Q.
歩行リハビリはどのくらいの期間必要ですか?
歩行リハビリの期間は、その方の状態や目標によって大きく異なります。大腿骨の骨折や脳卒中など、原因となる病気やケガの種類、重症度、手術の有無などで、必要なリハビリの期間は変わってくるのです。
一般的に、大腿骨の骨折の場合、手術後1〜2日で離床を開始し、数日以内に平行棒を使った立位や歩行の練習を始めます。その後、徐々に歩行補助具を使いながら、歩行距離を伸ばしていきます。退院までには通常1〜2ヶ月程度かかりますが、その後も自宅でのリハビリを続ける必要があります。
一方、脳卒中の場合は、麻痺の程度や認知機能の回復具合によって、リハビリの進み方が大きく左右されます。発症後早期から集中的なリハビリを行い、2〜3ヶ月で歩行が可能になる方もいれば、半年以上かかる方もいるのです。
ただし、歩行リハビリはゴールがあるわけではありません。一度歩けるようになっても、筋力や体力の維持・向上のために、継続的な運動が欠かせません。特に高齢の方は、リハビリを終了すると途端に歩行能力が低下してしまうことも。
だからこそ、リハビリ期間は「歩けるようになるまで」ではなく、「歩き続けられるようになるまで」と考えることが大切なのです。早期の段階から、自主トレーニングの習慣を身につけ、生活の中に運動を取り入れること。それが、長期的に歩行能力を維持するための鍵だと言えるでしょう。
もちろん、毎日の運動は負担になることも。体調と相談しながら、無理のない範囲で継続することが何より大切です。また、定期的にリハビリの専門家にチェックしてもらい、適切なアドバイスを受けることも重要。自分に合ったペースとプログラムを見つけながら、歩行リハビリに取り組んでいきましょう。
長い過程になるかもしれません。しかし、一歩ずつでも前に進む努力を重ねることで、必ず歩行能力は回復していくはず。焦らず、諦めず、自分と向き合いながら、リハビリの日々を乗り越えていってください。