Q.
リハビリで痛みが出るのはなぜですか?
主な原因は、眠っていた筋肉が目覚める「筋肉痛」や、固まった関節が伸びる時の反応です。 リハビリで感じる痛みには、リハビリを順調に進めていい「良い痛み」と、一旦休むべき「悪い痛み」があります。それらを見極めながら、体に適切な刺激を与えていくことが回復への近道です。

リハビリの「痛み」の見分け方と対処法
リハビリを頑張っている方から一番多くいただく相談が、「痛いのを我慢してまで続けていいの?」という不安です 。 結論からお伝えすると、リハビリの痛みには、体が回復しようとしている「良い痛み」と、無理をしてはいけない「悪い痛み」の2種類があります 。
大切なのは痛みをゼロにすることではなく、その痛みの「正体」を正しく見極めることです 。理学療法士の視点から、今の痛みがどのような状態なのか、どう向き合えばいいのかを分かりやすく説明します 。
痛みが起きる3つの主な理由
- 筋肉痛
使っていなかった筋肉を刺激することで起こる、回復過程の自然な反応です。 - 組織の伸張
手術や怪我で固まった関節(拘縮)を広げる際、周囲の組織が引き伸ばされて痛みが生じます。 - 修復に伴う炎症
体が傷を治そうとする過程で、血流が増え、一時的に熱感や痛みが出ることがあります。
「続けていい痛み」と「休むべき痛み」のチェック表
痛みを無理に我慢すると、かえって回復を遅らせる恐れがあります。以下の目安を参考にしてください。
| 痛みの種類 | 特徴 | 判断の目安 |
| 良い痛み | ズーンと重だるい、筋肉痛、伸びている感覚 | リハビリ継続OK。 翌朝に痛みが引いていれば順調です。 |
| 悪い痛み | 鋭い痛み、しびれ、夜も眠れないほどの痛み | 一旦中止。 翌朝になっても痛みが強まる場合は要相談です。 |
痛みが不安な時の対処法
- 「10段階の4」を基準にする
全くの無痛を目指すのではなく、「少し痛いけれど耐えられる(10点中4点)」くらいの負荷が、最も効果的に回復が進むと言われています。 - 具体的に専門スタッフへ伝える
膝の内側が、曲げる時に、刺すように痛い」など、【いつ・どこが・どんなふうに】を伝えてください。その情報があれば、私たちは負荷量や角度をその場で微調整できます。 - 脳の過敏さを防ぐ
痛みを我慢しすぎると、脳が痛みに敏感になりすぎてしまいます(中枢性感作)。「痛くない範囲で心地よく動かす」時間を増やすことが、結果的に痛みの解消につながります。
痛みと向き合っているあなたへ
リハビリの中で痛みが出てくると、「せっかく頑張っているのに、逆効果だったらどうしよう……」と不安になりますよね。でも、その痛みはあなたが今、一生懸命にご自身の体と向き合っている、何よりの証拠です。
リハビリは、単に辛い練習を繰り返すことではありません。 「今日は少し重だるいな」「昨日は痛くなかったのに」といった、あなたのその時々の感覚こそが、私たち理学療法士にとって一番大切なヒントになります。
「これくらい、我慢しなきゃ」と思わなくて大丈夫です。 あなたの「痛い」も「不安」も、すべて私たちに預けてください。痛みとうまく付き合いながら、心も体も軽くなっていく方法を、一緒に見つけていきましょう。








