皆さんは、リハビリの方法をもう一度考え直したことはありますか？

最近では、リハビリのプログラムがとても進化しています。最新の技術を使ったリハビリも増えてきていて、ロボットやコンピューターを使った新しい方法もあります。これにより、今までよりも効率的で効果的なリハビリが可能になっています。

また、リハビリを受けられる場所やサービスも多くなっています。これまでは、病院やクリニックで保険がきくリハビリが中心でしたが、最近では自分でお金を払って受ける自費リハビリの施設も増えています。そのため、いろいろなサービスが選べるようになってきています。

今、自分が受けているリハビリの方法が本当に自分に合っているのかを知るためにも、もう一度リハビリ方法を見直すことはとても大切です。

では、なぜリハビリ方法を見直すべきなのか、また、どんなときに見直した方がいいのかを詳しく説明します。

リハビリ方法を再検討したことはありますか？リハビリの役割とは

「言われたままにリハビリを続けている」「他のリハビリ方法を知らない」という方は少なくありません。リハビリ方法の再検討を考える前に、リハビリの役割や進め方について確認しましょう。

リハビリの役割

リハビリとは、病気やケガにより障害をもった方に対する病気の治療や障害の回復を図るだけではありません。残された機能を最大限に高め、自立した生活が送れるように援助しながら、自立した生活を目指すものです。

また、心の問題への対応や、生活の再建、社会コミュニティへの参加など患者さん一人ひとりによって必要なアプローチは変わってきます。リハビリは患者さんにとって必要なものは何かを見定めて取り組む必要があるのです。

リハビリの進め方

リハビリは「急性期」「回復期」「維持期」の3つの時期にわけられます。時期によってリハビリの進め方や役割が変わるので確認しましょう。

• 急性期…発症後〜１か月程度。後遺症の軽減、寝たきりや廃用性症候群の予防のためになるべく早い段階から取り組みます。

• 回復期…発症から3〜6ヵ月程度が回復期です。この時期に集中してリハビリテーションを行うことで、身体機能やADLの改善に最も効果が高まると言われています。

• 維持期…生活期とも呼ばれ、在宅で回復した機能を維持する時期とされていました。現在は治療の進歩により維持期においてもQOLの向上が期待されています。

リハビリ方法の再検討は難しい？

リハビリ方法の再検討すること自体は難しいことではありませんが、さまざまな選択肢があることを知らない方は多いかも知れません。

病気やケガでリハビリが必要になった場合は主治医の診断のもと、リハビリが始まります。そのため、リハビリに取り組む際に受動的になりやすいのです。しかし、近年リハビリ施設もさまざまな工夫がなされていたりとリハビリ方法も進化しています。

患者さんが自分自身で適したリハビリ方法や施設を選ぶことは、これからのリハビリの在り方の1つとなるでしょう。

リハビリ方法は日々進化している｜再検討をおすすめする理由

技術の進歩により、リハビリ方法も日々進化しています。技術だけでなく、リハビリ施設の増加にともないサービスも多様化しています。再検討をおすすめする理由を解説します。

リハビリ方法の進歩

医療の進歩と同様にリハビリテーションの分野でも技術の進歩により、新しいリハビリ方法の導入が始まっています。最近、利用されるようになった新しいリハビリ方法に以下のものがあります。

1. HALなどロボットを利用した運動補助具
2. 電気刺激による歩行障害改善
3. 痙縮へのボツリヌス療法
4. ALSなどに対するセンサーを利用した情報発信

今取り組んでいるリハビリの効果が感じられない場合は、新しいリハビリ方法を検討してみるのもおすすめです。

参考:洛和会病院医学雑誌「リハビリテーションの再考」

リハビリ施設の増加

リハビリ施設も年々増加傾向にあります。通所リハビリの介護保険施設だけでなく、訪問介護や訪問看護ステーションなどの居宅サービス施設も毎年増加しています。

さらに、保険適用のリハビリ施設だけでなく、より自由度の高い自費リハビリ施設も都市部を中心に年々拡大しています。家から通える施設が増えると、選択できるリハビリ方法も増えるため、再検討するいい機会になるのではないでしょうか。

リハビリサービスの多様化

リハビリ施設が増加したことによってさまざまなサービスの提供をする施設も増えました。例えばデイサービスではリハビリを集中的にやるリハビリ特化型の施設や認知症対応施設の他に長時間滞在も可能な施設などもあります。

さらに通所、訪問だけでなくスマホやタブレット上でリハビリを受けることができるオンラインリハビリも登場しました。場所も選ばずに優秀なセラピストのリハビリを受けることができるため、自宅の近くにリハビリ施設がない方や自宅に人はいれたくないという方にもおすすめです。

今のリハビリ方法は合ってる？再検討を考えるべきタイミング

今のリハビリ方法が自分に合っているかどうかの判断も難しいですよね。再検討を考えるタイミングの目安として以下の2点があります。

• 症状が改善されない
• リハビリが苦痛

詳しく説明します。

症状が改善されない

リハビリを根気よく続けているのに、症状の改善が見られない場合はリハビリ方法の再検討を視野に入れましょう。同じ病気で同じ障害を持った方でもリハビリの効果が同じというわけではありません。

自分にとって最適なリハビリ方法を模索するためにも再検討することが大切です。リハビリの進み具合などに疑問や不安がある方は主治医や担当セラピストと相談してみましょう。

リハビリが苦痛になっている

リハビリの効果は患者さん自身の意欲が大きく関係します。患者さんがリハビリを苦痛に感じながらリハビリを続けていても効果は思うようにでません。最悪の場合リハビリを途中でやめてしまう可能性もあります。

まずは何が自分にとって苦痛なのかを考えてリハビリ方法を再検討してみましょう。例えば、リハビリに通うのがつらいのであれば、訪問リハビリやオンラインリハビリを検討してすることもおすすめです。

まとめ｜リハビリ方法を再検討して最適な治療を

今回は、リハビリ方法をもう一度見直すことのメリットや、そのタイミングについて説明しました。

リハビリの方法は、技術が進んだり、リハビリを行う施設が増えたり、サービスの種類が増えたりすることで、**毎年新しくなっています。リハビリ方法を再検討することで、自分にもっと合ったリハビリを見つけられる可能性が高まります。

リハビリの効果は、患者さん自身のやる気や、リハビリに取り組む姿勢が大きく影響します。もし今のリハビリに不安を感じていたり、つらいと感じていたりするなら、一度リハビリ方法を見直してみてください。

そうすることで、最適な治療方法が見つかるでしょう。

リハビリを続けることで、病気やケガからの回復が早くなり、日常生活がより楽になります。最近では、最新の技術を使ったリハビリ方法や、自分の家でできるリハビリサービスも増えています。自分に合ったリハビリを選ぶために、家族やお医者さん、リハビリの先生と相談しながら進めていくことが大切です。

自分にぴったりのリハビリ方法を見つけて、元気な生活を取り戻しましょう。