NEXTSTEPS リハビリお役立ちコラム リハビリが必須?変形性膝関節症の痛みを軽減するために有効な手段とは?

リハビリが必須?変形性膝関節症の痛みを軽減するために有効な手段とは?

リハビリが必須?変形性膝関節症の痛みを軽減するために有効な手段とは?

変形性膝関節症は膝の関節内に炎症がおき、痛みが生じるものです。「なんだか痛いな」「思うように膝が動かせない」と感じたらまず専門医にチェックしてもらうことをお勧めします。

リハビリによって変形性膝関節症と向き合うことも必要になります。保存療法や手術療法などがありますが、どちらに対してもリハビリが重要な鍵を握ってくるでしょう。

今回はリハビリを始める前に変形性膝関節症の原因や症状を理解し、実際にどのようなリハビリが行われるのかみていきます。

リハビリを始める前に…変形性膝関節症の原因や症状について

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リハビリが必要とされる変形性膝関節症ですが、具体的にどんな人が、何を原因として変形性膝関節症が発症するのでしょうか?自分が該当するか気になる方はチェックしてみましょう。

変形性膝関節症の症状

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が摩耗し、骨同士が直接接触することで生じる疾患です。軟骨はもともと関節のクッションという役割を持っていますが、軟骨がすり減れば自ずと骨同士の隙間が狭くなります。この状態が進行することによって、痛みや腫れ、膝の安定性の低下が生じます。

痛みによって長時間の立ち上がりが難しくなったり、歩行後に膝に痛みを感じることがあります。また膝の可動域が制限されるため膝を曲げたり伸ばしたりする際に違和感を感じることがあります。

変形性膝関節症の原因

リハビリが必要になる変形性膝関節症ですが、具体的にどのような人に症状が出やすいのでしょうか。

  • 加齢→年齢とともに軟骨が劣化し、摩耗が進行。
  • 過度の負荷→長期間の過度な負荷や運動不足が軟骨にダメージを与えて痛みにつながる。
  • 肥満→過体重や肥満は膝関節に負荷をかけ、軟骨が摩耗される。
  • 怪我や外傷→過去の膝の怪我や外傷が関節面に影響を与え、変形性膝関節症のリスクを高める。

上記はあくまで一例ですが、加齢も影響しているため50代以降から急増するとも言われています。全体としては30代〜50代によくみられる症状と考えられるでしょう。また、遺伝から変形性膝関節症が発症することも考えられるため、専門医に適切な診断を受けること望まれます。

参考:ひざ関節症クリニック「変形性膝関節症について」

軟骨のすり減りが進行するとどうなる?

リハビリを始める前に変形性膝関節症の進行具合も知る必要があります。進行度合いを計のはやはり軟骨のすり減りです。

進行度中期に入ると、関節の隙間が狭くなるだけでなく、関節の縁から骨棘が出ることもあります。また、擦れて削り取られた軟骨の破片が骨膜を刺激するようにも。この段階になると膝の痛みがおさまらなかったり、膝に水がたまるなどの症状もみられます。

進行末期になると軟骨はほぼ無くなるため骨同士がぶつかり、強い痛みに見舞われます。骨の変形や歩くときに軋むような音がするなど、慢性的な激しい痛みとともにさまざまな症状が出るでしょう。

リハビリが基本|変形性膝関節症の治療には何があるのか

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原因に対してどのようなアプローチをするべきなのでしょうか?リハビリが基本とは言いますが、変形性膝関節症に対する適当な対策を解説します。

変形性膝関節症の治療は保存療法がメイン

変形性膝関節症の場合はレントゲン検査やMRIによる検査、検体検査などが行われます。重症度によって治療が行われますが、リハビリが基本となります。変形性膝関節症の場合は、薬物によって痛みを軽減させたり、ヒアルロン酸注射、寒冷・温熱療法が考えられるでしょう。

比較的軽症であれば「痛み」という精神的苦痛を与える要因を薬物によって抑え、運動療法で改善を図っていくなどの方法があります。どの部分をどのように改善したいのか、きちんと医師に伝えて、専門的なアドバイスをもらいましょう。

もちろん保存療法で効果が出ない場合、またすでに進行が進んでいる場合は手術療法を行います。人工関節置換術などがありますが、膝を深く曲げるという動作ができなくなるなどの負担もあります。また手術となれば体への負担も大きいため、術後リハビリも含め変形性膝関節症は対処の難しい症状なのです。

リハビリとしての運動療法|変形性膝関節症の治療

重症度に関係なく運動療法は継続的に指導されます。リハビリによって変形性膝関節症と向き合うわけです。「膝への負担」が少なからず原因となっているので、膝の周りの筋肉の強化やストレッチによる可動域の向上が大切です。

また、肥満から変形性膝関節症になる場合は体重減少も目的の1つです。保存療法で進める場合は再発予防も並行して進める必要があり、極度の肥満でなくても膝への負担を軽くするために減量を試みてみましょう。

膝の筋力を維持しつつ、痛みを緩和し、少しずつ膝周辺の筋力を強化していく流れです。関節の動きを滑らかにするために膝を曲げ伸ばしするような運動でも効果的です。

【自主リハビリ】変形性膝関節症におすすめのトレーニング

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最後に自主的なリハビリとして変形性膝関節症にフィットするトレーニングを紹介します。膝に症状が起こるからと言って、膝だけを鍛えるわけではなく、膝まわりや膝の動きをサポートしてくれる部位を鍛えていきます。

太ももの筋肉を鍛えるトレーニング

太ももは全体を鍛えるだけでなく、自分のできる範囲で、前側や外側の筋肉を鍛えていきます。

〈太ももの前側の筋肉を強化〉

  • 椅子に腰掛けて片方の脚を水平に伸ばしましょう。
  • 伸ばす時間は5秒〜10秒ほど。ゆっくりと自分の状態に合わせて行います。この時、足首を立てて脚を伸ばしましょう。
  • ゆっくりと元の状態に戻し、繰り返し行います。

〈太ももの外側の筋肉を強化〉

  • 横向きに寝ます。
  • 上の脚をそのままゆっくり持ち上げ、股を開くような姿勢をとります。約20cmほど開ければ大丈夫です。
  • 5秒ほどそのまま止めてゆっくり降ろす動作を繰り返し行います。

それぞれ座っている状態、寝ている状態、と楽な姿勢から運動を行うことができます。回数ではなく、正しい姿勢でゆっくり行いましょう。無理のない範囲で継続するリハビリこそ、変形性膝関節症の症状緩和に繋がります。

脚全体の筋肉を鍛えるトレーニング

〈脚全体の筋肉を強化〉

  • 立っている状態で肩幅より少し広めに脚を開きます。
  • ゆっくりとお尻をおろしていきます。なれないうちは手すりや壁を使いましょう。後ろに椅子があると思って腰をかけるような動作をします。
  • 90度以上曲げてしまうと負荷が大きいため、曲げすぎに注意しましょう。
  • ゆっくりと膝を伸ばし元の姿勢に戻します。この動作を繰り返しましょう。

脚全体の筋肉を強化は、いわゆる「スクワット」の動作です。リハビリ段階ですので、変形性膝関節症による痛みや状態をみながらトレーニングを行いましょう。

参考:変形性ひざ関節症の運動療法

膝の動きをよくするトレーニング

〈タオルを使った運動〉

  • まずは膝を伸ばし、軽く股を開いた状態で座ってください。片方の足元にタオルを置き、両手は後ろの床について体を支えるような姿勢をとります。
  • 踵でタオルを抑え、ゆっくり滑らせながら膝を曲げます。できるだけタオルを体に寄せていくイメージです。
  • この動作をゆっくり行いましょう。

膝は脚全体の動作や筋肉、柔らかさから動きが滑らかになったり、負担を減らすことができます。さまざまな動作をいっぺんに行うのではなく、症状に合わせてゆっくりと少しずつ行いましょう。

リハビリが必要?変形性膝関節症について|まとめ

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変形性膝関節症とは、膝の関節にある軟骨がすり減ってしまい、骨と骨が直接こすれ合うことで痛みや変形が起こる病気です。実は、この病気にはふだんの生活習慣も深くかかわっています。たとえば、歩き方や姿勢が悪かったり、急に激しい運動をしすぎたり、体重が増えすぎたりすると、膝に大きな負担がかかりやすくなるのです。

日常生活で膝にかかる負担が大きいと感じたら、まずはその負担となっている原因を見つけ、できるだけ取り除くことが大切です。具体的には、長時間の立ち仕事や重い物を持つ動作を見直したり、肥満の場合は食生活を改善して体重を減らしたりする方法があります。また、正しい姿勢を意識したり、膝周りの筋肉を強くするストレッチや筋トレを行ったりすると、膝への負担を減らせることもあります。

特に、変形性膝関節症が軽度から中程度の場合には、手術をしない保存療法を行うことが多いです。保存療法とは、手術をしないで痛みを和らげながら、再び悪化しないように体をケアする方法のことです。たとえば、飲み薬や湿布などの薬物療法、膝への負担を軽くする運動療法、さらにリハビリを受けながら正しい歩き方や筋力トレーニングを身につけるなど、いろいろなやり方があります。これらによって痛みをやわらげながら、再発防止や原因の改善を目指していきます。

リハビリを行うことは、自分の体としっかり向き合う良いチャンスです。どのような動作が膝に負担をかけているのか、どうすれば膝の痛みを減らせるのかを学びながら、正しいケアを続けることで少しずつ回復していきます。あきらめずに続けていけば、徐々に膝が動かしやすくなり、痛みもやわらいでいくでしょう。

このように、自分の体を大切にしながら変形性膝関節症リハビリを行うことで、つらい膝の痛みから脱却することができます。痛みがあるときこそ、自分の体に目を向けるチャンスだと思って、前向きに取り組んでみてください。

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