Q.
脳内出血の後遺症にはどのようなものがありますか?後遺症の回復期間や予防法を教えてください。
脳内出血は、脳の血管が破れ、出血することで脳細胞がダメージを受ける病気です。治療後も後遺症が残ることが少なくなく、日常生活に影響を及ぼす可能性があります。主な後遺症として、運動麻痺、感覚障害、目の障害、構音障害、嚥下障害、高次脳機能障害などがあります。
運動麻痺は、損傷した脳と反対側の体が動かしにくくなる症状で、一般的に上肢に強く現れます。手指の細かい動きや足首の動きが制限され、歩行能力の低下につながることもあります。感覚障害は、触覚や温度感覚、痛覚などが鈍くなったり過敏になったりする症状です。
目の障害としては、視野が狭くなる、物が二重に見える(複視)、視野の半分が見えなくなる(半盲)などがあります。構音障害は、言葉を理解し伝えたい内容ははっきりしているものの、発音がうまくできない状態を指します。嚥下障害は、食べ物を上手く飲み込めない状態で、誤嚥のリスクも高まります。
高次脳機能障害は、記憶障害、注意障害、遂行機能障害など、脳の損傷により様々な症状が現れる障害です。日常生活やコミュニケーションに支障をきたす可能性があります。
後遺症の回復期間は、個人差が大きく一概には言えませんが、発症後数ヶ月から数年かけて徐々に回復していくことが多いです。リハビリテーションを継続的に行うことで、機能回復を促進できます。
後遺症を予防するためには、脳内出血の再発予防が重要です。高血圧の管理、食生活の改善、適度な運動、禁煙などの生活習慣の見直しが必要不可欠です。また、発症後はリハビリテーションに積極的に取り組み、残存機能を最大限に活用しながら、日常生活動作の自立を目指すことが大切です。
医療機関と連携し、適切な治療とリハビリテーションを受けながら、生活習慣の改善に努めることで、後遺症の影響を最小限に抑え、質の高い生活を送ることが可能です。脳内出血の後遺症は多岐にわたりますが、諦めずに回復に向けて努力することが何より重要です。