Q.
脳梗塞後のリハビリで、6ヶ月を過ぎても効果はあるのでしょうか?
「脳梗塞の麻痺は、発症から6ヶ月以内に集中的にリハビリをすれば、それ以降は大きな改善は望めない」。そんな見解をどこかで耳にしたことはありませんか?確かに、発症初期のリハビリは非常に重要。でも、6ヶ月を過ぎたからといって、決してあきらめる必要はないのです。
実は、脳には「可塑性」という驚くべき能力があります。これは、損傷を受けた脳細胞の機能を、他の健康な脳細胞が代償するという仕組み。つまり、適切な刺激を与え続ければ、6ヶ月を過ぎても脳は新しい回路を作り出し、機能の回復を促していくことができるのです。
もちろん、6ヶ月以降の回復スピードは、初期ほど劇的ではないかもしれません。しかし、ゆっくりとでも確実に、少しずつ機能を取り戻していくことは可能。リハビリを続ける意義は、十分にあると言えるでしょう。
大切なのは、リハビリを「習慣」として定着させること。脳の可塑性を最大限に引き出すには、日々の積み重ねが欠かせません。例えば、自宅での運動プログラムを取り入れたり、地域のリハビリ施設に通ったり。自分に合った方法で、継続的にリハビリに取り組むことが何より重要です。
また、自費での訪問リハビリサービスを利用するのも一つの選択肢。プロのセラピストが自宅に来てくれれば、より個別化された内容で、集中的にリハビリを受けることができます。
6ヶ月を過ぎたからこそ、リハビリの質が問われるのかもしれません。漫然と続けるのではなく、常に効果を意識し、前向きに取り組むこと。そうすることで、脳の可塑性を最大限に活用し、着実に回復への道を歩んでいけるはずです。
「もう手遅れだ」と思うのは、まだ早すぎます。6ヶ月を過ぎても、1年経っても、脳には無限の可能性が眠っているのです。その可能性を信じ、希望を持ってリハビリに臨むこと。それが、機能回復への扉を開く鍵となるでしょう。
一歩ずつでも、前を向いて歩み続けましょう。6ヶ月の壁は、決して越えられない障害ではありません。あなたの不屈の精神と努力が、必ずや道を切り拓いていくはずです。