Q.
脊髄損傷とは?
脊髄は、脳と直接つながる神経の束で、身体の様々な部分への指令を伝達する重要な役割を担っています。これにより、手足の動きや痛み、温度感覚などがコントロールされます。しかし、何らかの理由で脊髄が損傷すると、これらの機能に障害が生じ、手足の動きが制限されたり、感覚が失われたりすることがあります。交通事故や高所からの落下が一般的な原因ですが、高齢者においては転倒や転落が主な原因となることが多いです。
脊髄損傷の治療には、完全な回復は難しいものの、リハビリテーションを通じて残された機能を最大限に活用し、強化することが重要です。これにより、日常生活を送るための能力(ADL)を向上させることが目指されます。使用しないと機能が衰えるため、どの機能が残っているかを評価し、個々の状況に合わせた目標を設定します。
社会復帰には、麻痺の程度に応じて様々な課題を克服する必要があります。
例えば、車椅子を必要とする場合は、その操作方法やバリアフリー環境への適応が求められます。歩行が可能な場合は、歩行補助具の選択やトレーニングが重要です。これらの過程では、経験豊富で専門的な知識を持つ理学療法士のアドバイスやサポートが非常に役立ちます。