パーキンソン病に対する訪問リハビリ|介護保険と自費の違い、選び方のポイントも
2026.02.18
パーキンソン病は、脳の神経細胞が減少する影響で生じる進行性の神経疾患です。代表的な症状に「すくみ足」や「姿勢反射障害」などがあり、バランスが悪く転びやすい状態になるため、日常生活に大きな影響を及ぼします。
パーキンソン病に対するリハビリは、医療保険や介護保険を利用した方法があり、目的によって使い分けられるのが特徴です。しかし、パーキンソン病に対する保険のリハビリは時間や回数に制限があり、訪問リハビリを自費で行う方も少なくありません。
本記事では、介護保険と自費リハビリの違いとあわせて、それぞれのメリットを解説します。選び方のポイントも参考にしながら、自身のニーズに一番合うのはどの方法なのかを比べてみましょう。
目次
パーキンソン病の治療と制度|自費訪問リハビリの必要性は?

パーキンソン病になると、「身体が思うように動かない」「転倒するのが怖い」などの悩みが現れるため、訪問リハビリなどを活用して機能改善を図ることが大切です。では、実際にリハビリはどのように始めるのか?自費との違いなども含めて解説します。
介護保険でのリハビリが可能
| 比較項目 | 介護保険(一般的な訪問リハ) | 自費(オーダーメイド訪問リハ) |
| リハビリ時間 | 1回20〜60分(ケアプラン内) | 1回60〜120分など、たっぷり |
| 回数・頻度 | 支給限度額による制限あり | 制限なし。毎日でも実施可能 |
| 内容 | 日常生活動作(ADL)の維持 | 「すくみ足」改善など、症状特化 |
| セラピスト | 事業所の担当制 | パーキンソン病の専門家を指名可能 |
パーキンソン病に対するリハビリは、医療保険を利用した方法と介護保険を利用した方法があります。
- 医療保険のリハビリ:医師の指示があれば利用可能。最大180日の期限あり。
- 介護保険のリハビリ:要介護認定が必要。支給限度内でのリハビリやサービス。
医療保険のリハビリは、医師の指示のもとで「機能障害の回復や改善」を目標に行うため、症状に応じて使い分ける必要があります。どちらを利用するのかは、主治医と相談しながら最適な方法を見つけると良いでしょう。
介護保険サービスの特徴やメリット
要介護認定がおりている場合は、介護保険サービスが利用できます。医療保険のリハビリは病院で受ける治療に限定されますが、介護保険を利用すると、より幅広く支援してもらえます。
介護保険サービスを利用するメリットは、以下のとおりです。
- 経済的な負担を抑えられる
- 訪問介護や福祉用具のレンタルができる
- 担当ケアマネジャーが付き、気軽に相談できる
介護保険のリハビリやサービスは、身体機能だけでなく、生活全体を支えるのが目的です。パーキンソン病は進行性の病気のため、長期的な目線で考えると、介護保険を利用するのが良いでしょう。
リハビリが満足できない人の特徴
便利な介護保険サービスですが、リハビリの内容に満足できない方がいるのも事実です。介護保険の目的が、”機能回復よりも生活機能の維持”のため、積極的な改善を望む方とはギャップが生じてしまいます。
また、週1〜2回の1回40分程度と限りがあると十分な機能回復が行えません。専門的なリハビリを満足できるまで受けたいという方は、自費リハビリも検討する必要があるでしょう。
自費リハビリの特徴を理解して進行を予防!向いてる人の3つの特徴

パーキンソン病の方が利用できる訪問リハビリには、自費によるサービスも展開されています。自費リハビリは、積極的に身体機能を改善したい、と希望している方のニーズを満たすのが特徴です。
ここでは、自費訪問リハビリが向いている人の特徴を3つに絞って紹介します。
①時間や回数を気にせず行いたい
医療保険や介護保険を利用したリハビリは、時間や回数に制限があります。実際のリハビリ場面では、問診や身体評価に時間を取られて、治療の時間が少なくなるケースも少なくありません。
自分が満足できるまで念入りに身体を見てもらいたい、という方は自費リハビリを利用するのが向いているといえるでしょう。
②質の高いリハビリを受けたい
パーキンソン病に対するリハビリは、国家資格である理学療法士や作業療法士が行いますが、必ずしもパーキンソン病に特化しているとはいえません。
どのセラピストもパーキンソン病特有の症状や推奨されているリハビリを把握しています。しかし、パーキンソン病を専門にしているセラピストと比べると、質が劣る可能性もあるでしょう。
リハビリ現場ではセラピストの指名ができない施設も多いため、自費リハビリを行う際は、専門知識をもったセラピストを指名する方法もおすすめです。
③外出困難で通院が難しい
外出が難しい方は、訪問リハビリを利用することで、自身や家族の負担が少なく済みます。訪問リハビリでは、実際の生活環境がわかるため、動作のアドバイスや介助方法も適格に教えてもらえるのがメリットです。
特に、転倒によるケガなどは自宅内での発生が一番多いといわれています。自宅での生活に不安を抱えている方は、訪問リハビリを利用して問題を解決しましょう。
パーキンソン病の自費訪問リハビリ効果と特徴

パーキンソン病で身体機能に特化したリハビリを受けたい場合は、自費の訪問リハビリがおすすめです。介護保険のリハビリにはない、オーダーメイドの内容が受けられる自費リハビリは、満足感も高いのが特徴です。
ただし、金銭的負担は大きくなるため、介護保険も上手に併用して生活全般を支えるサービスを組みましょう。
オーダーメイドの最適なリハビリ内容
| お悩み症状 | 自費訪問リハビリでのアプローチ |
| すくみ足・小刻み歩行 | 自宅の環境(敷居や狭い場所)に合わせた歩行誘導 |
| 姿勢反射障害(転倒) | バランス訓練に加え、安全な「転び方」や環境調整 |
| 薬の効き目(ON/OFF) | 薬が効いている時間(ON)に合わせた集中訓練 |
| 意欲の低下 | 1対1でじっくり向き合い、精神的なサポートも並行 |
パーキンソン病に対するリハビリは、教科書どおりの内容を行っても十分な効果が得られない可能性があります。特に、すくみ足や姿勢反射障害などが特徴的ですが、個人差も大きく、問題点もさまざまです。
自費訪問リハビリなら、パーキンソン病専門のセラピストが個人に合った最適のリハビリプログラムを提案してくれるため、生活の悩みを解決する手助けとなるでしょう。
介護保険との併用で相乗効果を期待
パーキンソン病に対するリハビリは、介護保険と自費リハビリを併用する方法もおすすめです。具体的には、日常生活全般の悩みはケアマネジャーを中心に行い、身体機能に関する悩みは自費リハビリの担当者に任せる方法があります。
双方の長所とメリットを組み合わせれば、金銭的負担を最小限に抑えながら充実した日常生活を過ごせるでしょう。
自費訪問リハビリの選び方
自費のリハビリサービスを行う施設は多くありますが、どこを利用すれば良いのかわからない、という悩みを持つ方は少なくありません。
施設を選ぶ際は、料金やリハビリ内容を確認するのも大切ですが、まずは体験や相談から始めるのがおすすめです。どんなに良い内容であったとしても、その施設が自分に合わない可能性は十分に考えられます。
「自分の目的に合う内容か?」「保険外の高い料金を払う価値があるか?」などを検討してから利用を決めるようにしましょう。
よくある質問(FAQ)

Q:介護保険の訪問リハビリとの違いはなんですか?
A:介護保険のリハビリは要介護認定が必要で、日常生活を快適に過ごすサポートが中心です。身体機能改善だけでなく、その人らしく人生を送れるよう、訪問介護や福祉用具の提案などさまざまな面から生活を支える制度です。
Q:自費の訪問リハビリは効果がありますか?
A:パーキンソン病は進行性の病変のため、治るという概念はありません。ただし、動きが楽になったと実感する可能性はあります。自費のリハビリは、身体機能の維持や予防には効果があるといえるでしょう。
Q:自費リハビリはどんな人に向いてますか?
A:介護保険のリハビリでは物足りず、専門的な対応を求めている方に向いているサービスです。身体機能改善に特化したリハビリを受けたいと考えている方は、利用を検討すると良いでしょう。
まとめ|今の「できる」を最大化するために

パーキンソン病と向き合う中で、最も避けたいのは「もう動けない」と諦めてしまうことです。確かに進行性の病ではありますが、「適切な時期に、適切な負荷のリハビリ」を行うことは、どんな薬にも勝る強力な治療になります。
介護保険の枠内では時間が足りない、あるいは「もっと専門的な踏み込んだ訓練をしたい」と感じているなら、それはあなたが「前向きに生きようとしている」素晴らしいサインです。
自費訪問リハビリは、単なるリハビリの延長ではありません。薬の効果が最大になる時間に合わせ、自宅の「すくむ場所」で、プロと一対一で向き合う。そんな贅沢な使い方ができるのが最大の強みです。
費用面での検討は必要ですが、転倒による骨折や寝たきりのリスクを防ぐことは、未来の自分への大きな投資でもあります。まずは体験リハビリを通じて、専門家という「伴走者」がいる安心感を肌で感じてみてください。その一歩が、これからの生活の自由度を大きく変えていくはずです。






