Q.
脳梗塞の症状と早期発見のポイントは?
脳梗塞は、脳の血管がつまったり塞がれたりすることで、脳の神経細胞に血流が行かなくなり発症する病気です。2017年の統計では、日本人の死因第3位となっており、高い死亡率を示しています。早期発見と迅速な対応が、後遺症を最小限に抑えるカギとなります。
脳梗塞の主な症状は以下の通りです。
- 手足や顔のしびれ
- 呂律が回らない
- 足元がふらつく
- 視界が悪くなる
- 顔の片方が垂れ下がる
これらの症状は、一時的に改善したように見えても、実際には回復したわけではありません。症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診することが大切です。
脳梗塞のリスク因子として、以下のようなものが知られています。
- 高血圧
- 糖尿病
- 喫煙
- 高齢
これらのリスク因子を持つ人は、特に注意が必要です。日頃から血圧や血糖値のコントロールを行い、禁煙に努めることが予防につながります。
脳梗塞は、発症から時間が経過するほど、後遺症が重篤になる傾向があります。そのため、早期発見と迅速な対応が非常に重要です。症状が現れたら、ためらわずに救急車を呼ぶことが大切です。
また、脳梗塞を疑った場合は、FASTという識別法が役立ちます。
- Face(顔):顔の片側が下がっていないか
- Arm(腕):片方の腕が上がりにくくないか
- Speech(言語):言葉がはっきりしないか
- Time(時間):症状に気づいたら迅速に救急車を呼ぶ
FASTを覚えておくことで、脳梗塞の早期発見につなげることができます。
脳梗塞は、早期発見と適切な治療により、後遺症を最小限に抑えることが可能です。しかし、症状を放置すると、麻痺や言語障害、認知機能障害など、様々な後遺症が残ってしまう可能性があります。これらの後遺症は、日常生活に大きな支障をきたし、QOL(生活の質)を大きく低下させてしまいます。
脳梗塞の発症を予防するためには、日頃からの生活習慣の改善が重要です。バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙、ストレス管理などを心がけることで、脳梗塞のリスクを下げることができます。
また、定期的な健康診断を受け、自分の血圧や血糖値、コレステロール値などを把握しておくことも大切です。異常値が見られた場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。
脳梗塞は、突然発症する病気ですが、日頃からの予防と早期発見により、その影響を最小限に抑えることが可能です。症状を見逃さず、迅速に対応することが、後遺症との付き合い方を大きく変えることにつながるのです。