NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム ミオパチーにはリハビリが必要なのか?機能低下に備えて周囲が知るべきこと

ミオパチーにはリハビリが必要なのか?機能低下に備えて周囲が知るべきこと

ミオパチーにはリハビリが必要なのか?機能低下に備えて周囲が知るべきこと

ミオパチーとは筋肉に異常が生じることで引き起こされる筋疾患の総称です。代表的な症状として進行性筋ジストロフィー、筋緊張性ジストロフィー症などの遺伝性ミオパチーなどがあげられます。

ミオパチーは、筋力の低下や運動麻痺などの症状が現れますが、原因はそれぞれの病気によって大きく異なるので、治療法やリハビリも病気の種類や状況によって異なります。

遺伝性ミオパチーの多くは根治的治療はなく、ミオパチーの症状や原因を理解し、医師や患者様本人、家族が機能低下に備えて適切な対応をすることが重要です。

ミオパチーとは?リハビリが必要なほどの症状?初期症状から早期の発見へ

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遺伝性ミオパチーの多くは根治的治療はなく徐々に進行していく病気なので、対症療法としてリハビリを行う必要があります。

ミオパチーは病気の原因によって治療方法が異なるので、早い段階で発見し適切な治療を行う事が大切です。

ミオパチーの概要|筋疾患の総称

ミオパチーとは筋肉の疾患を総称したものです。遺伝的な原因で起こる先天性ミオパチーや筋ジストロフィー、なんらかの代謝の障害によって起こる代謝性ミオパチー、筋肉に炎症が生じることで起こる炎症性ミオパチーなどがあります。

他にも甲状腺や副腎などの内分泌によって発症するミオパチーも存在します。正しく原因を探るために多くの検査を行う必要があります。

ミオパチーは初期症状があるのか?

ミオパチーの種類によって異なりますが、以下のような症状が見られます。

・出生直後から呼吸障害、飲み込み障害

・運動発達の遅れ、歩くのが遅い、転びやすい、走れない

・眼の動きがない

・関節が硬い、完全に伸びない

・疲れやすい、力が入らない

・階段を昇るのが困難、座った姿勢から立ち上がりにくい

・食べ物を飲み込みにくい、むせやすい

・倦怠感、疲労感、食欲不振

どのような検査や診断を受けるの?

ミオパチーの診断には診察に加えて、血液検査や筋電図検査、骨格筋画像検査などを行います。また、筋肉の一部を採取する筋生検を行い、顕微鏡で病気の変化を確認することもあります。

遺伝性ミオパチーの場合には、遺伝子変異を調べる遺伝学的検査を行うことも必要です。専門的な検査の施行や結果の解釈には高度な専門的知識と技術が必要ですが、これら全て脳神経内科によって行われます。

ミオパチーのリハビリを知る前に…種類を理解し適切な対応に繋げよう

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ミオパチーは大きくわけると遺伝性のものと後天性のものがあり、その中でも病気の原因によって細かく分類されます。病気の種類によって症状や治療が異なるので正しく理解し、適切な対応を行うことが重要です。

先天性ミオパチーは加齢とともに筋力が低下

先天性ミオパチーは生まれながらに骨格筋の異常がある病気です。加齢とともにゆっくりと筋力が低下する進行性の筋疾患です。

多くの場合、乳児期から小児期に発症します。骨格筋の筋病理に基づき、特徴的な所見からネマリンミオパチー、中心核ミオパチー、セントラルコア病などに分類されます。

2015年に厚生労働省の難病指定を受けており、根治的な治療法を開発するために発症メカニズムの解明が急務になっています。

代謝性ミオパチーは何らかの代謝障害を筋が受ける

代謝性ミオパチーは筋が何らかの代謝障害によって障害を受けている状態です。代謝障害には、糖代謝や脂肪代謝にかかわる酵素の先天異常や、ミトコンドリアDNAの異常など遺伝的な代謝障害があります。

運動時や風邪のような症状をきっかけに筋力低下や筋肉の痛みを起こす疾患が多いです。代謝性ミオパチーは先天性の病気ですが、必ずしも乳児期に発症するわけではなく、思春期または成人期まで代謝性ミオパチーを発症しない人もいます。

炎症性ミオパチーは「筋炎」と呼ばれる

炎症性ミオパチーは筋肉の炎症をきたす、「筋炎」とも呼ばれる疾患です。感染によるものもあるが、多くは自己免疫疾患の一部と考えられています。

まぶたや手に特徴的な皮膚症状もあらわれる皮膚筋炎もあります。下肢の筋肉や手の指の筋肉に症状がでることが多く、椅子から立ち上がったり、階段の昇り降りが困難になったり、ペットボトルの蓋が開けにくいといった症状がみられます。

家族がミオパチーと診断されたら…リハビリは機能低下に備えるもの

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先天性ミオパチーの場合、機能的進行を少しでも遅らせる対症療法として、呼吸管理、リハビリ、装具の着用、呼吸理学療法などがあります。

現在の医学では根治的治療がありません。大切なことは本人、家族、医師が諦めないこと、ミオパチーの病気を理解することです。

リハビリは症状の進行を阻止するものではない

ミオパチーのリハビリの基本は筋力低下によって起こる障害の進行をできる限り防ぐことです。根治療法が確立されていない現在ではリハビリや手術、呼吸器や装具の着用のサポートが必要に応じて行われます。

リハビリは患者様の社会生活機能の回復を目的として、自立した生活が維持できるように支援を行っていきます。またリハビリを通して情報交換や励ましによって、心理的・社会的にも元気をとり戻すきっかけにもなるのです。

本人や家族・関わる人と相談しサポートを行おう

ミオパチーの多くは国の指定難病に認定されており、医療費の援助を受けることができます。小児慢性特定疾患にも認定されており、他にも様々な制度があります。

また、患者様や家族の支援のために、交流や相談・情報提供を行っている団体も存在するので、参加してみるのもいいでしょう。

ミオパチーは社会や医師からも理解されにくい病気なので、ミオパチーの病気を多く診ている医師に相談することも重要です。

ミオパチーの症状とリハビリについて・まとめ

ミオパチーの症状のほとんどは進行性です。それぞれの疾患に対して症状を改善し、緩和するために長期に渡る治療やリハビリが必要です。

症状が軽い場合は周囲に合わせてつい無理をしてしまうこともあるかもしれません。身体の負担を増やさないように無理はせず、定期的にかかりつけ医に相談しましょう。

ミオパチーは希少な疾患なので、情報も少なく不安に感じることも多いかと思います。分からないことがあれば医療機関に相談するようにしましょう。また患者様同士でつながりを持つこともおすすめです。

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