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脳梗塞の再発しやすい人は?
脳梗塞は、日本人の死亡原因の上位に位置する重大な疾患です。一度発症すると、後遺症が残ったり、再発のリスクが高まったりします。では、どのような人が脳梗塞を再発しやすいのでしょうか?
脳梗塞の再発リスクが高い人の特徴と、再発を防ぐための秘訣について解説します。
【高血圧の人は要注意!脳梗塞再発リスクが高い】
脳梗塞の最大の危険因子は高血圧です。高血圧は血管にダメージを与え、動脈硬化を促進します。その結果、血管が詰まりやすくなり、脳梗塞を引き起こしやすくなるのです。脳梗塞を発症した人の約7割が高血圧を抱えているといわれています。
高血圧の人は、脳梗塞の再発リスクが高いため、血圧管理が非常に重要です。医師の指示に従い、適切な薬物療法と生活習慣の改善に取り組みましょう。目標は、収縮期血圧を130mmHg未満、拡張期血圧を80mmHg未満に維持することです。
【糖尿病患者は血糖コントロールが鍵】
糖尿病も脳梗塞の重要な危険因子の一つです。高血糖状態が長期間続くと、血管壁が傷つき、動脈硬化が進行します。その結果、脳梗塞のリスクが高まるのです。
脳梗塞を発症した糖尿病患者は、再発リスクが高いため、厳格な血糖コントロールが求められます。HbA1cを7.0%未満に維持することを目標に、食事療法、運動療法、薬物療法を適切に組み合わせましょう。また、定期的な検査を受け、合併症の早期発見・早期治療に努めることが大切です。
【喫煙者は禁煙が必須!再発リスクを減らすために】
喫煙は、脳梗塞の危険因子の一つです。ニコチンや一酸化炭素などの有害物質が血管を傷つけ、動脈硬化を促進するからです。喫煙者は、非喫煙者と比べて脳梗塞の発症リスクが2~4倍高いといわれています。
脳梗塞を発症した喫煙者は、再発リスクを減らすために禁煙が必須です。禁煙外来などの専門的な支援を受けながら、ニコチン依存症から脱却しましょう。禁煙によって、脳梗塞の再発リスクを大幅に下げることができます。
【再発を防ぐためのその他の秘訣】
上記の危険因子以外にも、脳梗塞の再発を防ぐためのポイントがいくつかあります。
- 適度な運動:1日30分程度の有酸素運動を行うことで、血行を改善し、動脈硬化の進行を抑えることができます。
- 健康的な食事:野菜や果物、魚、大豆製品などを中心とした低脂肪・低塩分の食事を心がけましょう。
- ストレス管理:ストレスは血圧上昇や動脈硬化の原因になります。ストレス解消法を見つけ、上手にコントロールしましょう。
- 定期的な健診:高血圧、糖尿病、脂質異常症などの危険因子を早期に発見・治療するために、定期的な健康診断を受けることが重要です。
脳梗塞は、一度発症すると再発リスクが高まる怖い病気です。特に高血圧、糖尿病、喫煙などの危険因子を持つ人は要注意です。再発を防ぐためには、これらの危険因子を適切にコントロールし、健康的な生活習慣を身につけることが鍵となります。自分の健康状態を把握し、医師と相談しながら、再発防止に努めましょう。脳梗塞の再発を防ぎ、健やかな人生を送るために、今日から一歩ずつ取り組んでいきましょう。