NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム 60代の脊柱管狭窄症|手術せずに歩ける体を取り戻すセルフリハビリ法

60代の脊柱管狭窄症|手術せずに歩ける体を取り戻すセルフリハビリ法

60代の脊柱管狭窄症|手術せずに歩ける体を取り戻すセルフリハビリ法

脊柱管狭窄症とは、神経の背中側にある黄色靭帯が分厚くなったり、椎間板が突出してヘルニアとなったり、骨そのものが変形突出することで脊柱管が狭くなった状態のことを指します。

重症度が高いと手術しなければ治らないケースもありますが、早期発見することで投薬やリハビリで症状を緩和し、手術をしなくても自己管理できるようになります。

脊柱管狭窄症によって買い物にも支障が出ていた状態から、リハビリなどを通してどのように改善することができるのか60代男性の例も交えて紹介します。

脊柱管狭窄症とは|症状・原因・治療方法を解説

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脊柱管狭窄症の原因|なぜ発症するのか

脊柱管狭窄症の原因はさまざまです。

腰を使う作業の繰り返しや肥満などで腰椎に負担がかかり、神経が圧迫されること。骨粗鬆症などによる骨の変形。さらには、ストレスの関与なども報告されています。

加齢とともに進行するケースが多く、気づいたときには症状が悪化していることも少なくありません。

脊柱管狭窄症の特徴的な症状

安静にしていると無症状ですが、数分間歩行や運動をすると神経への血流が不十分になり痛みなどの症状が出現するのが特徴です。

代表的な症状として、以下の2つがあります。

坐骨神経痛:腰やお尻から太ももの裏、足首にかけて痛みを伴う症状。じんじんとした痛みや痺れが続き、日常生活に支障をきたします。

間欠性跛行:一定の時間歩いていると痛みが出てきて歩けなくなりますが、数分間の休憩で痛みが落ち着き、再度歩行できるという症状。買い物中に何度も休憩が必要になるなど、外出が億劫になってしまいます。

脊柱管狭窄症の治療方法|保存療法と手術療法

治療方法には「保存療法」と「手術療法」があります。

保存療法では、消炎鎮痛薬や血流改善薬を用いた薬物療法、コルセットなどを着用する装具療法やリハビリ(運動療法)などがあります。

多くの場合、まずは保存療法から始め、症状の改善を目指します。重症化して日常生活が困難になった場合や、保存療法で改善が見られない場合に手術療法が検討されます。

脊柱管狭窄症を改善|手術を避けてテニスを続けられた理由

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彼は、脊柱管狭窄症を患ったことにより、趣味のテニスも満足にできない毎日を過ごしていました。

日常生活にも支障が出始めた症状

常に左下肢が重だるい。

日常生活ができないほどではありませんが、歩いて買い物をしていると痺れが出てきます。好きなショッピングモールを歩いていても、途中で足が痺れて休憩が必要になる。そんな状態が続いていました。

テニスをしても、以前のように思いきりプレーできない。サーブを打つときの腰の動きが痛む。長時間のプレーは無理。試合に出ても、途中で痺れが出てきて集中できない。

「このままでは、大好きなテニスができなくなってしまう…」

そんな不安が、日に日に大きくなっていきました。

手術を勧められたが…友人たちの姿を見て決断

病院に行くと手術を勧められました。

でも、彼には躊躇する理由がありました。手術をして思うようにスポーツができなくなった友人を何人も見ているからです。

「手術したら、もうテニスはできないんじゃないか…」 「手術後の生活が、今よりもっと制限されるんじゃないか…」

そんな不安から、彼はなるべく手術は避けたい気持ちでした。

リハビリで改善した知り合いの話を聞いて

「テニスが生きがいなので、これからも続けたいけどこれ以上痺れが酷くなったら、楽しみのショッピングモールにも行けなくなる…手術をしないでも痺れをなんとかできないか?」

と、考えていたところにリハビリで脊柱管狭窄症を改善したという知り合いの話を聞きました。

「リハビリで良くなったって本当?手術しなくても大丈夫なの?」

最初は半信半疑でした。でも、知り合いの元気そうな姿を見て、「自分も諦めたくない」という想いが強くなりました。

リハビリ開始|ゆっくりだが確実な改善

早速彼は、知り合いに勧められたようにリハビリを開始しました。

症状の改善スピードはゆっくりでした。1回、2回のリハビリで劇的に良くなるわけではありません。「本当に良くなるのだろうか…」という不安が頭をよぎることもありました。

でも、リハビリの後の動きのスムーズさに、体だけでなく心も軽くなったような感覚がありました。

「あれ、今日は歩きやすい気がする」 「腰の重さが少し楽になった」

そんな小さな変化が、彼に希望を与えてくれました。

セルフケアを習得|自分で症状をコントロールできる自信

リハビリスタッフにセルフケアのやり方をたくさん教えてもらいました。

ストレッチの方法。姿勢の保ち方。痛みが出たときの対処法。日常生活で気をつけるべきこと。

痺れが消えた訳ではありませんが、自分でケアしながら症状をある程度コントロールできるようになったことで自信が出て、テニスの量も増やすことに成功しています。

「痺れが出そうになったら、このストレッチをすればいい」 「長時間歩くときは、途中でこの姿勢で休憩すればいい」

自分で対処できるという自信が、彼の行動範囲を広げました。

今では、週に2回テニスを楽しみ、ショッピングモールにも気兼ねなく出かけられるようになりました。手術をせずに、大好きな趣味を続けられる。その喜びは、何にも代えがたいものです。

脊柱管狭窄症のセルフケア|症状をコントロールする方法

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セルフケアを行うことは、脊柱管狭窄症の治療の土台となります。

いくら治療を行っても姿勢が悪かったり、腰に負担をかける生活をしていれば症状は良くならないので、普段の生活の改善が大切です。

姿勢を整える|自然なS字カーブを保つ

まず姿勢は、横からみたときに背骨が自然なS字カーブを保つようにしましょう。

S字カーブが崩れていると、腰椎に負担がかかり症状の悪化につながります。

デスクワークをしているとき、ついつい猫背になっていませんか?スマホを見るとき、首が前に出ていませんか?

日常生活の中で、何度も姿勢を意識する。それだけでも、腰への負担は大きく変わります。

同じ姿勢を取り続けない|定期的なストレッチ

長時間のパソコン作業など、同じ姿勢を取り続けることも脊柱管狭窄症の悪化を招きます。

パソコン作業が続いたときなどは、股関節のストレッチを行えば下半身の筋肉がほぐれ、血流も促進します。

30分に1回は立ち上がって軽く体を動かす。1時間に1回はストレッチをする。そんな習慣をつけることが大切です。

効果的なストレッチ方法|脊柱管を広げる

仰向けで横になり、リラックスした状態で両手で膝を抱えて、両膝を胸に近づけていくストレッチなど、腰を少し屈める姿勢をとることで、脊柱管が広がり、神経にゆとりができる方法も効果的ですよ。

このストレッチは、寝る前やリハビリの後におこなうと効果的です。無理のない範囲で、ゆっくりと膝を胸に近づけていきましょう。

外出先での対処法|痛みが出たときの応急処置

また、外出先で痛くなったら、ベンチなど椅子に腰かけ、肘を膝についた状態で少し前屈みの状態で深呼吸すると痛みが和らぎます。

この姿勢は、脊柱管を広げて神経の圧迫を軽減する効果があります。買い物中やウォーキング中に痛みが出たら、無理せず休憩してこの姿勢をとりましょう。

セルフケアの継続が鍵|再発予防のために

痛みや痺れがなくなったとしても再発の予防策としてセルフケアを毎日続けることが大切です。

「もう良くなったから大丈夫」と油断すると、また症状が悪化してしまいます。毎日のストレッチ、姿勢の意識、定期的な休憩。これらを習慣化することが、脊柱管狭窄症とうまく付き合っていく秘訣です。

参考:関東労災病院勤労者筋・骨格系疾患研究センター「腰を屈める簡単な体操メニューと日常での工夫」

よくある質問

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Q:脊柱管狭窄症は必ず手術が必要ですか?

A:いいえ、必ずしも手術が必要というわけではありません。早期発見して保存療法(薬物療法、リハビリ、セルフケア)を行うことで、手術をせずに症状を改善・コントロールできるケースは多くあります。重症化して日常生活が困難な場合に手術が検討されます。

Q:どのくらいの期間で症状は改善しますか?

A:個人差がありますが、リハビリやセルフケアを継続することで、数週間から数ヶ月で改善を実感できることが多いです。今回の60代男性のように、ゆっくりとした改善でも、継続することで趣味を楽しめるまで回復できます。

Q:間欠性跛行とは具体的にどんな症状ですか?

A:一定の時間歩いていると痛みや痺れが出てきて歩けなくなりますが、数分間休憩すると痛みが落ち着き、また歩けるようになる症状です。買い物中に何度も休憩が必要になったり、長距離の歩行が困難になります。

Q:テニスなどのスポーツは続けられますか?

A:はい、適切なリハビリとセルフケアを行うことで、スポーツを続けられるケースは多くあります。今回の60代男性も、テニスの量を増やすことに成功しています。ただし、無理は禁物です。体調に合わせて調整しましょう。

Q:セルフケアはどのくらいの頻度で行えばいいですか?

A:毎日の継続が理想です。特にストレッチは朝晩2回、パソコン作業中は30分〜1時間に1回の休憩とストレッチがおすすめです。習慣化することで、症状の悪化を防げます。

Q:痛みがなくなったらセルフケアはやめていいですか?

A:いいえ、痛みがなくなっても再発予防のためにセルフケアを続けることが大切です。「もう良くなったから大丈夫」と油断すると、また症状が悪化してしまうことがあります。

Q:どんな姿勢が腰に良いのですか?

A:横からみたときに背骨が自然なS字カーブを保つ姿勢が理想です。猫背や反り腰はS字カーブを崩し、腰椎に負担をかけます。デスクワークやスマホ使用時の姿勢に特に注意しましょう。

Q:リハビリはどこで受けられますか?

A:病院やクリニック、整形外科でのリハビリ、訪問リハビリなどがあります。介護保険や医療保険の適用もありますが、より充実したリハビリを求める場合は、自費での訪問リハビリもおすすめです。

Q:手術をした友人がスポーツできなくなったのはなぜですか?

A:手術後は腰への負担を避けるため、激しい運動が制限されることがあります。また、手術によって脊椎の可動域が制限されたり、術後の回復に時間がかかることもあります。だからこそ、早期発見・早期治療で手術を避けることが重要です。

Q:加齢とともに悪化するのは避けられませんか?

A:適切なセルフケアとリハビリを継続することで、悪化を防ぐことは可能です。加齢による変化は避けられませんが、日常生活の改善や運動習慣によって、症状をコントロールしながら生活の質を保つことができます。

最後に

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脊柱管狭窄症は、加齢とともに症状が進行していく人の多い疾患で、重症化していると手術しなければならなくなり、術後の生活もそれまでと同じというわけにはいきません。

そのため、早期発見・早期治療やセルフケアによる予防が重要になってきます。

彼も、趣味のテニスが満足にできず、買い物中も痺れが出てくる状態でした。病院では手術を勧められましたが、手術をして思うようにスポーツができなくなった友人を何人も見ているので、なるべく手術は避けたい気持ちでした。

「テニスが生きがいなので、これからも続けたいけどこれ以上痺れが酷くなったら、楽しみのショッピングモールにも行けなくなる…手術をしないでも痺れをなんとかできないか?」

そんなとき、リハビリで脊柱管狭窄症を改善したという知り合いの話を聞き、早速リハビリを開始しました。

症状の改善スピードはゆっくりでしたが、リハビリの後の動きのスムーズさに、体だけでなく心も軽くなったような感覚がありました。

リハビリスタッフにセルフケアのやり方をたくさん教えてもらい、痺れが消えた訳ではありませんが、自分でケアしながら症状をある程度コントロールできるようになったことで自信が出て、テニスの量も増やすことに成功しています。

セルフケアを行うことは、脊柱管狭窄症の治療の土台となります。いくら治療を行っても姿勢が悪かったり、腰に負担をかける生活をしていれば症状は良くならないので、普段の生活の改善が大切です。

姿勢を整える。同じ姿勢を取り続けない。効果的なストレッチを行う。外出先での対処法を知っておく。そして、痛みや痺れがなくなったとしても再発の予防策としてセルフケアを毎日続けること。

彼も、早期にリハビリを開始したことで、趣味のテニスを続けることができました。

脊柱管狭窄症で悩んでいる方、手術を勧められて迷っている方。諦めないでください。早期発見とセルフケアで痛みのない毎日を目指しましょう。

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