが、リハビリを前向きに行えない場合は他のスタッフの意見を聞いてみましょう。
【状況別】リハビリテーションのセカンドオピニオン方法や準備
リハビリテーションのセカンドオピニオンをするには、別の病院を受診するか、自費リハビリサービスを利用するかを選びます。状況によって方法が少し変わるため、違いをおさえておくのが重要です。スムーズに相談が進むように、2つのパターンを知っておきましょう。
別の病院を受診する場合
現在入院や通院をしている場合は、主治医に診断書・検査結果を用意してもらい、違う病院のセカンドオピニオン外来を利用するとスムーズです。病院によってリハビリや治療法の専門性が異なるため、どこを受診するのか、公式ホームページや口コミなどを参考に決めておきましょう。
自費リハビリサービスを利用する場合
自費リハビリサービスでセカンドオピニオンを検討する方は、退院後にリハビリを受けている場合が多いです。診断内容を文書で残して自費リハビリサービスのスタッフに伝えたい場合は、診断書を書いてもらうと良いです。
自費リハビリを受けていて別の事業所を利用する場合は、現在の内容・目標をセカンドオピニオン先のスタッフに伝えると同じことを何度も聞かれずに済みます。
リハビリテーションのセカンドオピニオンをする際の注意点
リハビリテーションを納得した形で進めるために、セカンドオピニオンは重要です。しかし、セカンドオピニオンを受ける際に、知っておきたい注意点があります。セカンドオピニオンをスムーズに進めて、治療法を選択するために次の3つのことをおさえておきましょう。
病院からの診断内容を知る
リハビリテーションのセカンドオピニオンを受けるには、現状を把握しておくのが重要です。現在の担当医の意見を聞いて理解しておくと、セカンドオピニオンで言われたことが最善なのか、最初の意見が良いのかを判断する材料になります。
今のリハビリに不満がある場合は、まずは担当医やスタッフに丁寧な説明をしてもらい、今何が起こっているのかを理解しておきましょう。現状や診断内容に不安を抱えたままセカンドオピニオンをしても、同じことを言われて時間を無駄にする場合もあります。
セカンドオピニオンを受けることを伝える
現在の担当医に直接セカンドオピニオンを受ける旨を伝えにくい方が多いでしょう。しかし、セカンドオピニオンに行く事実を隠していると、別の病院で受けなくても良い検査をしたり診断までに時間がかかったりします。
また、リハビリテーションでは定期的に効果の評価を行います。しかし、セカンドオピニオンを受けてそのまま別の事業所と掛け持ちでリハビリを行うと、どちらのリハビリの効果かがわからなくなります。そのため、事前にセカンドオピニオンを受けることを伝えておくと良いのです。
言い出しにくい場合は、次のように伝えてみても良いでしょう。
- 医療保険ではリハビリの回数や時間に制限があるため
- リハビリの回数を増やしたいため
医療保険と介護保険の併用はできない
リハビリを保険負担で受けたい場合、医療保険または介護保険を利用します。しかし、この2つは併用ができません。現在、医療保険でリハビリを受けている場合、介護保険は制度上、利用ができないのです。
そのため、現在保険適用でリハビリテーションを受けていて、セカンドオピニオンを受けたい場合は、自費でリハビリサービスやセカンドオピニオン外来を利用するのが良いでしょう。
まとめ|リハビリテーションとセカンドオピニオン
皆さんは、リハビリテーション、つまりリハビリでセカンドオピニオンを受けることをご存じですか?
セカンドオピニオンとは、今お世話になっている先生とは別の先生に意見を聞くことです。これにより、自分や家族にとって最も良いリハビリ方法を見つけて、理想の生活に近づけるかもしれません。
しかし、リハビリのセカンドオピニオンは簡単に受けられるものではありません。まず、自分の現状をしっかりと理解しておくことが重要です。現在の担当医の先生の意見をよく聞いておくと、セカンドオピニオンで言われたことが本当に最善なのか、最初の意見のほうが良いのかを判断する助けになります。
また、医療保険と介護保険を同時に使うことはできないなど、注意しなければならない点もあります。これらの注意点を忘れずに、セカンドオピニオンを受ける際にはよく確認しましょう。
リハビリのセカンドオピニオンを受けるときは、これらのポイントを理解して、最適な選択をすることが大切です。自分に合ったリハビリを見つけて、前向きに取り組むことで、理想の生活に一歩近づくことができます。
リハビリは大変なこともありますが、自分や家族のために最善の方法を選ぶことが重要です。困ったことやわからないことがあれば、遠慮せずに先生や専門家に相談してみましょう。