NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 自宅リハビリとは?退院後に「自分でできる内容」と注意点を整理

自宅リハビリとは?退院後に「自分でできる内容」と注意点を整理

自宅リハビリとは?退院後に「自分でできる内容」と注意点を整理

「退院後、このまま自宅で生活できるのか不安」
「病院のリハビリが終わった後、何を続ければいいか分からない」

そんな方に向けて書いています。

自宅リハビリとは、退院後や通院が難しい状況でも、
自宅という生活環境の中で行うリハビリのことを指します。

病院での訓練と違い、自宅リハビリの目的は
「日常生活を少しでも楽にすること」です。

一方で、
・何をすればいいのか分からない
・これで合っているのか不安
・続かない

と感じる方も少なくありません。

この記事では、
退院後に自宅でできるリハビリの内容と、
安全に続けるための注意点を整理して解説します。

自宅リハビリとは?

自宅リハビリとは、自分の生活環境の中で行うリハビリです。
通院や施設利用が難しい場合でも、生活動作に直結した練習ができます。

自宅リハビリで大切なのは、
「頑張ること」ではなく「安全に、続けられること」です。

具体的には、次のような考え方で整理すると分かりやすくなります。

目的具体的な内容例目安判断の目安・注意点
転倒を防ぐ壁や手すりを使った立位バランス5〜10分ふらつきが出る前で止める/不安が強ければ専門家相談
歩行の安定その場足踏み・一歩踏み出し約5分足が重く感じ始めたら終了
筋力の維持椅子からの立ち座り5〜10回反動を使わず、動作が乱れたら中止
体調を整える呼吸・姿勢を意識した調整3〜5分息苦しさや違和感が出たら無理しない
自宅リハビリは「何を目的に」「どこまでやるか」で考える

※「できるかどうか」より
「続けられるかどうか」を基準に考えるのがポイントです。

退院した後の生活を楽にしたい…リハビリを自宅で行う必要性

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怪我や病気で入院した後は、どなたでも自宅に退院したいですよね。体の機能がどのくらいまで回復していると、生活が楽なのでしょうか。退院した後にリハビリを自宅で行う必要性をご紹介します。

自宅での生活を阻む要素

立つ、座る、トイレにいく、ご飯を食べるなどの日常生活動作がご自身でできない場合、退院先が自宅ではなくなってしまうかもしれません。日常生活動作ができないと、ご家族の負担が大きくなるためです。

また、後遺症の程度によっては住宅の改修も必要になります。大がかりなリフォームになればなるほど金額が大きくなるため、すぐには自宅に退院できない可能性も高いでしょう。

屋内外の歩行や起居動作ができると安心

日常生活動作の能力差は自宅復帰率に大きく関係し、屋外の歩行ができる方は100%自宅復帰したという報告があります。退院時に屋内での歩行ができる場合は85%、ベッドから椅子へなどの移乗動作ができる場合は67%の方が自宅に退院する傾向があるようです。

しかし、歩行を監視しなければ危ないレベルでは36%、寝たきりの場合は35%しか自宅に退院できません。このことから、退院時や退院後には屋内外の歩行や乗り移りの動作はできるようにリハビリを行うのが安心だと言えます。

セルフケア動作も必要

歩く動作の他にも、日常生活動作にはトイレに行く、身だしなみを整える動作が含まれます。特にトイレは家族にも頼みにくい動作の1つなので、ご自分でできると生活の質も向上します。

退院した後もリハビリを自宅で続けることで、日常生活動作ができるようになり、自宅で快適に過ごせた方がたくさんいらっしゃいますよ。

自宅リハビリが続かないのは、
意志が弱いからではありません。

多くの場合、
「これで合っているのか分からない」
「効果が出ているのか判断できない」

ことが原因です。

【参考:全国国民健康保険診療施設協議会(当院一般病棟における自宅復帰の入・退院時のADL(基本的動作能力)レベルや他の因子の検討)】

退院した後にリハビリを自宅で行いたい!自分でできる5つの方法

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専門スタッフとのリハビリも大切ですが、退院した後で毎日リハビリを自宅で続けるとさらに効果がでます。ご自分でできる5つの方法をおさえておきましょう。

動かせる部分から動かす

寝たきりまたは寝たきりに近い方は、まず動かせる部分から動かすのが大切です。手足の指をグーパーグーパーと動かしてみましょう。指の動きができる方は、手足をベッドから離すように持ち上げてみたり、お腹をのぞき込むような首の動きをします。

歩くために必要な筋肉を鍛える

歩行が不安定な方は、しっかりと歩くために足腰を鍛えましょう。ふくらはぎの筋肉を鍛えると、歩行時に足が上がりやすくなり、転倒リスクが減ります。壁に向かって立ち、壁に手をつきながら爪先立ちをします。3秒キープしておろす動作を5回ほど繰り返しましょう。

さらに、お尻周りの筋肉を鍛えておくと、歩行が安定しやすくなり、バランスが取りやすいです。うつ伏せになり、片方の足を床から離します。この動作を4秒かけてゆっくり上げ、3秒キープして、4秒かけて下ろします。それぞれの足で5回ずつ繰り返しましょう。

体幹を鍛えて起居動作をスムーズに

ベッドや床に仰向けになり、腹式呼吸をします。息を吸う時にお腹が膨らみ、吐く時にお腹が凹むようにしましょう。座れる方は椅子に浅く腰掛け、床に足をしっかりつけ、座った姿勢で骨盤を前後左右に動かすようにして体幹を鍛えます。

さらに腹筋を鍛えて起き上がりや移乗動作を楽にしたい方は、座った状態で両太ももをお腹に近づける動きをしてみましょう。倒れないように両手は椅子の座面に置いても構いません。10秒間キープできるのが理想ですが、最初は3秒、5秒でも大丈夫です。

呼吸トレーニングで息切れしない体に

筋力をつけても、すぐに息切れをしてしまっては屋内や屋外の歩行には繋がりません。呼吸トレーニングは座った状態で行います。

背もたれのない椅子または椅子に浅く腰掛けて、背中を伸ばして座り、その状態で、息を吸いながら肩を上げ、吐きながらおろす動作を3回繰り返します。息はしっかり吸って吐くようにしましょう。

次に、胸の前に手をあてます。吸う息で体を反らせ、吐く息で猫背になるように体を丸めます。息をしっかり吐き切ると効果が上がります。

歩く姿勢をさらに安定させる方法

歩くときの姿勢は、顎を少し引き、背筋を伸ばして重心を踵におきます。歩行時は踵から着地し、腕を大きめに振るのがポイントです。散歩中に太ももを上げるような動作を取り入れると前進する力がつきます。

退院した後にリハビリを自宅で受ける方法は3つ!手続きや頻度も

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退院した後にご自身でリハビリを自宅で続けて行く時に、継続が1番の課題です。やる気が続かずに、成果に繋がらないという悪循環も…。専門スタッフのリハビリをご自宅で受ける方法は3つあります。

①要介護認定を受ければ介護保険が適用される

退院前後に市町村の窓口に申請をして受理された場合、介護保険を適用してリハビリを受けられます。訪問看護ステーションから、リハビリの専門スタッフがご自宅へ訪問し、訓練を行うサービスです。

リハビリの計画は、ケアマネージャーが作成し、1日最大60分、週に6回のリハビリが受けられます。

②主治医の指示があれば医療保険を使える

主治医が退院後も継続的なリハビリが必要と判断すれば、医療保険を適用したリハビリが受けられます。退院した後もリハビリを自宅で受けたい場合は、医師に相談しましょう。かかりつけの病院が訪問リハビリサービスを提供している場合は、医療機関の専門スタッフが来てくれ、リハビリサービスがない場合は訪問看護ステーションからスタッフが派遣される仕組みです。

医療機関が提供するリハビリは20分296円、訪問看護ステーションが提供する訪問リハビリは20分300円で受けられます。

③自費訪問リハビリを利用する

保険を適用したリハビリは値段が手頃な点が魅力ですね。自費訪問リハビリは弊社のサービスですと30分6000円と高く感じる方が多いでしょう。

しかし、自費訪問リハビリは保険制度の縛りがないため、回数や時間に制限がありません。ご利用者様のご都合に合わせた訪問リハビリが可能です。手続きや主治医の診断書も不要なため、ご利用者様やご家族の負担を減らせます。

さらに、我々の訪問リハビリでは、リハビリ目標をご利用者様がやりたいことに合わせて設定いたします。自由度が高いため、自分の目標に合ったリハビリができるとご利用者様にはご好評をいただいております。

多くの人が、ここで立ち止まります

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Q1. 自宅リハビリは、毎日やらないと意味がないのでしょうか?

A. 毎日でなくても問題ありません。短時間でも無理なく続けることが大切で、やりすぎると痛みや体調悪化につながることがあります。

Q2. 自宅リハビリだけで本当に大丈夫でしょうか?

A. 状態によります。回復が順調な場合もありますが、不安がある場合や変化を感じにくい場合は、一度専門家に評価してもらうと安心です。

Q3. 在宅リハビリと自宅リハビリは何が違いますか?

A. 自宅リハビリはご自身で行うリハビリ、在宅リハビリは理学療法士などの専門職が自宅に訪問して行うリハビリを指すことが一般的です。

Q4. 自宅リハビリで気をつけるべきことは何ですか?

A. 無理をしないことが最も重要です。痛みや強い疲労が出る場合は中止し、安全な環境で行うようにしましょう。

Q5. 自宅リハビリが続かない場合はどうすればいいですか?

A. 続かない原因は意志の問題ではなく、やり方が合っていないことが多いです。一度リハビリ内容を見直したり、専門家の助言を受けることで続けやすくなります。


ここまで読んでも、すぐに答えが出なくても大丈夫です。
多くの人が、同じところで一度立ち止まっています。

まとめ|退院後の自宅リハビリは「無理せず続ける」が大切

退院後の生活は、「歩けるか」「できるか」よりも、
「この動きが毎日つらくないか」
で大きく変わってきます。

自宅リハビリは、特別な運動を頑張ることではありません。
立つ・座る・歩くといった、いつもの動作を
少し楽にするために続けていくものです。

続かないと感じるのは、意志が弱いからではなく、
「これで合っているのか分からない」まま進めていることが多いからです。

もし不安や迷いがある場合は、
一度リハビリの内容や体の状態を整理してもらうだけでも、
自宅での取り組みがぐっと楽になることがあります。

今の生活に合ったペースで、
「これならできそう」と思えるところから整えていきましょう。

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