Q.
MAS筋緊張とは?
MAS筋緊張とは、”Modified Ashworth Scale”(修正アッシュワーススケール)の略で、筋緊張を評価するためのスケールです。これは、リハビリテーションや医療の現場で、患者さんの筋肉の緊張度を評価するために使われます。
筋緊張は、脳卒中や脊髄損傷、神経系の障害によって異常に高くなることがあり、それが日常生活に大きな影響を与えます。MAS筋緊張について、簡単にわかりやすく説明します。
まず、MAS筋緊張は0から4までの5段階で評価されます。以下がそれぞれの評価の内容です。
- 0:筋緊張なし
患者さんの筋肉に異常な緊張が見られない状態です。筋肉は正常に動きます。 - 1:軽度の筋緊張
筋肉にわずかな緊張が見られますが、動きの初めと終わりにだけ感じる程度です。 - 1+:中等度の筋緊張
筋肉の緊張が増しており、動きの途中で明らかに感じられる状態です。 - 2:かなりの筋緊張
筋肉の緊張がかなり強くなり、関節の動きが制限されますが、動かすことは可能です。 - 3:重度の筋緊張
筋肉の緊張が非常に強く、関節の動きがかなり制限されます。動かすのが難しくなります。 - 4:極度の筋緊張
筋肉が非常に固くなり、関節の動きがほとんど不可能な状態です。
MAS筋緊張の評価は、リハビリテーションの重要な一部です。評価を通じて、患者さんの状態に応じた最適なリハビリプランを作成することができます。例えば、筋緊張が高い場合、ストレッチングや特定の運動を取り入れて、筋肉の柔軟性を高めることが目指されます。
また、筋緊張が日常生活に与える影響を理解することも重要です。筋緊張が高いと、動作が困難になり、日常生活に支障をきたすことがあります。例えば、歩行や食事、着替えなどの基本的な動作が難しくなることがあります。
MAS筋緊張の評価は、定期的に行うことが大切です。患者さんの状態は時間とともに変化するため、定期的な評価を行うことで、リハビリプランを適切に調整することができます。
リハビリテーション専門家の指導のもと、適切なリハビリを続けることが、筋緊張の改善に繋がります。専門家が提供するストレッチや運動療法、物理療法などを取り入れ、日常生活の質を向上させることが目指されます。
MAS筋緊張の評価とリハビリを通じて、患者さんがより良い生活を送るためのサポートを提供します。筋緊張の管理は、患者さんの自立と日常生活の向上に重要な役割を果たします。