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脳梗塞の初期症状|体のSOSに気づくポイントとおすすめの予防方法

2022.12.20

脳梗塞を引き起こした場合、脳に血液が回らなくなり、脳の組織が壊死を起こしてしまうため、脳梗塞の初期症状を見逃さないことが大切です。そのためには脳梗塞に関する知識を覚えておくこが重要になりますよ。

今回は、脳梗塞の発症原因や初期症状のチェック方法をはじめ、ためらってしまう理由や再発予防法を解説していきます。脳梗塞を発症した場合に起こる、体からのSOSを見逃さずに、最適な治療を受けましょう。

脳梗塞とは?初期症状を見逃さないために知っておくべきこと

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脳梗塞によってダメージを受けた脳細胞は、よみがえることがありません。そのため、脳梗塞を発症した場合には、早期治療がとても重要です。。発症の原因や体に現れる症状を確認して、脳梗塞にまつわる疑問を解決していきましょう。

脳梗塞とは?なぜ発症してしまうのか

脳梗塞とは、脳の血管の一部が詰まり、その先にある脳細胞に十分な血液が流れず、脳細胞がダメージを受けた状態です。

脳の血管が詰まる原因として、脳血管内の動脈硬化や脳血管内にできる血の塊の血栓だといわれています。他にも、高血圧や糖尿病、脂質異常、生活習慣病、喫煙、飲酒なども動脈硬化や血栓の危険因子です。

脳梗塞の症状と発症部位の関係

脳梗塞は、ダメージを受けた脳の部位により症状が異なります。

【前大脳動脈領域】

脳に栄養を与える主要な血管の一つで、前頭葉や頭頂葉などの大脳の前部に血管を供給する役割をしています。左右一対あり、前交通動脈によって連結されています。

→代表的な症状は、下肢の片麻痺、感覚障害、失語、無道性無言、自発性の低下です。

【中大脳動脈領域】

ウィリス動脈輪の枝の一つで、大脳の側頭葉、前頭葉、頭頂葉、大脳基底核、視放線、島皮脂、角回、被殻、レンズ核、聴放線、ブローカ野、ウェルニッケ野を栄養する。

→代表的な症状は、片側の高度な麻痺、感覚障害、意識障害、失語、半盲、失認です。

【後大脳動脈領域】

脳幹の周りを回ってから、主に大脳の後方の内側面の血流に関与し、後頭葉では主に視野に関わる部位の血流を担っています。

→代表的な症状は、同名性半盲、失読・失書、錯読・健忘、失認です。

脳梗塞に現れる4つの前兆症状と疑うべき初期症状のチェックリスト

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脳梗塞では、前兆になる症状が現れることが多いとされています。なお、前兆症状は突然現れることが特徴で、体の片側のみに症状が現れることがほとんどです。

脳梗塞の4つの前兆症状

脳梗塞の主な前兆症状を4つに分けてご紹介します。

【運動障害】体が急に動かしにくくなります。

・顔の片方だけが歪んでいる

・箸が持てない

・左右のどちらかの手足だけが動かしにくい

・歩行中に体どちらかに傾く

*運動障害は、体の片方のみに症状が現れることがほとんどのため、全身に症状が及ぶ場合には、違う病気の可能性が考えられます。

【言語障害】会話が成立しにくくなります。

・ろれつが上手く回らない

・言葉が出にくい、出しづらい

・他人の言葉の意味が理解できない

【感覚障害】体に通常では感じない感覚が現れます

・片方の手足のしびれ

・片方の手足の感覚がなくなる

【視覚障害】片方の目に症状が現れることが多いです。

・片目が見えない

・視野が欠ける

・物が二重に見える

上記の4つの項目の前兆症状を感じた場合には、速やかに脳神経内科や脳外科などの専門医に受診するようにしましょう。

要注意!一過性脳虚血発作(TIA)の症状

一過性虚血脳発作とは、脳の血流が一時的にストップする状態です。

脳が一瞬だけ血液や酸素不足に陥るため、脳梗塞に似た症状が現れます。しかし、現れた症状は数分〜数十分で消えることが多く、長くても1時間〜24時間以内に収まります。

一過性虚血脳発作では症状が消えてしまうため、病院に受診せずそのまま放置されてしまう場合が見受けられます。しかし、一過性虚血脳発作は、高確率で脳梗塞に移行します。

もし、視野狭窄やろれつが回らないなどの症状が出て、消失した場合には、今後脳梗塞になりうる可能性が高いと考えられますので、速やかに医療機関を受診してください。

脳梗塞の初期症状をチェック

脳梗塞の症状をチェックするのに「FAST」の活用がおすすめです。「FAST」とは、以下の4つの項目の頭文字をとったものです。

・F:Face【顔の麻痺チェック】

→笑顔をつくった時に、顔面に異常がないかチェックしましょう。

笑顔になった時に、片方の口角だけが下がっていたり、片側からよだれがでている場合には、注意が必要です。

・A:Arm【腕の麻痺チェック】

→腕の動きの異常をチェックしましょう。

両腕を胸の高さまで上げた時に、片方の腕だけが自然と下がってきたり、手に力が入らず、箸や茶碗が持てない場合には、注意が必要です。

・S:Speech【言葉の障害チェック】

→言葉に関連した異常がないかチェックしましょう。

ろれつが回らず、言葉や名前などがうまく出てこなかったり、言葉の意味を理解できなかったりする場合には、注意が必要です。

・T:Time【発症した時刻】

→発症に気づいた時間を確認しましょう。

「Face」「Arm」「Speech」のうち、いずれか一つでも当てはまった場合は、脳梗塞が疑われます。

脳梗塞は、脳が壊死してしまわないよう、時間との勝負です。最適な治療を受けるためには、発症した時刻を確認し、発症から4~5時間以内の治療が望まれます。

脳梗塞なんて二度とご免だ!症状からわかる再発を予防する方法

脳梗塞 症状4 1 1024x751 - 脳梗塞の初期症状|体のSOSに気づくポイントとおすすめの予防方法

脳梗塞の発症リスクはさまざまですが、体質だけでなく普段の生活習慣の影響が大きく関わってきます。脳梗塞の原因でもある動脈硬化や高血圧、脂質異常などは、日々の生活を少しだけ見直すと、改善できる場合があります。

体をつくる!食習慣を改めよう

血栓や動脈硬化を防ぎ、肥満改善のために、できるだけ飽和脂肪酸の摂取を控えるようにしましょう。

主に、動物性の脂質である豚肉や牛肉、鶏肉等の脂、バター、乳製品、卵などに含まれています。人間が活動するためのエネルギー源になりますが、体内で固まりやすく、余った分は蓄積されるので、肥満の原因にも繋がります。

そのため、血液中の脂質の排出に効果がある食材や成分(DHAやEPAなど)を食事に取り入れるとよいでしょう。さらに、ビタミンやミネラル、ポリフェノールや植物繊維などを多く含む野菜や、果物、大豆製品、キノコ類、海藻などもあわせてバランスのよい食事を心がけましょう。

運動不足解消!適度に運動をしよう

少しの時間や負荷でも、無理なく続けられることが肝心です。

自分の体力に合った運動を取り入れることが大切で、毎日続けることが難しい場合には、週に3回程、30分程度でもできる散歩や体操、ストレッチなどリラックスしながらおこなえる運動であれば、続けやすいでしょう。

体が慣れて、自然と毎日運動することができるようになると、それだけでも健康に近づけるでしょう。

悪循環の回避!生活習慣を見直そう

高血圧や糖尿病などの脳梗塞のリスクが高い持病をお持ちの方は、まず持病と上手に付き合う方法を見つけることが大切です。

血管や脳に負担をかけない生活といっても、現実味がないと感じる方もいると思います。まずは、「改善しよう」と思う強い意志を持つことから始めてみましょう。

知らぬ間に続いている体に悪い生活を見直すのには、時間と労力が必要です。喫煙や飲酒、ストレスなど改善できるところから徐々に改善していくことで、脳梗塞の再発を予防することにつなげられるでしょう。

まとめ

脳梗塞には、体を動かしにくくなったり、会話が成立しなくなったりといった前兆症状が現れることがわかりましたね。また、脳梗塞の初期症状には、「FAST」を活用すると早期治療に役立ちます。

そして、一過性脳虚血発作では、脳梗塞の症状が現れても、数分で症状が消えてしまうため、「治った」と勘違いされやすく、病院の受診をためらってしまうようです。

しかし、一過性脳虚血発作は、脳梗塞に移行するリスクが高いので、症状が消えて収まった場合でも、医療機関に受診するようにすることで、さらなる脳梗塞の予防に繋がります。

執筆監修 佐々木 寛時

執筆監修 佐々木 寛時

1993年 岩手県盛岡市生まれ。
2015年4月 理学療法士 国家資格取得
2015年4月~2019年 回復期リハビリテーション病院
2020年1月~2022年6月 訪問看護リハビリステーション
2022年7月 自費リハビリ ネクストステップス 設立

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