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慢性的な痛みには、リハビリが効果的って本当?
慢性痛に悩む人は多いですが、実はリハビリが効果的だと言われています。でも、なぜリハビリが慢性痛に効くのでしょうか?その理由と、具体的なリハビリ方法についてお伝えします。
慢性痛とは、原因となる病気やケガが治っているにも関わらず、3か月以上も痛みが続く状態のこと。体が痛みに過敏になっているため、日常生活にも大きな影響を及ぼします。
この慢性痛に対し、運動療法が有効だとされているのです。例えば慢性腰痛には、有酸素運動や筋力トレーニング、ストレッチが効果的。変形性膝関節症の痛みには、筋力アップと有酸素運動がおすすめです。
なぜ運動が慢性痛に効くのでしょうか?大きな理由は2つあります。
1つは、運動による痛み抑制効果です。運動をすると、体内で「エンドルフィン」という物質が分泌されます。これが自然な鎮痛作用を発揮し、痛みを和らげてくれるのです。
もう1つは、運動による心理的効果。痛みのために動かなくなると、不安やストレスが増大します。これが痛みを悪化させる悪循環を生みます。でも、運動することで気分転換となり、ストレス発散にもつながるのです。
ただし、慢性痛のリハビリは急がず、ゆっくりと。痛みに合わせて、運動の種類や強度を調整することが大切です。筋力トレーニングなら、軽い負荷から少しずつ増やしていきましょう。ストレッチは、ゆっくりと伸ばすことがポイント。「痛みの範囲内で」が合言葉です。
また、認知行動療法を併用すると、リハビリの効果がさらに高まるとも。痛みへのとらわれ方を変え、前向きな行動変容を促すことで、痛みからの解放を目指します。
慢性痛は、体だけでなく心にも大きな影響を及ぼします。だからこそ、リハビリでは体と心の両方にアプローチすることが大切なのです。理学療法士と連携しながら、オーダーメイドのリハビリプランを立てましょう。
慢性痛は一朝一夕には改善しません。でも、諦めずにリハビリを続ければ、必ず良い変化が訪れるはず。痛みに支配された生活から、自分らしい毎日を取り戻すために。ゆっくりと、でも着実に、リハビリの一歩を踏み出してみませんか。