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高齢者における転倒予防の必要性って?必要なリハビリや運動・リスクのチェックシートも

2022.12.6

若い世代にとってはちょっとしたつまづきでも、高齢者の場合には大きなケガにつながることが少なくありません。ケガが原因で日常生活が困難になってしまうと、心身共に健康でいられなくなってしまいますよね。

そこで今回は、高齢者の転倒予防の必要性や、効果のあるリハビリ運動をご紹介したいと思います。また、足腰は丈夫だから自分はまだまだ大丈夫と思っている人も、いちど転倒のリスクがわかるチェックシートを試してみてくださいね。自分の身体の状態確認と早めの行動が大切です。

高齢者にとって転倒予防のリハビリや運動が必要なワケ

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高齢者にとって転倒予防のリハビリや運動はどうして必要なのでしょうか。転倒のリスクや原因について知っておくとよいですよ。

多くの高齢者が転倒で救急搬送されている

東京消防庁の調査によると、高齢者が救急搬送されるにいたる日常生活事故のなかで、転倒や転落がもっとも多く、全体の8割を占めることがわかっています。ほかには、ものが詰まる、溺れるなどの事故があります。

また、転倒事故が発生する場所としては、家庭内では居室や階段、廊下、玄関、ベッドで、家庭外では道路、階段、店内、エスカレーターなどが多いようです。

参考:消費者庁「高齢者の事故の状況について」

そのまま寝たきりになるリスクも大きい

さらに、高齢者が転倒して骨折する確率は約10%といわれています。とくに、太ももの付け根や背骨の骨を骨折すると、ベッドでの安静期間が長くなってしまうため、そのまま寝たきりになるリスクも高くなります。

いちど寝たきりの状態になると、身体機能の低下を招くだけでなく、精神的なダメージから認知症になることも少なくありません。

転倒しやすくなる原因とは?

高齢者が転倒しやすいのには、次のような原因が考えられます。

・筋力の低下

・バランス能力の低下

どちらも加齢によるものですが、関節の可動域に障害がある、姿勢が悪い、視力が悪いなどが要因になっていることもあります。また、以下の薬を病気のため服用している場合には、転倒を引き起こしやすくなります。

・鎮静睡眠薬や抗うつ剤、抗精神病薬

・抗てんかん薬

・抗ヒスタミン薬

・利尿薬

・降圧薬

など

高齢者におすすめ!転倒予防に効果があるリハビリ・運動

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ここでは、高齢者の転倒予防に効果があるリハビリや運動をみていきましょう。無理のない範囲で、継続して取り組むことが大切ですよ。

トレーニングで筋力アップ

加齢による筋力の低下を防ぐには、やはり筋力維持・アップのトレーニングが必要です。とくに、ふくらはぎや太ももの前後ろ、おしり、すねの筋肉に重点をおきましょう。また、下肢だけでなく、上肢の筋トレも忘れずに。

イスに座ったままでもできる簡単なトレーニングはこちらです。

①両足を軽く前に出してつま先を上げたり下げたり

②かかとを上げたり下げたり

③片膝ずつ伸ばして3秒キープ

体幹をきたえてバランス能力も

歩行時のバランス能力をあげるためには、体幹をきたえるトレーニングがおすすめです。階段などの段差や砂利道といった不安定な道でも転倒するリスクを軽減できます。次のような負荷の少ないトレーニングからはじめましょう。

①お尻上げ(ヒップリフト):両ひざをたてて仰向けになり、お腹に力をいれたままお尻の上げ下げを繰り返します。

②上体おこし(クランチ):両ひざをたてて仰向けになり、おへそをのぞき込むようにゆっくり上体をあげてキープ。

③もも上げ:仰向けのまま、足の付け根から片足ずつ太ももをゆっくり上げ下ろしします。

歩行訓練のリハビリ

転倒予防のために歩行訓練になるリハビリをおこなうのも効果的です。すぐにつまづいてしまう人は、転倒しやすい歩き方をしていると考えられるからです。

前かがみにならないようにアゴを引き背筋を伸ばす、つま先で地面を蹴ってかかちから着地する、目線を進行方向に向けるなど、転倒しにくい歩き方にはコツがあります。歩行は高齢者の生活習慣病の予防や睡眠の質の向上、骨粗しょう症の予防にもなります。

転倒予防のリハビリ・運動が必要かも?リスクをチェックしてみよう

転倒予防リハビリ4 1 1024x709 - 高齢者における転倒予防の必要性って?必要なリハビリや運動・リスクのチェックシートも

自分はまだまだ大丈夫と思っていても、加齢による身体機能の低下は少しずつ進んでいるものです。どのくらいの転倒リスクがあるのか把握しておきましょう。

転倒予防のセルフチェックシート

厚生労働省による「転倒チェックシート」には、次の15の項目が記載されています。自分に当てはまる内容を確認しておくとよいです。

【歩行能力の低下】

①この1年間に転倒した

②横断歩道を青信号の間に渡りきることができない

③1kmぐらいを続けて歩くことができない

【バランス能力の低下】

④片足で立ったまま靴下をはくことができない

【筋力の低下】

⑤水でぬれたタオルや雑巾をきつく絞ることができない

【疾病による転倒のリスク】

⑥この1年間に入院したことがある

⑦立ちくらみがすることがある

⑧今までに脳卒中をおこしたことがある

⑨今までに糖尿病といわれてことがある

【服薬による転倒のリスク】

⑩睡眠薬・降圧薬・精神安定剤を服用している

【転倒の外的要因】

⑪日常、サンダルやスリッパをよく使う

⑫家の中でよくつまづいたり、すべったりする

【視力・聴力の低下】

⑬(新聞や人の顔など)目があまりよく見えない

⑭(会話など)あまりよく聞こえない

【転倒に対する不安とそれによる日常生活機能の制限】

⑮転倒に対する不安は大きい、あるいは転倒が怖くて外出を控えることがある

自宅の環境も要チェック

上記の項目にある【転倒の外的要因】は防ぐことができるものです。外出時は脱げにくく滑りにくい靴を選ぶことは簡単な対処法になります。

また、家庭内での転倒予防には、普段から整理整頓を心がけるほか、バリアフリーリフォームを検討してもよいかもしれません。できるだけ転倒しない環境を整えることが大切です。

転倒予防のリハビリや運動はどこでできる?

最近では、高齢者の転倒・転落事故が増加していることもあり、転倒予防のリハビリや運動プログラムを提供している病院や事業所が増えています。総合病院のリハビリテーション科に通うことが難しい場合には、病院やクリニックのリハビリテーション事業所の訪問リハビリテーションもよいでしょう。

また、公的保険を使わない自費訪問リハビリも注目されています。リハビリの専門である理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が自宅に訪問し、自分に適したリハビリをおこなってもらえますよ。

まとめ

高齢者の転倒・転落事故によって救急搬送されて入院期間が長くなると、そのまま寝たきりになってしまうことが少なくありません。転倒のリスクを軽減させるためにも、転倒予防のリハビリや運動をすることが大切です。筋力やバランス能力をアップさせ、正しい歩き方を身につけることができます。 自分だけは大丈夫とは思わないで、いちど転倒予防のチェックシートで確認してみてください。外的要因以外で当てはまる項目が多いなら、転倒予防のリハビリをはじめてみてはいかがでしょうか。

執筆監修 佐々木 寛時

執筆監修 佐々木 寛時

1993年 岩手県盛岡市生まれ。
2015年4月 理学療法士 国家資格取得
2015年4月~2019年 回復期リハビリテーション病院
2020年1月~2022年6月 訪問看護リハビリステーション
2022年7月 自費リハビリ ネクストステップス 設立

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