
過緊張が続いて筋肉が硬い!原因を知って体をラクにする方法を見つけよう
2025.02.24

パソコンやスマホの長時間使用の影響もあり、肩こりや首の痛み、背中の張りなどの辛い症状に悩む人が増えています。
痛みの原因は、日常生活で生じる様々なストレスや環境要因が関連し、無意識に体に力が入ってしまう過緊張の状態が続くためです。
過緊張が常態化し筋肉が固まったままにしておくと、痛みやこりなどの症状はさらに悪化することがあるため、しっかり対処することが大切です。
今回は、過緊張により筋肉がこわばる3つの原因と、日常で手軽に行えるリフレッシュ方法を解説します。
仕事や家事・作業の合間、就寝前などに手軽に行うことができ、過度な緊張や痛みを和らげることができます。
目次
過緊張が続いて体が痛い…筋肉が硬くなる3つの原因とは

慢性的な痛みは身体的にも精神的にも辛く、一刻も早く取り除きたいものです。痛みを緩和する方法を知る前に、まずは過緊張により筋肉がこわばる3つの原因を確認しましょう。
姿勢や運動などの物理的なストレス
スマホの使用やデスクワークなどで長時間同じ姿勢をとることにより、筋肉はこわばりやすくなります。
同一姿勢は血行不良を起こすため筋肉が硬くなり、痛みや疲労を引き起こしやすくなるのです。
また過度な運動により、筋肉が疲労すると乳酸などの疲労物質が筋肉内に蓄積し、筋肉のこわばりが生じる場合があります。
緊張や不安などの精神的なストレス
緊張や不安を感じているとき、気づいたら体に力が入っていたという経験はないでしょうか?
私たちの体は、ストレスを感じると交感神経が働いて緊張状態となり、体がこわばってしまいます。ストレスを感じる状態が続くと、筋肉の緊張状態も持続して血流の悪化が起こり、さらに筋肉は固くなってしまいます。
冷えや疲労による血行不良
体は寒さ感じると血管の収縮が、疲れがたまると乳酸などの蓄積による血行不良が生じます。
血行不良により、必要な酸素や栄養が行き渡らなくなると筋肉の代謝が低下します。その結果、筋肉のこわばりが生じてしまうのです。
過緊張を放っておくとどうなる?筋肉を緩ませる方法はあるのか

体が凝り固まっている自覚はあっても、スマホやパソコンなどの作業に没頭してしまうことは多くあります。過緊張の状態が続く弊害と、筋肉を手軽にほぐす方法を見ていきましょう。
不調や痛みを引き起こす
過緊張の状態を放置すると、筋肉のこわばりはさらに強くなり、痛みなどの不快な症状を引き起こす原因となります。
痛みや不快感の慢性化は、症状の進行や四十肩・五十肩につながるケースもあるため、見過ごしてはいけません。症状がひどい場合、仕事や家事がはかどらず、精神的なストレスも抱えやすい状態になります。
過緊張を放置することで、日常生活に支障をきたすほどの不快な症状につながる場合があるのです。
姿勢を整えて筋肉のこわばりを解消する
筋肉のこわばりは、日常的に体の一部に過度な負担がかかる姿勢をしている人に生じやすいです。
デスクワークの人は、机や椅子の高さ、パソコンモニターの高さなど作業環境を整え、無理のない姿勢をキープするよう心がけましょう。長時間座りっぱなしにならないよう、こまめに席を立つ・体を伸ばすなど、筋肉の緊張を和らげることも大切です。
立ち仕事の人は、前かがみや反り腰などの姿勢をとりがちです。背筋をまっすぐ伸ばし、片方の足に体重がかかってしまわないよう意識しましょう。反り腰や猫背の人は、腹筋を鍛えることで立つ姿勢のバランスを取りやすくなります。
精神的なリラックス方法
日常で感じる精神的なストレスは慢性化しやすく、無意識に全身に力が入ってしまっている場合があります。
体のこわばりを感じたら、ゆっくり深呼吸を行ってみてください。全身に酸素がいきわたり血行が促進されるほか、気持ちもすっと軽くなります。
意識的に休息をとる、暖かい飲み物を飲む、ゆっくり湯船につかる、休日は趣味に没頭し気分転換を図るなどもストレス緩和に有効です。
参考:いわた脳神経外科クリニック「肩こりに潜む命のキケン」
過緊張は改善できる!筋肉が硬くなった時に自宅でできるストレッチ

過緊張により凝り固まった筋肉は、日々の生活にストレッチを取り入れることで改善可能です。自宅で簡単に行えるストレッチの方法をご紹介します。ストレッチの回数は、それぞれ3〜5回ずつが目安ですが、回数にこだわらず自分のできる範囲で行いましょう。
呼吸と一緒に行うストレッチ
姿勢が悪いと呼吸筋にも影響をおよぼし、呼吸が浅くなってしまいます。ストレッチで肩や背中とともに、呼吸筋もほぐしてあげましょう。
- 肩のストレッチ
1.息を吸いながら肩を上げる
2.息を吐きながら、肩を後ろに回して元に戻す
- 胸のストレッチ
1.手を後ろで軽く組んでゆっくり息を吸う
2.息を吐きながら肩甲骨を寄せて胸を張り、腕を斜め下に伸ばしていく
- 背中のストレッチ
1.手を胸の前で軽く組む
2.ゆっくり息を吸いながら腕を前に伸ばす
3.息を吐きながら腕を元に戻す
参考:独立行政法人環境再生保全機構「呼吸筋ストレッチ体操で息苦しさを改善しよう」
肩の筋肉の過緊張をほぐすストレッチ
肩や首周りの不調は現代病とも言えます。ストレッチで緊張をほぐしてあげましょう。
- 肩の上げ下げ
息を吸いながら肩を持ち上げ3秒ほどキープした後、息を吐きながら肩を下ろす
- 肩まわし
肩甲骨が動くよう、前まわし、うしろまわしで肩を大きく回す
- 首たおし
左右に首を倒し、気持ちの良い角度で数秒間伸ばし続ける
腰の痛みを和らげるお尻のストレッチ
腰痛の原因のひとつに、おしりの奥にある筋肉の張りがあります。普段はあまり使わない筋肉のため、ストレッチでしっかりほぐしましょう。
- 椅子に座り右足首を左膝の上にのせて足を組む
- 軽く胸を張って息を吐きながらゆっくりと体を前に倒す
- 右側のおしりが伸びているのを感じたら30秒ほどキープする
- 反対側も同様に行う
まとめ|過緊張改善には筋肉をこまめにほぐすことが大切

筋肉がこわばる原因は、実はたくさんあります。たとえば、長時間同じ姿勢で勉強やスマホ操作をしていると、身体がゆがんでしまい、筋肉に負担がかかりやすくなります。また、日常的な疲れやストレスがたまることも、筋肉の緊張を強める大きな要因です。
このように筋肉がこわばったまま生活を続けていると、筋肉への負担と疲労がどんどん重なります。その結果、痛みや慢性疲労(疲れがたまった状態)が起こりやすくなり、普段の生活で体を動かすのがつらくなることもあります。
そこで大切なのが、良い姿勢を保つことや、こまめに体を動かして全身の血行を改善することです。たとえば、同じ姿勢で長時間座らず、ときどき立ち上がって軽く体を動かしましょう。また、ストレッチを取り入れると、凝り固まった筋肉をほぐしてリラックスしやすくなります。さらに、好きな音楽を聴く、ゆっくりお風呂に入るなどの方法でストレスを解消しリフレッシュするのもおすすめです。
もし「もっと効率的にストレッチしたい」「自分に合ったトレーニングが知りたい」という場合は、リハビリの専門家に相談するのも一つの方法です。専門家があなたの体の状態に合わせて最適なプランを立ててくれるので、安全で効率的に運動することができます。
さらに、最近は訪問やオンラインによるリハビリも行われています。自宅にいながら専門家からアドバイスが受けられるため、外出が難しい人や、リハビリ施設が近くにない人でも気軽に始めることができます。もし過緊張による筋肉のこわばりや痛みに悩んでいるなら、このようなサービスを利用してみるのもよいでしょう。